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今月のワンポイントアドバイス

昨今流行が懸念されているインフルエンザですが、
今月は、インフルエンザの歴史を紹介しながら、
風邪とインフルエンザの違いや、恐ろしい合併症についても迫りました。
単なる風邪だと甘く考えず、きちんと予防をして、
かかってしまった場合は早めの治療をを心がけましょう!

インフルエンザ
古代から知られていたインフルエンザ
インフルエンザの症状
インフルエンザの予防法
インフルエンザにかかったら

古代から知られていたインフルエンザ

 昨今流行が懸念されているインフルエンザですが、インフルエンザそのものは紀元前のヒポクラテスの時代から知られていた病気です。
インフルエンザの語源

 インフルエンザは突如流行し、短期間のうちに広範囲で猛威を振るい数ヶ月で終息すること、大流行が周期的にくることなどから、16世紀のイタリアでは、占星術師などによって、この病気は天体が原因であると考えられていました。そのため、「星の影響(Influentiacoeli)」を意味する言葉から、この感染症は「Influenza(インフルエンツァ)」と呼ばれたのが語源です。そして、18世紀の英国での流行時にこの名称が正式に使われ、世界に広まりました。
日本におけるインフルエンザ

 日本でもこの病気は、いわゆる「はやり風邪」という名前で知られていました。古くは『源氏物語』や『増鏡(ますかがみ)』などに“咳逆”と記されており、江戸時代には、「お駒風」や「谷風」といった世相を反映したさまざまな名称がつけられました。そして、明治23年の大流行の時に新たに“流行性感冒(流感)”という名称が付けられ定着しました。
スペイン風邪の猛威

 20世紀の流行では、スペイン風邪(1918年)やアジア風邪(1957年)・香港風邪(1968年)・ソ連風邪(1977年)が知られます。中でも第一次大戦中に3度にわたって世界を襲ったスペイン風邪は有名です。全世界で人口の半数が感染、約4分の1が発症したと推定されています。死亡者の数は2千万とも3千万人以上とも言われ、疫病史上有数の大被害となったことで知られています。日本でも死者39万人近くを数えました。
 ちなみに、続くアジア風邪の被害はスペイン風邪の約10分の1ではありましたが、抗生物質時代に入ってからの重大な流行として知られています。

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インフルエンザの症状

 インフルエンザは抗原性の違いによりA型・B型・C型に分類されますが、流行を起こすのはA型とB型です。B型が地域的な小流行を起こすのに対して、A型は短い周期で大規模な流行を起こします。ちなみに、流行が短期間に世界的に拡大し、多数の人々が年齢を問わず感染する状態を専門的は「パンデミック」と言いますが、そのような大規模な流行を起すのはA型です。

 もっとも人間には免疫力があるので、インフルエンザといってもC型などは比較的軽症ですむことも多いのですが、特にA型は他の型と違って非常に変異しやすく、そのため、いったん流行すると被害が甚大になります。このように、免疫のない新型ウイルスによるインフルエンザの流行は感染被害を拡大させる恐れがあります。鳥ウイルスが昨今ニュース等で話題にのぼるのも、その意味で鳥の持つウイルスが人に感染することで多大な被害(パンデミック)を起こす恐れがあるためです。

 なお、鳥ウイルスの人に対する感染はいくつか報告されており、何れも重症となりましたが、今のところ大規模な流行は認められておりません。過大に恐れる必要はありませんが、鳥インフルエンザが人間に影響のあるウィルスに変異して流行した場合、健常者でも生命の危険に晒される可能性があるので注意が必要なのは論を俟ちません。
インフルエンザの感染経路

インフルエンザの感染経路
インフルエンザウイルスは気温が低いほど、また湿度が低いほど生存期間が長い。
通常、インフルエンザは冬季に流行します。それはインフルエンザが空気感染すること、冬は空気が乾燥すること、また、寒くて乾燥した空気は気道粘膜の抵抗力を弱めることなど、すべての面でインフルエンザウイルスにとって好条件が整っているためです。
インフルエンザの感染様式
インフルエンザは人と人との接触、特に会話の時などに、空気中に拡散されたり衣服に付着したウィルスを鼻腔や咽喉などに吸い込むことで増殖し感染します(これを専門的には「飛沫感染」と言います)。特に65歳以上の高齢者や慢性疾患を持っている人、妊娠28週以降の妊婦、また過労や睡眠不足の人は、罹患(りかん)した際に重症化する可能性が高く、リスクが高いと言われています。また、特にA型インフルエンザは細菌性の肺炎を併発させやすいため、高齢者は死亡するケースもあり、注意が必要です。
日本におけるインフルエンザの流行は小学校で始まると考えられています。小学生は罹患率が高く、それが家庭で成人や高齢者に感染してゆきます。一方、高齢者は罹患率は低いのですが、逆に死亡率は高く、高齢者にとっては極めて危険な病気であると言えます。
風邪と混同されやすいインフルエンザ
風邪の症状

インフルエンザ(流行性感冒)といわゆる風邪(普通感冒)は違うのか?
同じとも言えますし、違うとも言えます。
「風邪」という言葉は一般的な名称で、本来は「風邪症候群」と呼ばれる一群の病気の総称です。風邪の症状(発熱・咽頭痛・鼻水・関節痛・食欲不振など)を訴える「普通感冒」の患者さんに、お医者さんが「風邪」という言葉で簡単に説明しているのです。

「風邪症候群」は、一般に、
(1) 普通感冒(通常私たちが「風邪」と呼んでいるもの)
(2) インフルエンザ(流行性感冒)
(3) 咽頭炎・上気道炎
(4) 気管支炎
(5) 肺炎
などの病型に分類することができます。

その意味で、確かにインフルエンザも「風邪症候群」のひとつと言えるのですが、単純に「風邪」とは言えないのも事実です。特に普通の風邪の症状とインフルエンザの症状とを混同してはいけません。
風邪とインフルエンザの比較

普通の風邪の症状は、咽喉の痛みや鼻汁、また、クシャミや咳などが中心で、全身症状は余り見られず、発熱もさほど高くなく、重症化することも殆どありません。それに対してインフルエンザと普通感冒では原因となるウイルスの種類が異なり、インフルエンザの場合は38度以上の発熱や頭痛・関節痛・筋肉痛などの全身症状が強く、合わせて普通の風邪と同様の症状も見られます。さらに気管支炎や肺炎、小児では中耳炎や熱性痙攣などを併発します。高齢者や呼吸器や心臓などに慢性の病気を持つ人は重症化することが多く、重症化すると脳炎や心不全を起こすこともあります。
普通の風邪が喉の痛みや咳で始まることが多いのに対して、インフルエンザは悪寒・発熱や倦怠感、あるいは全身の痛み(頭痛も含む)で始まります。また、風邪に比べて熱も高く、しかもそれが4〜5日間続きます。全身症状も普通感冒に比べて重く、食欲減退や吐き気・下痢などが出てくることもあります。
インフルエンザウイルスの潜伏期は1〜5日(概ね1〜2日)で、ウイルスは鼻粘膜から肺までの全ての粘膜細胞に感染します。ウイルスは細胞内に侵入して新しいウイルスを作り始め、細胞を破壊します。さらにウイルスの増殖速度は早く、短期間で増殖します。急激な高熱や頭痛・腰痛・筋肉痛・全身倦怠感などの症状が現われ、少し遅れて鼻水や咽頭痛・咳などの呼吸器症状が出現します。1週間の経過で治癒に向かいますが、場合によっては肺炎や脳症などを合併したり、1〜3ヶ月にわたって咳・痰・微熱・全身倦怠などの症状が続くこともあります。
インフルエンザは我が国では例年12月〜3月頃に流行しますが、いったん流行が始まると短期間で乳幼児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込む点、また、インフルエンザが流行した年には高齢者の冬季の死亡率が普段の年より高くなる、という点からも普通の風邪とは異なると言えます。特に体力のない高齢者や乳幼児などは最悪の場合は生命に関わることもあるので、十分に注意する必要があります。近年、小児がインフルエンザに罹ると稀に急性脳症を起こして死亡する、といった問題も指摘されています。
インフルエンザの合併症

インフルエンザの合併症としては、特に肺炎の併発が知られています(スペイン風邪の流行では6〜8%に肺炎を合併したと言われています。一般に肺炎の合併率は2〜5%)。特に高齢者や慢性呼吸不全患者ではもともと感染防御機能が弱っているため肺炎を合併しやすく、重症化しやすいとされます。
それ以外には、心疾患(弁膜症)や糖尿病患者や妊婦でも肺炎を合併しやすいと言われます。心疾患の合併(心筋炎・心膜炎)や急性筋炎・神経合併症(急性脳炎やライ症候群、ギランバレー症候群など)も稀に報告されています。
最近日本で深刻な問題になっているのは小さなお子さんのインフルエンザ脳症です。
流行によっても異なりますが、幼児を中心として毎年100〜500人が発症し、その10〜30%が死亡、そして、ほぼ同数の後遺症患者が出ていると推測されています。脳症は、突然の高熱に始まり、1〜2日以内にうとうととした眠りから意識混濁した深い眠りにいたるさまざまな程度の意識障害を呈し、多くの場合痙攣を伴います。短期間のうちに死亡することの多い合併症です。
上記を分かりやすく表にまとめてみました

症状などの違い インフルエンザ 風   邪
初発症状 悪寒、頭痛など 鼻咽頭の乾燥感、クシャミなど
主な症状 突然の発熱(38〜39℃)、筋痛・関節痛などの全身症状 鼻汁、鼻づまり
悪寒 高度 軽度、きわめて短期
熱および熱型(期間) 38〜40℃(3〜4日間) ないか、もしくは微熱
鼻汁、鼻づまり 後期により著しい 初期により著しい
咽頭 充血および時に扁桃腫脹 やや充血
結膜 充血 咽頭結膜熱では特にひどい。
合併症 中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎(インフルエンザ肺炎、細菌性肺炎)、脳炎・脳症(特に乳幼児)、クループ、肝障害、熱性痙攣、ライ症候群、ギラン・バレー症候群、心筋炎、腎不全など 副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、中耳炎、結膜炎、髄膜炎など
病原体 インフルエンザ・ウイルス
(11〜4月頃)
ライノウィルス(冬期)
アデノウィルス(年中)
コロナウィルス(冬期〜春期)
RSウィルス(11〜3月頃)
パラインフルエンザウィルス(3〜7月頃)
迅速診断法 あり なし

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インフルエンザの予防

 インフルエンザは普通の風邪とは違う、注意が必要な感染症です。
 単なる風邪だと軽く考えずに
、早くからきちんと予防をして、罹ってしまった場合は48時間(2日)以内の受診を心がけましょう!
日常生活で出来る予防法

栄養と休養を充分に取る
普段の生活の中で充分に休養を取ることで体力や免疫力を高めましょう。特に睡眠を充分に取ることが大切です。また、常日ごろからバランスよく栄養を摂ることも大切です。抵抗力を高めることでインフルエンザに感染しにくくなります。
2 人混みを避ける
病原体であるウイルスを寄せ付けないすることが肝要です。飛沫感染を防ぐためにも、インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を持っている人や、疲れていたり睡眠不足の人は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。
適度な温度&湿度を保つ
インフルエンザウイルスは気温が低いほど、また湿度が低いほど生存期間が長いと言われています。それに、乾燥しているとウィルスも動きやすくなります。部屋の乾燥に気をつけ、加湿器などで室内を適度な湿度(50〜60%)に保ちましょう。きちんとした加湿によってウィルスを半減できます。
換気を心がける
部屋の中の空気が汚れていては何ごとにもよくありません。換気を行なうのと行なわないのとでは集中力などにも影響が出ると言われています。1時間に1回でよいから窓を開けて、新鮮な空気を部屋の中に入れましょう。
帰宅時の手洗いとうがい
手洗いは接触による感染、うがいは喉の乾燥を防ぎます。一般的な感染症の予防としてもオススメです。
マスクをする
ハイリスク群(注)など、どうしても予防が必要な方は厚手のマスクを着用しましょう。また、インフルエンザに罹って咳などの症状のある方は、周囲の方へ移さないためにもマスク(エチケットマスク)の着用がすすめられます。
 
【注】 ハイリスク群(ハイリスク症候群)
インフルエンザに感染すると重症化や合併症を引き起こす可能性の高いグループのことで、下記の方が当てはまります。
■ 65歳以上の高齢者
■ 妊娠28週以降の妊婦
■ 慢性肺疾患(肺気腫・気管支喘息・肺線維症・肺結核など)
■ 腎疾患(慢性腎不全・血液透析患者・腎移植患者など)
■ 代謝異常(糖尿病・アジソン病など)
■ 免疫不全状態の患者
ハイリスク群に当てはまる人は、日ごろから予防を心がけるだけでなく、重症化を防ぐためにも医師と相談のうえワクチンを接種することが望ましいと言われています。
ワクチンによる予防

 かつては学校でインフルエンザの集団予防接種が行なわれていましたが、現在は「予防接種したい人が病院で接種を受ける」という形式になっています。この背景には“インフルエンザワクチンは効かない”という意識が高まってきたことがあげられます。実際、予防接種に関しては賛否両論で、インフルエンザワクチンに関してはさまざまな議論があります。
 しかし、予防接種を受けないでインフルエンザにかかった人の70〜80%は、「予防接種を受けていたら罹らないですむか、罹っても軽い症状ですむ」という程度の有効性は証明されています。たとえば1992年の調査結果では、A型ウイルスについては67.5%、B型ウイルスについては43.7%の効果があった、とされています。やはり、最も確実な予防は流行前にワクチン接種を受けることだと言ってよいでしょう。
 特にハイリスク群に当てはまる人(高齢者や、心臓や肺に慢性の病気を持つ人、気管支喘息を持つ小児など)は、日ごろから予防を心がけるだけでなく、重症化を防ぐためにも医師と相談のうえワクチンを接種することが望ましいと言われています。費用は自己負担ですが、65歳以上の高齢者は一部公費負担としている自治体もあります。(ハイリスク群に限り、予防として承認された抗インフルエンザウイルス薬もあります) 

ワクチン接種のタイムスケジュール
インフルエンザワクチンは接種してから実際に効果を発揮するまでに約2週間かかります。ワクチンには2回接種と1回接種があり、2回接種する場合は2回目は1回目から1〜4週間あけて接種します。流行期間が12〜3月ですから、11月中旬頃までには接種を終えておくとより効果的でしょう。ただし、新型ウイルスが出現した時はすべて2回接種になります。

ワクチンQ&A
Q. ワクチンの免疫は型が合わないと効果がないの?
A. Aソ連型・A香港型・B型の3種類の混合ワクチンなので、新型ウイルスが出現しなければこのうちどの型が流行しても効果があります。もっともウイルスの突然変異があるので効果が低下する可能性がありますが、近年は予測技術も高まっていて、実際の流行とはほぼ一致しています。
Q. 流行してから接種するのでは効果がないの?
A. 接種してから効果が出るのに2週間ほどかかります。少しでも抗体価が上昇していれば、症状もその分は重くなりませんが、その間に感染する可能性はあります。
Q. インフルエンザワクチンはSARSに効果があるの?
A. SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome)は日本では「重症急性呼吸器症候群」と呼ばれる新しく発見された感染症で、インフルエンザワクチンは効きません。主な症状としては38度以上の発熱など初期症状がインフルエンザと似ているため、混同しないことが重要です。

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インフルエンザにかかったら

 何度も繰り返しますが、
 インフルエンザは普通の風邪とは違う特別に注意が必要な感染症です。
 単なる風邪だと軽く考えず
、きちんと予防をして、罹ってしまった場合は48時間(2日)以内の受診を心がけましょう! 
罹患時の注意事項
インフルエンザかな? と思ったら

早めに症状をチェックしましょう!
下記の「チェックリスト」を参考に、インフルエンザの疑いがある場合は早めに医療機関に行きましょう。

重要ポイント
この3つのポイントが揃うことがインフルエンザの特徴です。
地域内でのインフルエンザの流行
急激な発症
※前触れとしての鼻水や咳・クシャミなどが続くことがあり、急に高熱になって気づく。
38度以上の高熱&悪寒

要注意ポイント
上記以外に、下記のポイントもあればインフルエンザを疑いましょう。
関節ないしは筋肉痛
倦怠感ないしは疲労感
頭痛
その他、咳や鼻汁・クシャミ・喉の炎症といったいわゆる“風邪症状”
※これも同時か、やや遅れて現われます。
素人療法は危険!

 インフルエンザには、“水分や栄養を充分に取って安静にする”といった自家療法も必要です。
 しかし、危険な症状を軽視していたり、自己判断で効かない薬や危険な薬を飲んでいる人も少なくありませんので、注意が必要です。

危険1 子どもにアスピリンを含有した解熱剤や風邪薬を服用させる
発熱時に使うアスピリンは、小児の場合はインフルエンザの解熱には用いません。小児が服用すると「ライ症候群(急性脳症の一種で重篤な病気)になる危険性があるからです。また、解熱剤で急な体温や血圧の低下を引き起こすケースもありますので、自己判断せず、解熱剤の使い方は医師に必ず相談して下さい。
危険2 子どもが突然吐いたけれど、寝かせておいた
乳幼児がお茶やジュースなどの水分を摂ったあと直ぐに吐いて元気がなくなった、痙攣を起こしたなどの時は、脳症の合併症の可能性を考える必要もありますので直ぐに受診して下さい。

間違い1 以前に病院などでもらった抗生物質を飲む
抗生物質は細菌に効果のある薬で、ウィルスには効きません。インフルエンザに限らず、何ごとも素人療法は危険です。きちんと受診して、症状に合った薬を処方してもらいましょう。
間違い2 市販の風邪薬を飲む
病院に行く暇がないから市販の薬でいいや! なんて思ってはいけません。いわゆる「風邪薬」と言われるものは、発熱や咳・鼻汁・鼻づまりなどのいわゆる“風邪症状”をやわらげることはできますが、それはあくまで対処療法です。インフルエンザに直接効くものではありません。必ず受診して、医師の判断を仰ぎましょう。
間違い3 予防接種を受けたのでインフルエンザには罹らない
予防接種を受けることでインフルエンザに罹りにくくなり、罹っても重症化しなくなるのは事実です。しかし、流行した型が違う場合など100%インフルエンザに罹らないわけではないので、注意が必要です。
ご家族が特に注意して欲しいこと

小さな子どもの場合
小さなお子さんの場合は、処置が遅れると、インフルエンザ脳症を始め様々な合併症や重症化を招く恐れがあります。まわりの方が注意してあげて下さい。
お子さんがお茶やジュースを飲んで直ぐに吐いてしまったり痙攣を起こしたなどの時は、直ぐにお医者さんに診てもらって下さい。上にも述べた通り、脳症の合併症の可能性を考える必要があります。
お年寄りの場合
インフルエンザ罹患は高齢者にとっては生命に関わり、インフルエンザは「老人の最期の生命のともしびを消す疾患」とも言われています。まずは予防。そして、罹ったかな? と思ったら、出来るだけ早く医師の診断を受けましょう。
ハイリスク群の場合
ハイリスク群に当てはまる人は、日ごろから予防を心がけるだけでなく、重症化を防ぐ為にも医師と相談のうえワクチンを接種することが望ましいと考えられます。また、言うまでもありませんが、本人だけでなくご家族や周囲の方も、ワクチン接種を含む予防と、インフルエンザにかかったら早めの処置をすることが大切です。
早期治療が決め手!

発症したら48時間(2日)以内の受診を!
インフルエンザかな? と思ったら、早めに病院へ行きましょう。
従来の治療法は通常の風邪の治療と同様、いわゆる「対処療法」が中心でした。しかし最近は、発症から48時間(2日)以内であればインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬(抗ウイルス役)が処方されるようになりました。早ければ早いほど効果的です。
早期診断、早期治療の効果は大きい
普段健康な成人は、“軽症のうちに職場を休むわけにはゆかない”という気持ちが重なって、高熱で苦しくなるまで病院に行かない、という考えが一般的です。しかし、ウイルスが喉や鼻の粘膜に広がり高熱が出てしまうと、根本的な治療は間に合わなくなり、却って長期間寝込むことになってしまう恐れがあります。
抗インフルエンザウイルス薬について
抗ウイルス薬として有名なのが「タミフル」や「リレンザ」です。特にタミフルは、鳥インフルエンザの流行も睨んで、世界初の経口薬として世界的に備蓄が叫ばれています。
ただ、タミフルはインフルエンザウイルスのA型・B型の初期にしか使えず、C型や他のウイルスには効果はありません。くれぐれも過信は禁物です。
なお、タミフルには少年の異常行動などの副作用が一部で報告されていますが、今のところ明確な因果関係は立証されていません。鳥インフルエンザには効かないなどの見解もあるようです。
まとめ

単なるかぜだと軽く考えずに、早めに医療機関を受診して治療を受けましょう。
安静にして、休養をとりましょう。特に睡眠を充分にとることが大切です。
水分を充分に補給しましょう。お茶・ジュース・スープなど飲みたいもので結構です。

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