眼精疲労とは?〜眼精疲労の辛い症状〜 |
眼精疲労に苦しんでいる現代人がたくさんいます。眼精疲労は今や国民病と言ってもよいほど国民の間に多く拡がっています。眼精疲労は放っておけば様々な病気を併発し、悪くすれば神経症にまで発展する恐ろしい病気でもあります。
本項では、眼精疲労の様々な症状について詳しく取り上げて解説しました。また、いわゆる「疲れ目」と怖い「眼精疲労」の違いについても説明しておきました。
単なる疲れ目だからと言って決して侮ってはいけません。
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現代人はみんな眼が疲れている!? |
人間は約8割の情報を目から得ているそうで、その意味で目は情報獲得の重要な器官なのです。でもその一方で、肝心の目のケアとなると案外無頓着なのではないでしょうか。
たとえば厚生労働省の「平成10年技術革新と労働の実態調査」によると、パソコン作業によって何らかの疲れを訴える人が増えたと認識している事業所は約34%あるそうです。また、疲れを部位別にみると、9割以上もの人が目の疲れや痛みを訴えていると言います。なお、それに準じるものとして、首や肩の凝り・痛み、腕や手・指の疲れ・痛み、また、背中や腰・足の疲れ・痛み、頭痛などその症状は目ばかりでなく全身に及んでいます。
話しを目に戻すしますが、このように仕事だけでもこれだけの目の疲れがあるのに加え、現代社会は、プライベートでも携帯電話にパソコン・テレビ・DVD・読書・・・と眼を酷使することが日常茶飯事です。さらに深夜まで起きていることが多くなっているため、目が休める時間は極端に少なくなってきていると言えるでしょう。まさに現代は目の受難の時代だと言ってよいわけで、そのため、職種に関わらず殆どの人が目の疲れを抱えていると言っても過言ではない状況にあります。
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国民病としての眼精疲労〜眼精疲労で身体に症状が現れることも〜 |
それでは、眼精疲労には具体的にどのような症状があるのでしょうか?
眼精疲労は要するに目の使いすぎが原因なので、これは俗に言う「目の疲れ」の延長線上にあるものです。この眼精疲労、言葉としては一言で片付けることができますが、眼精疲労に伴う症状はひとつとは限らず、実に様々な症状が出てきます。まず目の酷使によるものなので、当然ながら目に異常が出てくることが多く、具体的には目が乾くとかぼやける、目がゴロゴロするといったような症状です。また、眼精疲労は目にのみに症状が現われるわけではなく目の周囲にも症状が現われることがあり、具体的には頭痛や肩の凝り、睡眠障害などで悩まされるパターンも見られます。最近はパソコンを仕事で使う人が増えてきていますが、パソコンは目への負担が大きいと言われているので、長時間パソコンを操作しているために目に負担を強いる人が多いようです。従って、その意味で眼精疲労は国民病になりつつあると言ってもよいでしょう。なお、実際に眼精疲労ごときで何か治療をしたり休養をするという人は余りいないようですが、後でも述べるように、実はこの眼精疲労を甘く見ていると重い病気に発展してしまう恐れもあるので注意が肝要です。
■治療や対策が必要な眼疲労=「眼精疲労」とは? |
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患者が治療を必要としている(日常生活に支障が生じている)眼疲労 |
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眼疲労のせいで身体にも影響が現われている場合 |
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患者は治療を受ける気がなくても、眼疲労の原因が目や身体の病気、または精神的なストレスにある時 |
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■眼精疲労の主な症状 |
●目の症状: |
目が疲れる、ぼやける、霞む、目が痛い、充血する、目が重い、ショボショボする、眩しい、涙が出る |
●身体の症状: |
肩凝り、倦怠感、頭痛、目眩、吐き気 |
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参考1:増える「調節性眼精疲労」 |
人間が眼から情報を得るのは何も今に始まったことではなく、大昔からのことなのに、どうしていま眼精疲労が増えているのでしょうか? そんな素朴な疑問が懐いた人もいるのではないでしょう。これに答えるのが「調節性眼精疲労」です。
実は人間の目は元々近くを見るようには出来ておらず、遠くを見るのに都合がよくなっているのですが、それも当然のことで、人類の歴史においては、広い草原で危険な動物はいないか、食べられるものはないかと周囲を見渡していたた時間の方が圧倒的に長いのです。それが現在テレビやパソコンなどの普及で一変してしまいました。要するに今までとは反対に近くばかりを見るようになったわけですから、目が調節に苦労するのも無理からぬところでしょう。その苦労を一身に背負っているのが毛様体で、この毛様体と呼ばれる筋肉が、遠くを見る時は弛緩し、近くを見る時は緊張することによってピントを調整しているのですが、私たちが仕事その他で近くの画面や文字ばかりを見続けていると、毛様体は長く緊張したままになり、疲れ切ってピントを合わせる力が弱くなってしまうのです。近年増えている「調節性眼精疲労」は、この毛様体の筋肉疲労によって文字がぼやけたり霞んだりといった症状が出て来るものです。なお、この毛様体が緊張した状態で固定してしまったのが近視です。
さて、この毛様体の緊張をほぐすためには、時々遠くを見ることが肝心で、時に[近くを見る→遠くを見る→近くを見る]といった目の運動をを素早く行なう目の眼筋ストレッチも、毛様体を柔軟に保つのにオススメの運動です。また、疲れた毛様体が元に戻るのには15〜20分かかると言われます。そこで、「目が疲れたな」と感じたら、最低でもこのくらいの時間は目を休ませてるのがよいでしょう。
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眼精疲労で身体に異常が現われる理由 |
眼精疲労で身体に異常が現われる理由は実はまだよくわかっていません。しかし、ものが見にくくなるために、よく見ようとして不自然な姿勢を取り、それが肩凝りなどを引き起こすということは容易に考えられます。また、視力が低下すれば、目を凝らしたり集中力をより高める必要があります。そのようなことによる緊張の連続が頭痛や目眩、吐き気、倦怠感の原因かも知れません。さらに、精神的ストレスによって目と身体の不調が同じ理由で同時に起きている可能性も考えられます。
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頭痛・肩こり・胃痛と眼精疲労の関係 |
眼精疲労を訴える人の多くは、頭痛や肩凝り、胃痛も同時に感じていると言います。これはむしろ当然の話で、試しに誰かのメガネを借りて文字を見て見れば分かりますが、とても読む気になれないはずです。それと同じで、眼精疲労に陥った目は多かれ少なかれこうした見えにくい状況に置かれているわけです。しかし、こうした見えにくい状況にあっても、人はそう簡単に仕事を中断することはできないため、本人が意識する・しないに関わらず、目のストレスは積もり積もってゆくことになります。そして、少しずつストレスに弱い器官・胃を蝕んでいゆくわけで、たとえばこれが胃痛の原因にもなるのです。
また、ある意味で頭痛は脳のストレス症状と言えるもので、眼精疲労によってピンぼけ気味になった画像が膨大に送られてくるのだから、脳にとってはストレス以外の何モノでもないわけです。つまり、ぼやけた画像を一生懸命に処理し続け、疲れ切った状態としてシグナルされるのが頭痛なのです。
これに対して肩凝りは、肩と眼の神経領域が一緒であるために起こると言われています。つまり、眼の緊張が肩へ伝わり、肩まで緊張して凝ってしまうわけです。
何れも眼精疲労が緩和されれば、それに伴って疲れは和らぐものなので、眼精疲労という原因を絶つ意識で極力解消に努めましょう。
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眼精疲労の怖い悪循環〜眼精疲労から重篤な病に〜 |
眼精疲労が及ぼす影響は頭痛や肩凝りばかりではありません。時に身体や神経にさえも大きな影響を与えることがあるのです。誰でも目が疲れてパソコン画面や本などを見たくないと感じたことが時にあるでしょう。その時点で作業をストップすることができればもちろん何も問題ありませんが、仕事ともなれば「見たくない」などとは言っていられないのが実情です。こうして仕事のしすぎによる過労がストレスとなって身体へのしかかってくるわけです。たまには、そんな状況が長く続いた時のことを考えてみたらどうでしょうか?
眼精疲労から重大な病に発展することがたまにあるわけですが、その代表格が神経症です。事実、胃痛や腹痛などで折角病院を訪れながらも、中々眼精疲労の影響だとは分からないために神経症になりかけている人は相当数いるのではないかと考えられています。
何れにせよ眼精疲労に伴う症状は多岐にわたるわけでが、共通してその人に不快感を与えます。症状による苦しみだけでなく、症状自体がストレスのもとになってしまうのです。しかも、眼精疲労の原因として最近注目を集めているのがオフィスワークです。パソコンを長時間使用すると、当然ながら目には大きな負担になるわけです、これが現代の眼精疲労の主な原因だと言われています。ところが、上でも述べたように、これはあくまでも仕事の一環ですから「パソコンを使うな」とは言えませんわけで、ますます眼精疲労の症状が色々と出てきてしまう、という悪循環に陥ってしまいます。すると、また一層ストレスが溜まると言った具合で、いわば眼精疲労が原因の「負の連鎖」が起こってしまいます。当然ながら、ストレスを過剰に溜め込むと神経症を発症する恐れが出てきます。そして、神経症に罹ると日常生活にも支障を来す場合が多く、その結果としてさらに社会復帰が遅れるといったことも考えられるわけです。
以上述べたことからもお分かりのように、眼精疲労は決して甘く見てはいけません。眼精疲労の悪循環の連鎖をどの時点でストップさせられるか、その重大な課題が一人ひとりの自覚にかかっているのです。
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目の疲れと眼精疲労の違い〜あなたは「疲れ眼」?それとも「眼精疲労」?〜 |
同義語で捉えられて混同されやすい「疲れ目」と「眼精疲労」ですが、厳密に言うとこの両者は違うものです。本節で詳しく解説しますので、この際、両者の違いをしっかり認識しておきましょう。
確かに「疲れ目」と「眼精疲労」は混同されやすいのですが、疲れ目と眼精疲労は異なり、分かりやすく言えば、疲れ目が進展し症状が重くなったものが「眼精疲労」とされているので、疲れ目よりも眼精疲労の方が症状が重いのです。
疲れ目は一時的な目の疲れなので、単純に疲れているだけの「疲れ眼」なら、ひと晩ぐっすり眠って目を休ませれば目の疲れは大概回復します。上でも述べたように、問題なのは、ひと晩寝たくらいでは疲れが取れないほど日常化してしまっている、或いは回復したと思ったら直ぐまた疲れが出てくるといったように断続的に続く「眼精疲労」です。眼精疲労になると、充分な睡眠を取るなどして目を休ませても目の疲れが取れず、目の痛みやかすみ、頭痛などの症状が残ったり、回復したと思ったら直ぐまた目の疲れが出てきたりします。こうなると、回復に時間がかかるばかりでなく、仕事や生活にも影響が出てきます。
それでは、あなたの目の疲れは疲れ目でしょうか、それとも眼精疲労でしょうか。試しにひと晩たっぷり睡眠時間を確保してみても、それでも翌日も続く疲れなら、それは眼精疲労だと考えてよいでしょう。早急にケアなどの対策をスタートさせることをオススメします。
◆注意: |
軽視は禁物 早めの治療・対策を! |
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「目が疲れる」とか「目が痛い」といったことは誰でも日常的によく経験していることですが、大抵は暫くたつと忘れてしまうことが多いでしょう。しかし、時には症状が頑固に続いたり身体に悪影響が及ぶこともあります。医学的にはこのような状態を「眼精疲労」と呼んで、単なる目の疲れである「眼疲労」と区別しています。
「眼疲労」と違って「眼精疲労」の場合は、何らかの手を打たなければ、仕事や環境が変わるといった生活の変化がない限り自然には治りません。不快な症状がいつまでも続き、その症状がさらに状態を悪化させることもあります。さらに、背後に目や身体の病気が隠れている可能性も考えられます。従って、「ただの目の疲れだ」などと軽く考えず、なるべく早く診察を受けるなりして対策を立てることが必要です。 |
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参考2:目のメカニズム〜眼球は直径24mmのカメラ〜 |
本節では、目の構造とメカニズムについて参考までに簡単に説明しておきます。
 目は、目の玉とその視神経に加え、瞼や睫などの脇役に当たる補助器から出来ています。目の玉は眼球とも呼ばれ、直径約24mm、重さ約7.5g、前後にやや長い球形をしています。眼球を覆っている形の角膜は血管のない透明の膜で、厚さは中央部で約0.5mmです。黒目の部分を覆っていて、光(映像)はここから入ります。その下にある虹彩は、正面からみた時に茶色に見える部分で、中央部には瞳孔があって、明るい場所では小さくなり、暗い場所では大きくなることで、目に入る光の量を調節しています。
また目の機能としては、まずピントは角膜と水晶体で合わせられ、水晶体の厚さは約5mmの透明のレンズで、毛様体から出る細い糸(チン小帯)によって固定されています。毛様体の筋肉の伸び縮みによって水晶体の厚みが調節され、ピントが合わせられるのです。遠いものを見る時は水晶体が薄くなり、近いものを見る時は厚くなってピントを合わせます。また、網膜(毛様体)は0.2mm弱の薄い膜で、映像を写すフィルムの役割を果たします。さらに、眼球内部の大部分は硝子体という透明なゼリー状の組織で出来ていますが、この硝子体は眼球の形を維持すると共に、カメラで言うレンズとフィルムの間に一定の距離(空間)が必要なように水晶体と網膜の間に一定の距離を取る役割を担います。
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眼精疲労の原因〜あなたの眼精疲労度をチェックして、その原因を見極めよう!〜 |
何事も原因を突き止めることが肝要です。本項では、まず自分で出来る「眼精疲労度のCHECKリスト」を紹介し、その上で各要因別に眼精疲労の原因について解説しました。
あなたの眼精疲労の程度とその原因はどの程度だったでしょうか? それらを把握することで、眼精疲労の対処法も見えてきます。
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今すぐできる簡単CHECK |
眼精疲労に対処するためにも、その前に自分が眼精疲労かどうかを判断するよすがとなるように、本節では皆さんが自分で出来る「眼精疲労度のCHECKリスト」を紹介しました。
以下、(A)「疲れ目度チェック」、(B)「目の負担度チェック」、(C)「疲れ目症状チェック」(見え方の異常と目の不快感)の3つに分けてCHECKリストを紹介しますので、是非ご自分でチェックしてみて下さい。
あなたの「眼精疲労度」は安心レベルでしたか? 注意レベル、それとも危険レベルだったでしょうか?
(A)疲れ目度チェック |
A |
あなたの目はどれくらい疲れている?
〜疲れ目度CHECK〜 |
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□ |
目が重い |
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□ |
目がショボショボする |
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□ |
目が乾いた感じがする |
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□ |
目が痛い |
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□ |
訳もなく涙が出ることがある |
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□ |
目が充血している |
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□ |
目の疲れとともに頭痛もする |
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□ |
肩凝りがひどい |
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□ |
イライラすることが多い |
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□ |
最近寝不足だ |
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□ |
パソコンを長時間使っている |
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合計: |
□□個 |
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■ |
【結果】〜チェックした項目の合計点は?〜 |
□ |
0〜2個 |
疲れ目度『小』 余り疲れていないようです |
□ |
3〜9個 |
疲れ目度『中』 疲れ気味です。早めにケアして疲れ目を解消しましょう |
□ |
10〜16個 |
疲れ目度『大』 かなり疲れています。早急な対応が必要です |
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(B)目の負担度チェック |
B |
あなたの目はどれくらいの負担を受けている?
〜目の負担度CHECK〜 |
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□ |
オフィスでほぼ1日中パソコンと向き合っている |
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□ |
最近近くの物が見えにくくなった |
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□ |
夜遅くまでテレビを見たりパソコンを使用している |
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□ |
目が乾燥しがちで、年中目薬を差している |
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□ |
視力が急激に低下した |
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□ |
近くのものを見ていて、視線を遠くの物に移すとぼけて見える |
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□ |
長時間の運転をすると目に痛みを感じる |
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□ |
読書が好きで、通勤電車内では本を読んでいることが多い |
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□ |
睡眠を充分に取っても朝スッキリと目覚められない |
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□ |
強い光をよく見る環境にいることが多い |
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合計: |
□□個 |
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■ |
【結果】〜チェックした項目の合計点は?〜 |
□ |
3個以下 |
Good! とてもよい状態です |
□ |
4〜6個 |
Warning! 注意が必要です |
□ |
7個以上 |
Bad! 目の負担がとても大きい状態です |
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(C)疲れ目症状チェック |
C-1 |
あなたの目にはどんな症状が出ているか?(1)
〜見え方の異常〜 |
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□ |
文字が霞んで見える: |
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長時間パソコンを使ったり読書を行なったりして近くを長時間見続けた後は一時的に遠くへのピントが合いにくくなり、霞んだりぼやけたりすることがあります。これは眼球の水晶体を支える毛様体筋という筋肉が疲れてうまく機能しなくなるためで、目を休ませれば大抵元に戻ります。ただし、長く続いた場合や、或は視野の一部分だけぼやけたり薄暗く見えたりする場合は、目の疲れや老眼だけでなく白内障や中心性毛脈絡膜症といった病気の可能性もあるので注意が必要です。 |
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□ |
視野が欠ける: |
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視野の周辺から見えなくなって視野が欠ける原因には、網膜と視神経の病気、さらには脳に何らかの問題が起きている可能性も考えられます。網膜の病気には網膜剥離や網膜静脈閉塞症などがあり、脳の病気には脳卒中や脳腫瘍などがあります。
たとえば網膜剥離は、網膜が剥がれ、剥離している部分の網膜に相当する視野が見えなくなるため、片目の視野が不規則に欠けてきます。また、高齢者に多い緑内障の場合は気かつかないうちに徐々に視野の周辺から欠けてゆきます。しかし、視野が欠ける症状は、片方の目の視野が欠けていても、もう一方の目が補ってくれているため、中々自覚できないことがあります。もしも見え方に異変を感じたら、片目づつチェックすようにし、欠けていると思っても、その欠け方によって障害の起きている部位をある程度推測することもできます。何れにせよ急を要する病気であることも多いので、放っておかず、できるだけ早く検査を受けるようにしましょう。 |
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□ |
視野が歪む: |
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視野の歪みには、(1)波を打つようなパターンと、(2)本来真っ直ぐなものがカーブを描くパターンがあります。まずカーブを描くパターンの場合は強い乱視の疑いがあります。また、ものが波を打って歪んで見える場合は変視症と言って、これは網膜の中心部に軽い障害が起きていることを示す症状で、視野の中心が暗く見えにくくなる、中心暗点などの病気の前触れにもなっている症状です。なお、網膜剥離が中心部に及んで黄斑部にかかると、ものが歪んで見えることがありますし、加齢性黄斑変性などの病気が疑われる場合もあります。 |
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□ |
ものがダブって二重に見える: |
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物がダブって2つに見えると、物を見る時は視線を合わせようとする努力を常にしなければならないので目が疲れやすくなります。ものがダブって2つに見えることを複視と言いますが、複視は、それが片目で起こるのか、両目で起こるのかによって異なります。原因として、(1)角膜や水晶体の異常が原因の場合と、(2)眼球を動かす筋肉に異常が生じて眼球を正しい方向に向けることができなくなることが原因となっている場合があります。通常、両目で見たものは脳でひとつにまとめられますが、左右の眼の視線がズレる(斜視)とものが二重に見えます。また、左右の眼の視線がズレて斜視になると、左右の視線が一致せず、片目は中心にあるのに、もう片方の目がズレるので両目で同時にものを見られなかったり、或はものが二重に見えたりします。斜視は、目の位置によって内斜視・外斜視・上斜視・下斜視があり、内斜視の中にも先天性内斜視・乳児内斜視・調節性内斜視・後天性内斜視と更に細かく分類されています。症状も常に二重に見えたり、普段は正位だが時々二重に見えたりと色々ありますが、眼筋麻痺で起こるものの中には、脳損傷や糖尿病、脳腫瘍、脳血管障害などで神経などの麻痺が起こった場合も考えられますので、放っておかず、なるべく早急に受診するようにしましょう。 |
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□ |
眩しく感じる: |
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日差しや電灯が普段以上に眩しく感じられる主な原因は目の疲れですが、充分休養しても治らず慢性的に見られる場合は、角膜や水晶体の異常だけでなく白内障が原因となっていることもあります。 |
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□ |
ゴミや虫が飛ぶ: |
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「いつも蚊が飛んでいるように見える」とか「黒い煤のようなものが舞っている」というように、視野の中に小さな黒い点が移動して見える症状を飛蚊症と言います。飛蚊症の起こる主な原因は2つあります。(1)ひとつは、青い空や白い壁など明るいものを見ると黒いものが飛んで見える時がありますが、これは眼球の中身の硝子体が透明ではなく細胞や繊維などが交じっているために眼底に映って見えるためです。(2)もうひとつは硝子体の老化によって起こるもので、硝子体が年と共に変性して眼底の網膜から剥がれてくるために起こります。(3)その他にも様々な炎症や出血などで硝子体に濁りが生じると、その影が網膜に落ちて飛蚊症を感じることがあります。目を打撲した時や糖尿病、高血圧症といった病気の時に起こります。出血が大量だと視力は急激に落ちたりします。中年以降になって急に片目に飛蚊症が起こったという時は、念のため眼科を受診して眼底検査を受けましょう。 |
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□ |
視界の中を光が走る: |
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目を閉じたり動かしたりした場合に目の端に光が走るというものがあります。視界の中を光が走る原因には、(1)網膜にある場合と、(2)脳にある場合があり、光視症と言われています。(1)原因が網膜にある場合は、これは硝子体を包んでいる硝子体膜の一部が網膜と癒着することによって起こるもので、網膜剥離の前兆の症状であることがあります。この場合、一度光視症が現れると、目を休めてもずっとチラチラしりします。また、(2)脳に原因のある場合は、これは脳の血管の痙攣によるもので、目に異常を感じていなかった人が突然何も見えなくなったということさえあります。特に頭痛がするなどの症状があった場合には早めに検査を受けるようにしましょう。 |
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C-2 |
あなたの目にはどんな症状が出ているか?(2)
〜目の不快感〜 |
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□ |
ゴロゴロした痛みがある: |
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目に実際に異物が入っているとゴロゴロして痛みを感じますが、この場合は目をよく洗って異物が取れれば痛みも治まります。それでも痛みが取れなかったり涙が流れ出る場合は、瞼の裏がザラザラして角膜を擦るため異物感があるなど角膜や結膜に傷がついている恐れもありますので、眼科を受診して眼底検査を受けた方がよいでしょう。 |
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□ |
触ると痛む: |
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瞼を触ってどこか一カ所が痛い場合、麦粒腫(ものもらい)であることが考えられます。これは瞼に細菌が感染した状態で、強い腫れと、瞬きをした時の痛みが生じたりします。多くの場合は自然に膿が出て治りますが、治療をする場合、抗菌目薬を使ったり白くなった部分を切開したりします。 |
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□ |
頭痛を伴う目の痛み: |
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ある意味で目は脳の一部ですから、目の疲れが続くと頭まで影響するということもあります。ただし急性緑内障(発作)の場合、頭痛や吐き気を伴って目が痛んだりするので注意が必要です。 |
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□ |
目の奥が痛む: |
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これは極度に目の疲が疲れている時に多く見られますが、その他に、延髄(脳の最下部で脊髄の上方にある部分)から出て眼神経・上顎神経・下顎神経の3つに分かれる三叉神経などに異常がある場合もあります。 |
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□ |
目がショボショボする: |
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極度に目が疲れている場合に多く見られます。 |
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□ |
目や瞼が痒い: |
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目の痒みはアレルギー性結膜炎の特徴的な症状です。花粉症やアトピー性皮膚炎の人なども強い痒みが起こります。瞼の痒みは眼瞼炎の代表的な症状で、細菌やウイルス感染、化粧品や薬品によるアレルギー、湿疹などが原因で起こります。 |
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□ |
痛くて眩しい: |
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発作的に激しい痛みが起こるのが特徴で、極度の疲れ目であるケースも考えられますが、細菌感染やコンタクトレンズの使用などにより角膜に傷がついた時にも起こります。 |
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□ |
目が充血する: |
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目の充血は、“どこが充血しているか”で原因が異なります。たとえば(1)白目の部分が充血している、或は白目全体的に充血している場合は、何らかの原因で結膜の毛細血管が広まっていることが考えられます。また、(2)もしも白目と瞼の裏側が赤い場合は、結膜の炎症(結膜炎)による結膜充血などの細菌感染の可能性があります。目ヤニや涙が症状として伴うこともあります。一方、(3)黒目の周辺が充血している、或は黒目の周辺が充血が濃い場合は、強膜や角膜、虹彩の炎症が考えられます。この場合、涙が出ることはあっても目ヤニが出ることは余りありません。急性緑内障の可能性もあるので、早めに検診を受けるようにしましょう。なお、(4)白目の一部に強い出血が見られる場合は、結膜の血管の一部が切れて起こる結膜下出血が考えられます。 |
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瞼が腫れている: |
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長寝不足が続くと瞼が腫れぼったくなりますが、特に原因も無く瞼が腫れている場合は、細菌感染によって起こる麦粒腫や瞼の炎症である眼瞼炎などの可能性も考えられます。治療は抗生物質で治療が主ですが、黄色く膿んだ時には切開して膿を出すこともあります。 |
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眼球が飛び出している: |
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眼球が通常より飛び出している場合は、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になって起こるバセドウ病という全身の病気である場合や、或は眼球の裏に腫瘍が出来ている眼腫瘍の場合が考えられます。 |
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涙が止まらない: |
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涙は通常、目の中に異物が入ったり泣いた時に溢れ出てきますが、目の中に異物が入ったり結膜炎や角膜炎など目に炎症が起こっている時にも、その刺激で涙がたくさん出るようになります。或は年と共に筋肉の緊張が低下して何となく涙っぽくなったという人もいます。なお、細菌性やウイルス性の結膜炎や角膜炎、涙の通り道である鼻涙管や涙小管が詰まった場合なども涙が止まらなくなります。 |
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目ヤニが出る: |
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目ヤニ(眼脂)は、角膜や結膜の細胞が常に新陳代謝してて、その残渣などが目ヤニとして排出されます。大まかに1日2回拭き取るくらいが普通です。それ以外に、目ヤニが大量に出る代表的な病気と言えば結膜炎です。結膜炎は細菌性やウイルス性・アレルギー性など様々な原因で結膜に炎症が起こるものです。ドロドロした目ヤニが大量に溜まっている場合は、涙の通り道が細菌に感染して炎症を起こし、膿が溜まって目ヤニのように見えます。なお、目ヤニによる細菌は伝染性が高いので、目を擦ったりせず、目を触れた手は石鹸で洗い、家族で暮らす人はタオルも別々の物を使うようにしましょう。 |
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目が乾燥する: |
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涙は常に目の表面を覆って保護していますが、涙液の分泌が減少すれば目が乾きます。涙は目の表面を保護する働きをしているので、涙が不足すれば角膜の障害を招きます。最近「ドライアイ」という言葉が使われて気にする人が増えていますが、多くは、室内が乾燥しているとか瞬きが減っているなどによる生理的なもので、余り過剰な心配をする必要はありません。ただ、この状態が続くと、目の表面が乾燥して角膜が傷ついて視力の低下を伴うこともあるので、こうした人は人工涙液(点眼液)を用いて目を保護してゆくことになります。 |
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眼精疲労の原因 |
眼精疲労の原因には色々なものがあります。本節では、それぞれの要因別に眼精疲労の原因を取り上げて解説しました。
上記のCHECKリストも参考にして、あなたの眼精疲労の原因はどれでしょうか? 原因を特定することで対処法も見えてきます。
原因1)目に何か病気が起きている場合 |
眼精疲労を訴える人の目を検査すると、しばしば次のような病気や異常が見つかります。
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近視・乱視・老眼やその矯正不良: |
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近視・乱視・老眼が進むと、眼球の内部では何とか網膜(=フィルム)にピントを合わせようとして水晶体(=レンズ)の厚さを調節する筋肉(毛様体)の緊張が続きます。そして、実際に視力が低下してくると、今度は目を凝らしたり首を前に出す姿勢になります。それらの結果、目が疲れ、首筋や肩が凝ったりします。特に老眼は40代半ばから60歳ぐらいまでの間に急速に進み、この年齢は眼精疲労の患者さんの年齢層のピークとピタリと一致すると言います。
それ以外にも、メガネやコンタクトレンズが合っていないために眼精疲労が起きることも少なくありません。また、左右の視力差が大きく、それを無理にメガネで矯正するために起こる不等像視(=網膜に写る像の大きさが左右で異なる)では眼精疲労は避けられず、コンタクトレンズが必要になります。メガネやコンタクトレンズは、お医者さんできちんと検査を受けて、なるべく自分に合ったものを処方してもらいましょう。 |
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ドライアイ: |
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眼球の表面(角膜や結膜)が乾燥する病気で、VDT症候群など目を酷使する人がなりやすく、しばしば眼精疲労を伴います。 |
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緑内障: |
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網膜の視神経が障害されて視野が狭くなる(見える範囲が狭くなる)病気で、きちんと治療せずにいると失明することもある恐ろしい病気です。緑内障の患者さんは眼圧(=眼球の内圧)が高い人が多く、眼圧が高い時には頭痛が起きやすくなります。 |
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白内障やその手術の影響: |
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白内障は水晶体が濁る病気で、そのために視力が低下したり眩しさを感じたりして眼精疲労の原因となります。白内障は手術で治せますが、手術後に少し見え方が変わるので、それが原因で眼精疲労を起こすこともあります。 |
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斜視・斜位: |
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ものを見る時には両眼が連動して動き、僅かに寄り目になって視線を一点に合わせます。(1)まず両目の視線が一致せずに左右別々の方角を向いてしまうことを斜視といい、これも眼精疲労の原因になります。また、(2)斜位とは、ものを見る時には視線が一致するものの、視線を合わす対象がない場合(たとえば真っ暗な闇の中や目を閉じた時など)に左右の眼が別々の方角を向いていることで、これもものを見る際に左右の視線を合わせる努力を強いられることになり、眼精疲労が起きます。 |
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眼瞼下垂(がんけんかすい): |
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瞼(=眼瞼)が垂れ下がってくる病気で、視野の上の方が見えなくなるので、ものを見る時に頭を後ろへ反らすなどしなければならず、眼精疲労の原因になります。 |
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原因2)身体の病気が目に現われている場合 |
風邪やインフルエンザ、更年期障害、自律神経失調症、虫歯や歯周病、耳や鼻の病気などで眼精疲労になることが多く、その他の病気でも眼精疲労が起こり得ます。
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原因3)目の使い過ぎや視環境の問題がある場合 |
当たり前のことですが、目は使えば使うほど疲れます。社会の情報化が加速度的に進み、目を使う環境、すなわち視環境はますます過酷になるばかりです。なお、近年ではシックハウス症候群(=住居の建材に含まれる化学物質などの影響による体調不良)と眼精疲労の関係も指摘されています。
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原因4)精神的なストレスが影響している場合 |
ストレスが強くなると、その影響は、不安感が異常に強まるとか、ライラして落ち着かない、眠れないといった精神的なことに現われる一方で、身体に対しても、たとえば高血圧や血行不良、胃潰瘍といった多様な病気を引き起こします。そのひとつとして眼精疲労が起こることがあります。
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最後に)原因がいくつか重なって症状が悪化する |
以上のように、眼精疲労には4つの大きな原因があります。ただし、これらのうちのひとつだけしか眼精疲労の原因に該当しない時には、確かに「眼疲労」(いわゆる目の疲れ)は起きても、余り「眼精疲労」にはなりません。そうではなくて、眼疲労を起こす幾つかの小さな原因が重なり合って目の負担が増え、眼精疲労になるのです。従って原因と思われる病気を治したのに眼精疲労が治らないことも少なくないわけで、そのようなケースでは、眼科医は問診や検査で原因と考えられるものを洗い出し、それを一つひとつ治療・解決してゆくことになります。
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参考:「眼精疲労治療室」の紹介 |
従来、眼精疲労治療を専門的に行なう眼科診療所は殆どありませんでしたが、昨今は「眼精疲労治療治療室」と称して眼精疲労を専門的に治療する眼科が全国に幾つか生れています。
「眼精疲労治療室」とは体系化された眼精疲労対策のメソッドのひとつで、眼精疲労によって減退した調整力の回復と眼球の周りの筋肉の疲労を取ることを狙いにしている治療法だそうです。なお、「眼精疲労治療室」は現在日本全国に10カ所ほどあり、それぞれ病院によって、治療費が3割負担の保険料で1回300円程度のところから、全額自費治療で1回数千円かかるところまで様々あり、また、治療法もその病院によって若干異なっているようです。予約制のところが殆どだそうなので、何れにせよ事前に詳しく問い合わせをしてから受診を検討するとよいでしょう。
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眼精疲労対策〜日頃から出来る眼精疲労解消の手立て〜 |
本項では、様々な要因別に出来る眼精疲労対策のポイントを紹介しました。また併せて、目に効く栄養素や上手な病院の罹り方、メガネ選びのコツについても参考までに取り上げて解説しました。
これらを参考にして、ぜひ日頃から眼精疲労への対処と予防に励んで下さい。
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眼精疲労対策のチェック・ポイント |
本節では、眼精疲労の対処をする上で必要なチェックポイントを紹介しました。参考になさって下さい。
チェックと対策1)眼精疲労の背後に何か病気が隠れてないかチェック |
まず最初に大切なことは、眼精疲労の背後に何か病気が隠れていないかチェックすることです。まずは視力や眼圧、眼底、視野、眼球運動などの検査を受けて病気が見つかったら、その治療をします。なお、原因を特定できない場合にも、ビタミンB製剤(細胞の新陳代謝を助ける)の点眼で症状が改善することがよくあります。
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チェックと対策2)メガネが合っているかチェック |
メガネやコンタクトレンズを使用している人は、それらが目に合っているかのチェックも重要です。なるべくなら使用状況に合わせてメガネを幾つか作って使い分け、目の負担を軽くしてあげることがよいでしょう。
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チェックと対策3)視環境や視生活をチェック |
作業時の照明の明るさや姿勢をチェックしてみましょう。パソコンを使うのであれば、その位置も重要です。パソコン作業中はこまめに休憩を取って目を休め、軽い体操をしましょう。また、室内が乾燥していたり、空調の風が目に当たると、ドライアイを引き起こします。なお、眼精疲労の意外な原因として周囲の人のたばこの煙も挙げられます。これらについては職場に相談して調整してもらいましょう。そして、睡眠を充分摂りましょう。寝不足の時には、目を使う時間が長くなる一方で目を休める時間が減るのですから目が疲れて当然です。
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チェックと対策4)ストレスないかチェック |
日常生活でストレスがないかチェックしましょう。現代人は誰彼なしに皆ストレスを感じていますが、そのストレスを趣味や散歩、スポーツなどで解消するように心懸けましょう。ただ、ストレスが幾つも重なったり長期間続くと、ストレスを解消しようとする意欲までなくなることもあります。そんな時は医師に相談し、治療やアドバイスを受けるようにするのも大事です。
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今すぐ出来る疲れ目対策 |
眼精疲労の原因は大きく分けると、(A)眼の機能低下や他の病気によるもの、(B)精神的なストレスによるもの、そして、(C)環境によるもの、の3つに大別することができます。
本節では、目をケアし、目の疲れを解消するにはどうすればよいのか、この3種類別にその方法を詳しく解説・紹介します。
(A)目の機能低下や他の病気によるもの |
自分では意外に気づきにくいのが、コンタクトやメガネが合っていないために起こる眼精疲労です。眼科で診てもらうことなく街のメガネ屋さんでつくってもらったものを使っている人はなおさら合っていない可能性が高いと思われます。「よく見えるように」といった心理が働いてつい度数を強くしがちで、そのため、合っていないメガネやコンタクトを使い続けると、ピントを合わせるために目が普通以上の負担を強いられ、疲れ切ってしまうのです。
人間の眼の調節力は30歳頃から衰え始めると言われています。今まで裸眼で大丈夫だった人でも、気がつかないつちに視力が低下し、コンタクトなどによる視力矯正が必要になっているケースもあります。さらに、一般に45歳からと言われてきた老眼が近年若年化の傾向にあることも指摘されています。実際に40歳くらいから老眼が始まる人もおり、確かに驚くほどの若さではあるかも知れませんが、なってしまったものは受け入れることが大切です。「老眼鏡なんて格好が悪い」と放置しておけば、目はどんどん過労へと追いやられてしまうからです。
そればかりではなく、病気によって目に影響が出ることもあります。たとえばそのひとつとして糖尿病が挙げられますが、血糖値のコントロールが上手くゆかないと糖尿病網膜症となり、最悪の場合は失明することもあるのです。さらに高血圧症や肝臓病などが原因になることもあります。
何はなくとも「眼精疲労かな?」と思ったら、なるべく早く眼科へ行って、まずは視力や眼の検査、使っている人はコンタクトなどとの適正を診てもらいましょう。そして、その次は病院で病気の有無をチェックしましょう。これらのチェックで何事も発見されなければ取りあえずはひと安心です。
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(B)精神的なストレスによるもの |
中には眼精疲労から神経症へと発展してしまう人もいますが、逆に精神的なストレスによって眼精疲労を招く人もいます。大人の場合は、働き盛りの人に多いと言われる「中心性網膜症」がその一例で、これは片方の眼の視力だけが低下してしまうものです。一方、子どもの場合はストレスから視野が狭くなったり視力が低下したりすることもあります。もちろんこれらの場合は、原因となっているストレスが解消されれば視力も戻ってゆくわけですが、何れにせよ、どちらも目そのものには疾患や機能障害がないので原因が究明されにくいのが難点です。
何れにせよ、「ストレスかな?」と感じたら、思い切って休養を取るのがよいでしょう。休養が中々取りにくいという人は、たとえば「自分で意識しているよりもストレスはずっと大きい、とにかく目がSOSを出すほどなのだ」などと考えてみたらどうでしょうか。また、精神的なストレスには適度な運動も効果的で、流れる汗と一緒にスレトスも流れてゆくはずです。さらに、抱えている不満やグチを友だちに話したり日記のように書いてみるのもよいかも知れません。こうして言葉にすることでストレスが解消されていくことは多いものです。それ以外にもストレス解消には様々な方法がありますので、自分であった方法を考えてストレス解消にトライしてみましょう。
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(C)環境によるもの |
何といっても現代人に多いのが職場や生活環境による眼精疲労です。上記で挙げた原因のうち、メガネやコンタクトがきちんと眼に合っていて糖尿病などの病気の影響もなければ、当然環境による眼精疲労が考えられます。現在最も増えているのがこのタイプの眼精疲労なのです。
もっとも「環境」と言ってもそれは実に様々で、会社でのOA機器の置き方から空調、家でのパソコン環境に、テレビや読書をする時の姿勢と様々で、それらをひとつずつチェックしていく必要があります。ここでは、「日常生活でチェックしておきたい眼精疲労予防のための8つのポイント」を紹介します。 |
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■眼精疲労予防のための8つのポイント |
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■4: |
エアコンなどの風が直接目に当たらないようにする |
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■7: |
寝そべったり電車内で立ったまま読書をしない |
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上記の「基本ポイントを押さえるだけでも、かなり眼の疲れ方は少なくなるはずです。また、よく言われることですが、パソコン作業などは40分ほど続けたら15〜20分くらい休むのがベストです。どうしても周囲の目などが気になって休めない時は、トイレに立ったりコピーを取りに行ったり、お茶を煎れたりして、無理矢理にでも目を休めるのがよいでしょう。もちろん机の上の書類を整理するだけでも、目にとっては暫しの休養になります。要は視点をディスプレイに釘づけにしないことが大切なので、ちょっとだけでも視点を切り替えて上手に目を休ませてあげましょう。なお、温かいタオルを目の上に乗せるホットパックも、疲れた目には効果的です。 |
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疲れ目に効く栄養素 |
目の疲れにはバランスのよい栄養摂取がとても重要になります。しかし、栄養をたくさん摂る必要があるからといって、胃腸が疲労している状態でボリュームのある食事を摂ったり過剰に摂り過ぎることは決してお薦めできることではありません。そのためにも、どのような栄養を摂ったらよいのかを学んだり、或いはサプリメントを活用したりするなど、目の疲れだけでなく身体全体に日頃から気を配ってゆきたいものです。
本節では、疲れ目に効く栄養素を以下、(A)「注目の栄養成分」と(B)「ビタミン類」の2つに分けて取り上げ解説してゆくことにします。
(A)注目の栄養成分 |
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ブルーベリー: |
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ブルーベリーに多く含まれるアントシアニンはポリフェノールの一種の色素成分で、目の網膜に含まれる成分を助けることで目の疲れを取ったり、霞みやちらつき、視力の低下を改善させていると言われています。アントシアニンは、他にも赤紫蘇や赤キャベツ、スイカ、ブドウ、ナス等に含まれます。 |
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ビルベリー: |
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ブルーベリーの仲間で、アントシアニンの含有量はブルーベリーの数倍とも言われています。 |
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マリーゴールド: |
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野菜や果物に含まれているカロテノイドの一種であるルテインを多く含みます。ルテインは目に多く存在する抗酸化栄養素で、紫外線によって発生する活性酸素を中和して目を保護したり、網膜の黄斑部に多く存在し網膜を守る働きをしてくれます。なお、ルテインは体内では合成できないため、食事を通して摂取しなければなりません。ルテインは、他のもケール、ほうれん草等にも含まれます。 |
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菊花エキス: |
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成分としては炭水化物やタンパク質、香気成分等が含まれますが、漢方では「明日(めいもく)」と言って、目の薬として目のトラブルに使われてきました。目の充血や疲れ目、痒みなどに用いられます。 |
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ハブ茶: |
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ハブ茶は、豆科の1年草エビスグザの種子を乾燥させ、軽く炒ってお茶にしてものです。中国ではエビスグザの種子を決明子(けつめいし)と呼び、強壮効果により視力を増すことから「明をひらく」とも呼ばれ、疲れ目に用いられたりしています。 |
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ラクトフェリン: |
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ラクトフェリンはタンパク質の一種で、特に母乳に多く含まれ、他にも哺乳類の唾液や涙などの分泌液に含まれます。熱に弱いため加熱された乳製品には殆ど含まれませんが、涙の質を改善する働きがあると言われています。 |
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タウリン: |
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タウリンは人体に最も多く含まれているアミノ酸のひとつで、コレステロールを減少させたり、心臓や自律神経の働きをよくし、疲労回復や目の健康維持などにも効果があるとされています。貝類や牡蠣、タコなどの魚介類に多く含まれます。 |
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(B)ビタミン類 |
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ビタミンA: |
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レバーや野菜に多く含まれます。目の細胞や粘膜の新陳代謝を保つ働きがあります。ほうれん草や牛乳、昆布、シシャモ、ニンジン、ニラ、カボチャ、小松菜、チーズ、卵黄、アナゴなどが代表的な食材です。 |
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ビタミンB郡: |
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大豆製品やレバーなどに多く含まれています。目の疲れを回復したり、充血を鎮めたり視力低下を防ぐといった働きがあります。スジコ(B12)や豚肉(B1)、干しシイタケ(B2)、マグロの刺身(B6)などが代表的な食材です。 |
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ビタミンC: |
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野菜や果物に多く含まれます。目の水晶体の透明度を保つ働きがあり、白内障の予防などを考える人向きのビタミンです。キウィやイチゴ、ブロッコリー、ピーマン、パセリ、ほうれん草などが代表的な食材です。 |
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ビタミンE: |
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ナッツ類や魚などに多く含まれています。動脈硬化を防ぐ働きがあるので、生活習慣病による合併症の予防に役立ちます。鮎やウナギの白焼き、アーモンド、落花生、サフラワー油、ひまわり油、ゴマなどが代表的な食材です。 |
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参考1:よい診察を受けるための患者テクニック〜次のことを医師に伝えましょう〜 |
■検診を受けるためのCHECK POINT |
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具体的な症状(=目や身体の症状をできるだけ詳しく) |
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最近、以前と変わったことを始めたり生活環境が変わらなかったか? |
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□ |
どんな時に症状がひどくなり、どんな時によくなるのか? |
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メガネやコンタクトをしている人は、いつからかけ始め、一番最後に作ったのはいつか? |
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参考2:よいメガネのチェックポイント〜よく見えるのが必ずしもよいメガネとは限らない〜 |
■メガネ選びのCHECK POINT |
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度数が合っているか? |
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近視・遠視・乱視・老眼は年と共に変化するので、定期的にチェックが必要です。特に老眼の初期から中期は進行が早いので、こまめに検査を受けましょう。また、メガネを作る時には、1日にどのくらいメガネをかけるのか、どのような作業をする時にメガネを使うのかといったことを眼科医にしっかり伝えるようにしましょう。
なお、細かいものがハッキリ見えること(=よい矯正視力)が必ずしもよいとは限りません。逆説的に聞えますが、ハッキリ見えすぎるために却って目が疲れることもあるので注意が必要です。詳しくは専門の眼科医に相談しましょう。 |
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□ |
レンズの中心が瞳孔の位置と合っているか? |
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左右の目の間隔は人それぞれ異なります。それに合わせてレンズを加工しないとものが歪んで見えてしまいます。 |
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顔の形にフィットしているか? |
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左右の目の間隔は人それぞれ異なります。それに合わせてレンズを加工しないとものが歪んで見えてしまいます。 |
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□ |
レンズに傷がないか? |
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レンズに傷があると見にくいので、やはり目が疲れます。 |
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