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今月のワンポイントアドバイス

医食同源とか薬膳とかいう言葉があるように
食事は健康と切っても切れない関係にあります。
間違った食事を続けていると、いつの間にか健康を害し病気になります。
再度食事を再確認して見ましょう。

○ ☆ ○ ☆ ○ ☆ ○ ☆ ○ ☆ ○ ☆ ○ ☆ ○ ☆ ○
食と健康について
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栄養学の基礎知識
現代食生活の傾向
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栄養学の基礎知識

栄養とは、食べ物を通じて健康を維持増進させること。我々の身体の全ての部分は食べ物に含まれる栄養素によって常時置き換えられています。それだけ、日頃の食生活が我々の身体にとって重要な意味を示すのです。

栄養所要量について

日本人の栄養所要量は、国民が心身を健全に発育・発達させ、健康の保持・増進と疾病予防のために標準となるエネルギー及び各栄養素の摂取量を摂取対象別に1日当たりの数値で示したもの。

生活活動強度別 エネルギー所要量(kcal/日)

年 齢
(歳)
生 活 活 動 強 度
I (低い) II(やや低い) III (適度) IV (高い)
0〜(月) 110〜120kcal/kg
6〜(月) 100kcal/kg
1〜2 1,050 1,050 1,200 1,200
3〜5 1,350 1,300 1,550 1,500
6〜8 1,650 1,500 1,900 1,700
9〜11 1,950 1,750 2,250 2,050
12〜14 2,200 2,000 2,550 2,300
15〜17 2,100 1,700 2,400 1,950 2,750 2,200 3,050 2,500
18〜29 2,000 1,550 2,300 1,800 2,650 2,050 2,950 2,300
30〜49 1,950 1,500 2,250 1,750 2,550 2,000 2,850 2,200
50〜69 1,750 1,450 2,000 1,650 2,300 1,900 2,550 2,100
70以上 1,600 1,300 1,850 1,500 2,050 1,700
妊婦 +350 kcal
授乳婦 +600 kcal

1.生活活動強度の判定については、参考表「生活活動強度の区分(目安)」を参照されたい。
2.生活活動強度が「I(低い)」または「II(やや低い)」に該当する者は、日常生活活動の内容を変えるかまたは運動
を付加することによって、生活活動強度「III(適度)」に相当するエネルギー量を消費することが望ましい。
3.食物繊維の摂取量は成人で20〜25g(10g/1,000kcal)とすることが望ましい。
4.糖質の摂取量は総エネルギー比の少なくとも50%以上であることが望ましい。

5大栄養素について

生命維持、成長、生殖、生活活動に必要なエネルギーを供給する栄養素を熱量素といい、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5種があります。これらをまとめて5大栄養素といいます。
それに加え最近第六の栄養素として、食物繊維も注目されてきています。

-たんぱく質-

たんぱく質は、筋肉、臓器、骨、皮膚、血液、ホルモン、酵素、免疫物質などをつくる役割を果たしています。たんぱく質は、約20種類のアミノ酸が結合してできている物質で、このうち9種類は体内で合成することができないので、食物から摂取しなければなりません。この9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。アミノ酸は、体内で常に分解、排泄が繰り返されているので、必須アミノ酸をバランスよく含んでいる良質のたんぱく質を十分に補給することが大切です。

主な働き
身体の主要な構成成分
 (筋肉、内臓、骨、血、ホルモン、遺伝   子、酵素) 生命維持  体内代謝  余分なたんぱく質は燃焼され、糖質や脂肪の燃焼を節約する  特異動的作用を(食べるという行為そのものによって使われるエネルギー代謝)高める
-脂 質-

脂質は、エネルギー源となるほか、ホルモンや細胞膜や消化に必要な胆汁酸の原料となったり、細胞の機能を十分に発揮させるのに欠かせない栄養素です。脂質は、たんぱく質や炭水化物(糖質)に比べると、1gで9kcalと、約2倍のエネルギーがあります。脂質の摂取量が多いことが、肥満のひとつの原因になっています。

主な働き
脂溶性ビタミンを運ぶ(吸収をよくする)
体温保持・臓器を保護・細胞膜生成・必須脂肪酸(体内で合成できない)の供給源・便秘予防
-炭水化物-

炭水化物(糖質)は体内に入ると、炭酸ガスと水に分解され、このときにエネルギーを生み出します。このエネルギーが、からだを動かすエネルギーになるのです。しかし、余分な炭水化物(糖質)は、中性脂肪となって体内に蓄積されてしまいますので、摂りすぎには注意が必要です。ご飯が主食の日本人は、とかく炭水化物(糖質)が過剰になりがちですので、炭水化物(糖質)の摂取量をコントロールすることが大切です。

主な働き
速やかに吸収→非常に効率のいいエネルギー源
脳の唯一の栄養源
疲労の回復
-ビタミン-

ビタミンはミネラルと同様に、生命活動のさまざまな化学反応を助けるという重要な役割をになっています。また抗酸化作用など、栄養素以外の作用があることもわかってきました。現在、ビタミンとして知られているものは、A、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(ニコチン酸)、パントテン酸、葉酸、ビオチン、C、D、E、Kの13種類があります。水溶性ビタミン(ビタミンB1・B2・B6・B12・C、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン)と、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の2種類に大きく分けられます。

【ビタミンA】
1.健康な骨や歯、肌、体内の組織形成・成長、その回復などに必要。発育や活力の増進、妊娠中や授乳期には不可欠。目が暗さに順応するのにも必要。
2.抵抗力が低下し、カゼやそのほかの病気に感染しやすくなる暗闇に目がなかなか慣れなかったり、眼球が乾いた感じになる。歯ぐきの病気、毛髪のパサつき、肌の乾燥や嗅覚を失うといった症状も。
3.成人男性2000IU、成人女性1800IU
4.食品からの摂取による取りすぎは心配なし。薬剤などで過剰に取りすぎると本来ビタミンAを必要としない組織に入り込み、頭痛や吐き気、手足の骨の痛みなどを引き起こすことがある。
5.レバー、肝油、うなぎ、バター、牛乳、チーズ、卵、緑黄色野菜

【ビタミンB1】
1.糖質の代謝に必要な酵素を助ける役目を果たす。ご飯やパン、糖類を摂取した際にビタミンB1がないと、エネルギーに変えることができない。体内の様々な機能の正常は働きを維持するために不可欠。
2.食欲がなくなり、体がだるく、疲れやすくなる。うつ病や便秘、発育不振、息切れ、手足のしびれ、集中力の低下などの精神活動の低下も。
3.成人男性0.8〜1.0mg、成人女性0.7〜0.9mg (摂取エネルギー1000Kcalに対し0.4mg)
4.尿に排泄されるので心配なし。
5.ひまわりの種、豚ヒレ肉、脱脂大豆、豚もも肉、のり、胚芽米、玄米、小麦胚芽

【ビタミンB2】
1.成長促進作用があり「成長のビタミン」と称される。栄養の3大要素である炭水化物、脂質、糖質を効率良くエネルギーに転換して成長を促し、皮膚や粘膜を兼行しに保つ働きをする。
2.皮膚に炎症がおきる。唇の角やまわりにブツブツができる。(口内炎、舌炎)
3.成人男性1.2から1.4mg、成人女性1.0〜1.1mg
4.尿に排泄されるので心配なし。
5.肉、魚、乳製品、レバー、うなぎ、緑黄色野菜

【ビタミンB6】
1.たんぱく質の代謝に必要不可欠。抗アレルギー作用、糖質や脂質の代謝、目や毛髪、肌、爪の健康維持。
2.成長の遅れ、筋力の低下。皮膚炎や不眠、いらいら、食欲不振など。
3.おおむね2mg(アルコールによって吸収が妨げられるので注意!)
4.尿に排泄されるので心配なし。
5.さけ、イワシ、まぐろ、さば、平目、糖類、玄米、レバー、卵、牛乳

【ビタミンB12】
1.赤血球の生産に不可欠な「増血のビタミン」。葉酸(後述)と協力してヘモグロビンの合成を助ける。たんぱく質や核酸の合成、神経機能の維持、集中力向上、精神安定に寄与。
2.悪性貧血や、長期にわたる神経障害をおこす。脊椎の変形や歩行困難、痴呆などの神経症状も。
3.おおむね3マイクログラム
4.尿に排泄されるので心配なし。
5.レバー、カキ、あさり、イワシ、サンマ、ニシン、ホタルイカ、海苔、卵黄

【葉酸】
1.ビタミン12とともに赤血球の生産に不可欠。
2.悪性貧血をおこす。腸管粘膜に新しい細胞ができず、潰瘍になる。
3.約0.4mg
4.心配なし。
5.酵母、レバー、きな粉、ほうれん草、いんげん、さつまいも、緑黄色野菜

【ナイアシン(ニコチン酸)】
1.発育増進、ホルモンや脂肪酸の合成、血行促進、神経系統の正常な機能維持。
2. 食欲不振や消化不良、下痢などの胃腸障害や、皮膚炎をおこす。
3.成人男性14〜17mg、成人女性12〜13mg
4.心配なし。
5.酵母、レバー、肉類、魚介類、豆類、緑黄色野菜

【パントテン酸】
1.エネルギー代謝促進、ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成促進、善玉コレステロールの増加。
2.怒りっぽくなる。腹痛や便秘、頭痛や、皮膚炎をおこす。
3.約10mg
4.心配なし。
5.酵母、胚、肉類、魚介類、牛乳、粉乳類

【ビオチン(ビタミンH)】
1.糖質や脂質、たんぱく質の代謝に関与。皮膚を正常に保ち、白髪やハゲの予防に効果があると言われる。
2.脱毛や白髪、皮膚炎、疲労感など。
3.おおむね0.2mg
4.心配なし。
5.レバー、ビール酵母、卵黄、大豆

【ビタミンC】
1.風邪のウィルスと戦うインターフェロンの生産を促進。ストレスへの抵抗力を高める副腎皮質ホルモンの生成に不可欠。丈夫な血管や肌、筋肉、骨づくりに欠かせないコラーゲンの生成にも不可欠。紫外線による反応予防、抗酸化作用、鉄の吸収促進(貧血予防)などにも効果。 
2.かぜにかかりやすくなる。全身の倦怠感や食欲不振のほか、歯ぐきから出血しやすくなったり、あざがすぐにできる、肌荒れ、回復力の低下などがおこる。
3.成人男女とも50mg(喫煙者はその2倍必要)
4.尿に排泄されるので、心配なし。
5.みかんなどの柑橘類、いちご、トマト、緑黄色野菜、イモ類

【ビタミンD】
1.カルシウムの吸収を促進し、健康な骨や歯の形成を助ける。正常な神経系統の維持、甲状腺、肌の健康促進。
2.骨軟化症や骨粗しょう症を引き起こす。イライラや全身に倦怠感があらわれる。
3.成人男女とも100IU
4.慢性的な過剰摂取は腎臓に負担をかけるので注意。
5.肝油、イワシ、さんま、しらす干し、カツオ、まぐろ、卵黄

【ビタミンE】
1.老化やガン、動脈硬化の引き金となる過酸化脂質の生成を抑制。老化やボケ防止、抗酸化作用もある。性ホルモンの分泌促進、生殖能力の向上。
2.しみができやすい、冷え性、赴任や流産、動脈硬化、心臓病、糖尿病
3.成人男性8mg、成人女性7mg
4.心配なし。
5.穀物、胚芽油、綿実油、アーモンド、うなぎ、かぼちゃ、たらこ、大豆

【ビタミンK】
1.血液の凝固作用に不可欠。正常な肝臓機能の維持。
2.出血しやすい、出血が止まらない。
3.1歳までは5〜10マイクログラム。離乳期以降は通常の食事で不足することはなく、必要量は示されておらず。
4.血栓症や血液の凝固制限者は注意が必要だかその他は心配なし。
5.緑黄力野菜、植物油、豆類、海草類、牛乳、レバー


-ミネラル-

からだの構成材料として、また、からだの働きを円滑にするのに、欠かせない栄養素です。必要量は少ないのですが、体内では合成できないので、食物から摂取する必要があります。現在、わが国で摂取基準が定められているミネラルは、カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデンなどです。

【カルシウム】
1.骨の形成の他、筋肉の伸縮量を高める、刺激に対する神経の感受性を鎮めるなどの働きをする。
2.骨や歯の形成障害、成長障害。骨粗しょう症。欠乏が続くと、骨からあふれだしたカルシウムが血管壁などに沈着し、高血圧、動脈硬化、糖尿病、痴呆症などの誘因に。
3.成人男女とも600mg
4.幻覚、脱力、食欲不振、尿路結石
5.干しえび、煮干し、ひじき、乳製品、凍り豆腐、豆類、緑黄色野菜

【マグネシウム】
1.骨や歯などの硬組織の形成、カルシウムと共同して筋肉の収縮、神経の情報伝達に寄与。酵素の活性化にも不可欠。
2.骨の形成障害、虚血心疾患、知覚障害、動脈硬化など。
3.成人男女とも300mg
4.カルシウムの吸収低下、低血圧
5.大豆、落花生、ごぼう、脱脂粉乳、筋子、カキ、ほうれん草、あさり

【リン】
1.骨や歯の主成分。筋肉や脳、神経、肝臓、肺臓、リン脂質、核酸など身体の構成要素として重要。成長や身体の修復に関わる生体機能を調節。糖質代謝を円滑に進めるためにも不可欠。
2.骨や歯の形成障害、歯槽膿漏、筋力低下。
3.成人男女とも600mgまで。
4.カルシウムの吸収を阻害する。
5.乳製品、煮干し、丸干し(イワシ)、凍り豆腐、卵黄、アーモンド

【ナトリウム】
1.カリウムと共に細胞内外液の物質交換に作用。暑さによる疲労や日射病の予防に寄与。筋肉や神経が正常に機能するのを助ける。
2.倦怠感、食欲低下、神経不安。
3.成人男女とも500mgまで。
4.カリウムとのバランスを崩し、高血圧の原因となる。
5.食塩、みそ、しょうゆ、塩辛、佃煮、ハム

【カウリム】
1.ナトリウムと共に細胞内外液の物質交換に作用。浸透圧や、酸・アルカリ、水分バランスをコントロールしたり、心肺のリズムを正常に保つ。ナトリウムによる血圧の上昇を抑える働きがあり、尿へのナトリウムの排泄を促す。(高血圧の改善)
2.ナトリウムとのバランスが大切で、これが崩れると高血圧の原因となったり進展させることがある。疲労感や脱力感、筋力低下、不整脈など。
3.成人男女とも2〜4g
4.不整脈、腹痛
5.海草類、干しぶどう、切り干し大根、豆類、イモ類、緑黄色野菜

【鉄】
1.赤血球に含まれるヘモグロビンの構成成分となり、肺から体内の各組織に酸素を運搬する。
2.貧血、息切れ、疲れやすい、免疫力低下など。
3.成人男子10mg、成人女子12mg
4.ヘモクロマトーシス(皮膚の色が青銅色になり、肝硬変や糖尿病を併発する疾病)、発ガン因子となる活性酸素の生成に関与。
5.干しひじき、あさり佃煮、煮干し、レバー、凍り豆腐、ほうれん草、小松菜

【銅】
1.鉄が効率よく働くために不可欠。ヘモグロビンの合成に不可欠な鉄を利用しやすい形にする。
2.貧血、骨格異常、毛髪、皮膚の色素脱失。
3.2〜3mg
4.溶血性黄疸、ウィルソン病
5.牛レバー、ココア、カキ、ほたるいか、干しえび、ナッツ類、湯葉

【亜鉛】
1.たんぱく質、遺伝子合成、インシュリンの形成を助ける。
2.成長障害、味覚・嗅覚異常、皮膚炎、血糖上昇、生殖能力の低下。
3.8〜10mgを目安。アメリカでは15mg
4.特に言われていない。
5.カキ、魚介類、肉類、牛乳、玄米、ぬか

【セレン】
1.発育と生殖に不可欠。疾病予防作用。
2.成長障害、筋肉萎縮症、不妊症、肝臓障害、免疫力低下など。
3.0.03〜0.06mgを目安。アメリカでは55〜70マイクログラム
4.特に言われていない。
5.ぬか、こうじ、魚介類、穀類

【クロム】
1.インシュリン分泌、糖代謝、脂質代謝に不可欠。中性脂肪、コレステロールを下げる。
2.虚血性心疾患、糖尿病、高コレステロール血症
3.0.3mgを目安
4.過剰症の報告例はなし
5.こうじ、ぬか、子牛のレバー、小麦胚芽、鳥肉、とうもろこし、あさり、はまぐり

【マンガン】
1.骨の生成を促進、骨や肝臓の酵素作用を活性化。
2.成長障害、味覚・嗅覚障害、皮膚炎、下痢、血糖上昇、生殖力低下。
3.8〜10mgを目安。アメリカでは15mg
4.貧血、発熱。
5.魚介類、肉類、牛乳、玄米、ぬか、ナッツ類

【モリブデン】  
1.酵素の補助作用、構成成分。
2.動物では成長障害が起こる報告例あり。
3.0.1mgを目安。アメリカでは75〜250マイクログラム
4.成長停止、貧血
5.牛乳、乳製品、豆類、レバー、穀類

-食物繊維-

最近、第6の栄養素として注目されるようになった食物繊維は、以前は、消化も吸収もされないので、役に立たないと思われていました。しかし実際には、腸の働きを整え、腸内のコレステロールなどを体外にすみやかに排出したり、糖分の消化吸収を抑制して、血糖値の上昇を抑えるといった働きをしています。また胃の中で膨らむので、食べすぎを防いで、肥満などの予防に大きな働きをしている重要な栄養素なのです。水溶性と不溶性の2種類があります。



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現代食生活の傾向

 一見食生活に何不自由なくすごしている私たちですが、栄養バランス的にいうとかなり偏っている人が多いのが現実です。一般的傾向ですが、私たちの食生活を検証してみましょう。
現代人の栄養摂取量

『栄養失調』と聞けば、ほとんどの方は飢餓を連想するはず。飢餓とは無縁、むしろ肥満大国とも思われる現代日本人、しかし、この肥満は栄養失調によりもたらされているとも言われています。つまり、カロリーとなる3大栄養素は満ち足りているが、それを代謝するために必要な副栄養素が足りないために代謝しきれなかったカロリーが蓄積し肥満となってしまうというものです。

生物には身体を動かすための「エネルギー代謝」と、体の細胞を新しく作り変えるための「新陳代謝」があります。エネルギー代謝とは、カロリーの糖質と、それに見合った量の副栄養素(ビタミン)により化学反応を起こし、ATPというエネルギーの基をつくり、身体を動かしていくことをいいます。

「新陳代謝」とは、カロリーのタンパク質と副栄養素のビタミン、ミネラルの反応により古い細胞を捨て新しい細胞を作る働きを言います。このように、エネルギー代謝や新陳代謝を行うためには、カロリーに見合った量のビタミンやミネラルが必ず必要なのです。しかし、現代食はカロリー摂取量に見合った量の副栄養素が摂れていないのが現状です。

この現代食のアンバランスにより、代謝しきれず余ったカロリーを排泄できれば肥満は発生しないのですが、私たち人類は、余ったカロリーを飢餓に順応するために脂肪として蓄えるという代謝システムを備えているのです。

このように現代の日本人は、カロリーは十分に摂れていても副栄養素の摂取量がカロリーに見合った量を摂れていないために肥満におちいっている可能性が高いのです。肥満は脂肪細胞からさまざまなホルモンを分泌して、糖尿病、高血圧、脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病の原因となります。また、副栄養素が足りないと精神面にも影響し心身のストレスにも耐えられなくなります。


脂質の増加により肥満傾向が顕著に

脂質は、全エネルギーの25%が所要量の上限です。しかし平成13年の脂質の摂取量は平均25.2%で、10代〜50代までの、幅広い年齢層で、25%を超える数字になっています。脂質の摂りすぎは、肥満をはじめ、さまざまな疾病を引き起こすことが広く知られています。

食生活の傾向

 カルシウムは1日の所要量600mgに対して、摂取量は平均550mgで、各年齢層ともに不足しています。特に、20代、30代では500mgを下まわり、その不足ぶりが目立っていますのでカルシウムの摂取に気を配りたいものです。
 鉄も不足している栄養素のひとつです。特に女性の不足が目立ち、どの年代でも10mgを下まわっています。
 食塩(ナトリウム)の摂取は血圧を左右するといわれています。理想の摂取量は1日8g以下ですが、7歳以上のどの年齢層でもこの量を超えています。特に50代では男性が14.0g、女性が12.3gと4.3〜6gもの過剰摂取となっています。
 食物繊維や各種ビタミン、ミネラルを含む野菜は、1日350g以上の摂取が目標とされています。しかし、最も摂取している60代でも333gで、20代では247gと目標の70%にしか過ぎません。

食材も変化(野菜に見る栄養素の低下)

堆肥を主な肥料として作られた、有機農法によるトマトやきゅうりを食べられた人も多いと思います。それらの野菜は本当においしく、栄養にあふれているように感じられます。

一方スーパーなどで売られている普通の野菜はどうでしょうか。見た目にはきれいでも、野菜らしい味もなく、ただ水分と繊維質からできていると感じられないでしょうか。

下表は北海道立中央農業試験場が、ほうれん草のビタミンCの含有率を調査したデーターです。  

ほうれん草100g中のビタミンCの量
1950年 1963年 1982年 1994年
150mg 100mg 65mg 8mg

このデータによると現在35歳〜55歳くらいの方が子供の頃に食べていたほうれん草に比べ、現在のほうれん草にはたった10%ほどしかビタミンCが含まれていないことになります。

私たちが子供の頃は、ほうれん草が嫌いな子供がほとんどでした。それが現代の子供はほうれん草嫌いな子は少ないそうです。その理由は、ほうれん草に含まれる栄養価が激減したため、味自体が変わってきているのです。これは、ほうれん草だけに限ったことではなくすべての野菜について当てはまります。

私たちの食生活の問題点は、野菜自体の栄養価が減ってきているのに、毎日食べる量が変わっていないということです。単純に言って、昔と同じ栄養(ビタミン・ミネラル)を摂るには野菜を10倍食べればよいということになります。問題は毎日、今の10倍野菜を食べられるでしょうか。多くの人の答えは、「それは無理だ」だと思います。

偏った食事

外食中心や、便利なインスタント食品、コンビに弁当など、一見便利な食事、また、仕事にレジャーに多忙な生活の中で、自炊にしても、どうしても短時間に調理できる食事に偏りがちです。
 これらの食事はどうしても栄養素的に偏りがちです。


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食事から栄養を取り健康になるという発想

 今、私たちの生活は、会社と自宅そして、お子さんの学校の関係 + ・・・ 意外と狭い世界で暮らしてるのではないでしょうか?
 もっと積極的に人とのかかわりを増やしていく必要もあるように思われます。もっとも身近な地元の人たちのかかわりが、意外と希薄な人も多いはず、ますはそこから取り組んでみては。
食事が体を作る

私たち人間の体は、1個の受精卵から始まり細胞分裂を繰り返し、20歳前後で60兆個の細胞の集まりとなります。個々の細胞は毎日新陳代謝を繰り返し皮膚は28日、胃200日,骨7年周期で新しい細胞と入れ替わっています。では、この体質というものはどういうものなのでしょうか。私たちの体は細胞の集まりからできているため、「体質=細胞の質」ということができます。では「細胞の質とは」なんでしょう。細胞は私たちが毎日食べている食事を胃や腸で消化吸収した栄養から作られます。つまり「細胞の質とは、それを作っている栄養=食べ物の質」ということができます。
 例えば疲れやすい人は、個々の細胞が疲れやすい細胞です。つまり、毎日の食事が疲れやすい食事をとっていると言うことです。成人病という言い方が「生活習慣病」と改められました。これは、成人がかかる病気だったものが、子供にも発症するケースが増えてきたためです。そして、こういった病気の原因が「生活習慣=食習慣」にあることが最新の研究により解明されてきたためなのです。
 こういった「人間の健康=体を構成する細胞の健康=細胞を作るための栄養がバランスよく十分にあること」という考え方が、正常分子栄養学といわれるものです。

現代人の約90%は何らかの栄養不足に陥っていると言われています。特にビタミンとミネラルに関して栄養不足が顕著で、野菜の栄養価が激減していることが大きな原因の一つとなっています。

食事の意味

健康を保つポイントは栄養、休養、運動とされています。食事によって摂取するさまざまな栄養素は、身体の機能や組織を健康に保つ役割を果たし、生命の源となります。
しかし、食事の内容に偏りがあったり、暴飲暴食を続けることは肥満を招き、高血圧、高脂血症、糖尿病、痛風といった生活習慣病の原因にもなりかねません。
循環器疾患の中でも、動脈硬化によって引き起こされる心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などの病気は、いくつかの「危険因子」が重なり合うことで発症する場合が多いことがわかっています。これらの危険因子を減らすことは、病気の要因を減らすことになるのです。
適正なカロリーを守り、食品をバランスよく組み合わせた食事は健康の基本です。さらに身体の状態に応じてある程度の制限を加えた食事療法は、間接的な疾病の改善や病気を悪化させないための重要な役割を果たしています。病院での薬物療法も、食事療法や運動療法をきちんと進めることで、効果がさらにあがります。
食事療法には、次のような効果があります。

1.病気を防ぐ
食事療法は生活習慣病をはじめとする病気の予防に役立ちます。

2.病気を入り口で止める
血圧が高めであったり、肥満気味である、あるいは健康診断で「要注意」と診断が下された方たちは、病気の入り口にいる状態といってよいでしょう。まだ病名がつかないけれど、このままでは病気になる、という状態です。
この段階ならば、食事療法で状態を改善することができることがあり、高血圧や心臓病などの病気に進むことを食い止めることが期待できます。

3.病気を悪化させない
すでに病気と診断された場合は、薬物療法や運動療法と合わせて、食事療法で肥満、高血圧などを改善することによって、病気を悪化させないことが期待できます。医師から病気と治療の説明をよく聞いた上で、食事についての改善が必要な時は、具体的な食事内容、調理方法などについて栄養士の指導をうけ、食事療法を進めましょう。


病気・老化の元

最近テレビや雑誌などでも良く見かける言葉だと思います。
 「活性酸素」というと、何となく活発で良さそうなイメージを持ってしまう人も多いでしょう。しかし、それは大きな間違いです。活性酸素が、さまざまな病気を引き起こす「粗悪の根源」だと言われています。活性酸素が引き起こす病気には、ガン・動脈硬化・脳梗塞・糖尿病・・・etc。はたまたアトピー性皮膚炎までも活性酸素が原因だと言われているくらい、ほとんどの病気は活性酸素が原因であると言っても過言ではないほどです。

 活性酸素とは、呼吸をすることによって空気中から取り入れた酸素が体内で変質したものです。しかし、呼吸をすることで発生した活性酸素は、人間がもともと持っている機能で退治することが可能なので、病気の原因になるような恐れはありません。人間の呼吸以外で、活性酸素が発生する原因には、次のようなものがあります。

ストレスや悩み事
ファーストフードなどに含まれる食品添加物
酒、たばこ、医薬品などの化学物質
大気汚染、環境汚染物質
電磁波、紫外線、放射線

 私達の生活には、活性酸素が発生する原因がたくさんあるのです。仕事中タバコを吸い、残業をしてストレスがたまり、仕事帰りに一杯飲み夕食らしい夕食は食べない、というような人たくさんいるのではないでしょうか?こういう人は、まさに活性酸素漬けです。

 ストレスがいっぱいたまっている人、ファーストフードを好んで食べる人、お酒を飲む人、タバコを吸う人など、こういう人は、日々活性酸素が体内に蓄積されていっているのです。それだけではありません。紫外線や大気汚染、はたまた電子レンジや携帯電話からも活性酸素は発生するのです。もはや、気をつけて生活をしていても、活性酸素の発生を抑えるのは困難なのではないでしょうか?

抗酸化の食事で健康を維持しよう

地球上で最も多く活性酸素の影響を受けているのは植物です。植物は日の出から日没まで紫外線を浴びつづけています。このため植物の体内には大量の活性酸素が発生し、日々活性酸素と戦っています。

植物が活性酸素に負けてしまうと枯れてしまうため、植物の中には活性酸素を消す物質「抗酸化物質」が大量に存在しています。

その中で、それぞれの植物が活性酸素を消すために独自に発達させてきたものが、第7の栄養素といわれる「植物栄養素」です。

例えばイチョウは2億年以上も前から地球上に存在しています。2億年という長い期間イチョウを存続させてきた物質が、ギンコライトといわれる地球上でイチョウだけが持つ抗酸化物質です。

その他にも緑茶のカテキン,トマトに含まれるリコピンなど植物固有の抗酸化物質が多く存在します。

我々人間は、そう言った抗酸化物質を持つ植物を食事として摂取したり、サプリメントで摂取することにより体内に取り込み、抗酸化物質として働かせることが出来ます。

抗酸化物質には大きく分けると次の3種類があります。
  1. 酵素
    酵素は体内でたんぱく質とミネラルから合成されます。ビタミンよりも形が大きく複雑な物質です。抗酸化酵素は次の3種類です。
    • SOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)
    • グルタチオンペルオキシターゼ(GSH-Px)
    • カタラーゼ
    この3種類の酵素が関連しあって活性酸素を消去していきます。これら抗酸化酵素を作るためには、亜鉛,銅,鉄,マンガン,セレニウムの5種類のミネラルに加え、酵素やたんぱく質が必要になります。
     体内にこれらの抗酸化酵素の原材料が十分にないと、体は抗酸化酵素を作ることができなくなります。また加齢により抗酸化酵素の生産量が低下します。特に中年以降になると、SODが低下し、主に脳や心臓,肝臓で著しく低下してしまいます。
  2. ビタミン
    ビタミンA(ベーターカロチン),ビタミンC,ビタミンE,葉酸は抗酸化物質として働きます。これら抗酸化ビタミンは、体内では合成できないので、毎日絶やすことなく食事などから補給しつづけることが大切です。

    脂溶性のビタミンEは細胞膜の抗酸化に、水溶性のビタミンCは水分が多い細胞質の抗酸化に働きます。抗酸化ビタミンは、直接SODで消去できないハイドロキシラジカル,一重項酸素,過酸化脂質などの活性酸素を消去する働きをします。
  3. 植物栄養素
    ここ数年の間に植物が持つ様々な抗酸化物質が発見されています。以下に代表的なものを紹介します。
    ■カテキン
    緑茶に含まれるカテキンは史上最強の抗酸化物質と称されるほど高い抗酸化能力を持っています。カテキンと言っても種類が色々あり、その中でもEGCG(エピガロカテキンガレート)が最も抗酸化力が高いという研究結果が発表されています。カテキンについて
    ■リコピン
    トマトの皮に含まれれる栄養素です。βカロチンの約10倍の抗酸化力があります。
    ■アンソシアニン
    ビオフラボノイドの一種で高い抗酸化力があります。ブドウの種や皮の部分に多く含まれる栄養素です。

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方だの不調に対処する食事

ストレスに強くなるのため食生活ポイント

1 たんぱく質を十分にとる。
  神経やホルモンはたんぱく質でできています。これらの働きを正常化し、ストレスに対抗す るためには、原料であるたんぱく質が必要です。脂肪分の少ない肉・魚・豆製品・乳製品・ 卵などを十分にとるようにましょう。特に夜眠れない時はたんぱく質たっぷりのホットミルクを一杯飲むと神経が 安らぎ入眠しやすくなります。

2 カルシウムを十分にとる。
  カルシウムには神経の興奮をおさえる働きがあり、いらいらを防止します。乳製品、小魚などに豊富に含まれています。

3 ビタミンCを十分にとる。
  ストレス時にはビタミンCがたくさん使われるます。ストレスの多い人は、その分余分にビタミンCをとらなければなりません。野菜、果物、芋類などをしっかりとりましょう。

目をいきいきさせる食事ポイント

1 ビタミンAやカロチンを十分にとる。
  ビタミンAは目の網膜に潤いを与え、暗いところでの視力を保つ。ビタミンAが不足すると、角膜が乾燥したり結膜炎にかかりやすくなる。カロチンは体内でビタミンAに必要な分だけ変換される。ビタミンAはレバーやうなぎに、カロチンは緑黄色野菜に豊富。
2 ビタミンB群を十分にとる。
  ビタミンB群は、神経の働きを高め視神経を正常に保ち、目の筋肉の疲労を回復させる。ビタミンB群は乳製品、肉類、豆類などに豊富。
3 ビタミンCを十分にとる。
  目の中に多く存在し、目の老化を防ぐ。ビタミンCが豊富な食べ物は、野菜、果物、芋類など。
4 ビタミンEを十分にとる。
  ビタミンCとともに目の老化を防ぎ、目の血行もよくする。秋刀魚、鮪、アーモンド、ピーナツ、小麦胚芽油、サフラワー油、アンコウの肝、緑黄色野菜などにビタミンEは豊富。
5 タウリンを十分にとる。
  特に視力低下に効果的。タウリンはタコ、イカ、えび、かに、牡蛎、あさり、ホタテ貝、鮪、鰹、鰯などに豊富。

貧血を予防、改善するための食事のポイント

1 食事はバランスをよく食べる。
 食事は、毎食、主食(ご飯、パン、麺類などの穀類)、主菜(卵、魚、肉、豆類などのたんぱく質源を中心に使った料理)、副菜(野菜、海藻、芋類などを中心に使ったおかず)の3品をそろえて食べるようにする。
2 欠食せずに朝、昼、夜をしっかり食べ、間食は控えめにする。
3 加工食品やインスタント食品は栄養不足になりがちのため控える。
4 外食は高塩分、高エネルギーで野菜が少ないものが多いというのを念頭においてとり、できるだけ多くの食材を使ったものを選ぶ。

5 ヘモグロビンを作る鉄とたんぱく質を十分にとる。(たんぱく質自体が鉄の吸収をよくする)
  鉄を多く含む食品;レバー 貝類 鶏卵 切り干し大根 小松菜 ごま きなこ 高野豆腐 ひじき
  たんぱく質を多く含む食品;魚 肉 卵 乳製品 豆類
6 鉄は吸収が悪いため、吸収がよくなるような工夫をして食べる。
  吸収がよくなるもの;ビタミンC 
  たんぱく質クエン酸鉄鍋、鉄釜→鉄釜や鉄鍋で調理すると鉄分が料理に移行する。とくに汁物や炒め物は移行しやすく。酢やケチャップを使うとさらにいい。                   
吸収を悪くするもの;リン(加工食品に多い)タンニン(コーヒー、紅茶、緑茶に多い) 蓚酸(ほうれん草のアクなど) 
7 造血作用のあるビタミン(B2 B6 B12 葉酸)やミネラル(銅)を十分にとる。
 ビタミンB2を多く含む食品;牛&豚レバー 卵黄 干し椎茸 緑黄色野菜 納豆 さば チーズ  
 ビタミンB6を多く含む食品;牛レバー 鮭 ひらめ 鰯 バナナ 卵          
 ビタミンB12を多く含む食品;牛&豚レバー チーズ 卵黄 納豆 貝類           
 葉酸を多く含む食品;牛&豚レバー たら 牡蛎 くるみ パセリ アスパラガス 
 銅を多く含む食品;牛レバー ココア チョコ 大豆 牡蛎 くらげ 
8 貧血の人は便秘になりやすいため、便秘をおこさぬように注意する。
9 貧血になると食欲不振で胃酸不足になりやすいため、胃酸の分泌を高める工夫をする。
 ・消化のよい食品をとる。                      
 ・食欲をそそるような色どりにしたり、季節のものを取り入れ入れる              
  などして食欲をわかせる工夫をする。                           
 ・適度な運動をして体力をつけ、胃酸の分泌を高める。
10 慢性疲労は、貧血を悪化させるので十分に休養をとる。


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