笑いの作用・効果 |
現在の科学で解明されている範囲の、笑いのメカニズムが分かっていただけたかと思います。
今から20年ほど前、笑いがまだまだ医学的に解明されていなかった時代。「笑い」や「生きがい」を活用して、ガンや難病の治療効果を高めることはできないのか?
極度なストレスやうつ状態で免疫力が下がると実証されているなら、逆に笑うことで免疫力が上がるのではないか?
そんな発想の転換をきっかけに、今日も続く私の研究は始まりました。笑いが私たちの健康に多大な好影響を及ぼすことが様々な研究によって明らかになってきています。そして現在、化学的に笑いの効果が証明され多くの病院で、笑いの治療が取り入れられてきています。
では私たちに実際どのような作用をしてくれるのでしょう。そして身体にどのように良いのでしょうか。
|
笑いの効果 |
よく笑うと、腹筋や横隔膜が鍛えられて、便通も良くなる。
笑うと、ストレス解消になり、便秘や胃腸の痛みなどが、改善される。精神的な癒しの効果もある。
笑いでストレスが解消されると、血圧も低下し、心臓病などのリスクを軽減される。
笑いはコミュニケーションを潤滑にし、人間関係を豊かにし、仕事などの能率をアップさせる
。
笑うと脳波にこのアルファ波が多く現れ、集中力、記憶力が高い状態になり、仕事などの能率をアップさせる。
よく笑うことで体の筋肉を使い、心地よい疲れと精神的なリラックスでよく眠れるようになる。
腹の底から笑いは腹式呼吸の一種で、老廃物を身体の外へ排出し、血の巡りを良くするので、脳梗塞などのリスクも軽減される。
リウマチなどの病気の回復にも効果があるといわれている。
腫瘍細胞(がん細胞など)を破壊することができ、腫瘍が発生するのを防御する働きがあるNK細胞が増えるといわれている。
笑いによって血糖値が低下し、糖尿病にも効果があるといわれている。
笑うことで、ホルモンのバランスが良くなり肌がキレイになる。
エトセトラ・etc.
|
ガンを殺すNK細胞が活性化する |
若い人でも、健康な人でも、身体の中では1日約3000〜5000個のガン細胞が発生しています。それらのガン細胞を破壊するのがNK細胞。ですから、NK細胞の働きが弱まると発生したガン細胞を殺しきれずにガンが発病します。また、ガンが発病してからも手術や放射線などの治療効果を上げるためにはNK細胞の働きが大きく影響します。
19名のボランティアの方に協力していただき、漫才、漫談、喜劇などを見て3時間くらい笑っていただいた実験の結果があります。笑う前と笑った後の血液を調べたところ、笑った後ではNK細胞の働きが活発になっていることがわかりました。またNK細胞活性化は笑い体験の直後に上昇し、その速度はガン治療に使われている代表的な免疫療法の1つであるOK432を注射した時よりも早いものでした。
それでは、前項ともダブりますが具体的なメカニズムを解説します。笑うと脳の前頭葉という部分に興奮が起きて、それが免疫をコントロールする間脳に伝達されます。そして、間脳が活発に働きはじめ、無数の神経ペプチドという情報伝達物質を作り出します。この物質は、まるで感情を持っているかのようにそれがいい情報なのか悪い情報なのかを判断し、その判断によって自分の性質を変えるのです。楽しい笑いの情報は、善玉ペプチドとして血液やリンパ液を通じて身体の中に流れNK細胞の表面に付着します。それに反応したNK細胞の働きは活性化し、ガンを殺す力が強くなるのです。いわば笑いによって作り出された善玉ペプチドは、NK細胞が戦うための栄養源というわけです。反対に悲しみやストレスは悪玉ペプチドを作り出しNK細胞の働きを弱めてしまいます。
|
リウマチ等の免疫疾患も改善する
|
笑い体験後の血液分析では、免疫のバランスがとても良くなったというデータも出ています。免疫の働きをするリンパ球はCDという略号を持ち40種の番号で分類されていますが、その中には、攻撃突進役と制御役の両方が存在します。例えばエイズは免疫力がなくなる病気。エイズウイルスは攻撃役のCD4を破壊してしまうのです。また制御役のCD8が強まると細菌やウイルスを殺すばかりか自分自身の身体まで攻撃し、結果起こるのがリウマチや膠原病など自己免疫疾患と呼ばれる病気です。日本医科大学リウマチ科の吉野教授が26名のリウマチ患者に1時間落語を聞いてもらった実験では、リウマチ悪化をもたらす物質が軒並み減っており、多くの人が関節の痛みも和らいだという結果が出ています。
|
脳の血流量が増加して脳硬塞の予防に! 痴呆にも効果! |
笑うと脳の血流量が増加します。血流量が増せば血液の流れがよくなり、脳の血管がつまることによって起こる脳硬塞の予防や回復に役立ちます。このことは痴呆の予防にも役立つことを示しています。さらに増えた血流量が脳の働きを活発にすることで集中力も増し、記憶力もアップ。記憶を司る「海馬」という場所の働きを活発にして容量を増やし、新しい情報を覚えやすくします。
|
血糖値の増加を抑えて糖尿病の予防・治療に!
|
血液中の血糖量が多いままになり、動脈硬化や神経障害などの深刻な症状を引き起こす糖尿病。しかし最近、楽しく笑うことで糖尿病患者の血糖値が下がるということが明らかになり話題を集めています。多すぎても少なすぎても困る血糖。笑いは、そのバランスを整える体内のメカニズムに働きかけ、糖尿病の治療に役立つことが明確に証明されたのです。
関連記事 大規模なテスト結果で効果が確認されました。 ・・・・こちら や こちら
|
副交感神経を優位にして高血圧を改善・心筋梗塞を予防! |
自律神経は交感神経と副交感神経から成り立っていて、交換神経はエネルギーを発散させる役割を、反対に副交感神経はエネルギーを貯える役割をしています。笑うと、副交感神経が優位に立ち血圧を下げて心拍や呼吸がゆっくりに。この現象が、交感神経の過剰な緊張によって引き起こされる、高血圧や心筋梗塞の予防と改善に役立つわけです。
|
笑いは結構な運動に |
笑い過ぎてお腹が痛い」という言葉があるが、これはなぜか? 痛い部分、それは腹筋。「笑う」という行為には、筋肉が存分に使われているのだ。「笑い」によって刺激されるカラダの筋肉は、「腹直筋」「僧帽筋」「外腹斜筋」「大胸筋」の4つ。
その他、「表情筋」といわれる、20種類以上もの顔面の筋肉も同時に刺激している。女性にとっては「笑いジワができる」と敬遠されがちな「笑い」だが、実はこの理論は大間違い。シワを気にして笑わないようにしていると、「表情筋」が衰えることで、かえって肌のツヤやハリに悪影響を及ぼしてしまうのだ。
つまり「笑い」は、楽しく、そして無意識にできる筋トレであり、究極のエクササイズだと考えられる。
笑いのカロリーは、ゆっくり歩く位のカロリー消費量があります。
|
[ ページトップ ] [アドバイス トップ]
|