クーラー病(冷房病)の症状として一般によく言われているものは、たとえば頭や身体が痛くなるとか手足が痺れる、発熱、倦怠感、生理不順などで、クーラー病はこのように様々な症状を惹き起こします。しかし、ここ最近、これらの症状だけでなく、新たな症状も出てきていると言われます。それは、「汗をかかない」という症状で、このクーラー病の新症状は特に70年代以降に生まれた人に多く見られる症状です。
人間は汗をかいて体温を調節する恒温動物です。人間の肌表面には約230万個のエクリン腺(汗腺のひとつ)があるのですが、このエクリン腺の中には機能しているものと機能していないものがあり、機能している汗腺を「能動汗腺」と言うのですが、現代人はこの「能動汗腺」の数が少なくなってきているのです。この数は実は生後2〜3年間のその人の育った環境によって決定されてしまうのです。そして、生まれた時から冷房の効いた涼しくて快適な環境で育っている子どもたちは、能動汗腺の数が元々少ないのです。そのため、能動汗腺の数が少ない現代の若者たちは汗を「かかない」のではなくて、汗を「かけない」のです。この現象を「能動汗腺衰退症」と言いますが、能動汗腺の力がないと体温の調節能力が落ち、暑さに対する適応能力がなくなります。そすると、快適さを求めるためにますます冷房の効いた部屋で過ごすようになり、こうしてクーラー病に至る、というわけで、まさに悪循環です。そして、この状態が続くと、もちろん身体に色々な症状が出て来ます。最も現われやすいと症状として、たとえばホルモンバランスが崩れることによる生理不順や自律神経の乱れ、免疫力の低下、若年性更年期障害などです。しかし、これがもっと進むと「起立性調節障害」を引き起こしかねないのです。
このようにクーラー病は自律神経と深く関わりを持っているのです。女性の方が冷房病に罹りやすいのも、無理なダイエットによる自律神経の乱れが原因であるとも考えられます。ですから、クーラー病と言って侮っていてはいけません。対策を取って冷房病を防ぎましょう。
| ◆参考1: |
起立性調節障害とは? |
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起立性調節障害とは自律神経失調症のひとつで、寝ている状態から起き上がった時に血管の調節が上手くゆかず、症状が出るものを言います。正常な人では、起き上がると静脈内の圧受容体に刺激が加わり、静脈系が収縮します。特に下半身の静脈が収縮して、血液が下半身に溜まってしまうのを防ぎ、身体の中を循環している血液の量と心拍出量を適切な状態に維持しているのです。しかし、こうした一連の働きが上手くゆかないと、下半身に血液が溜まり、頭へゆく血液の量が少なくなります、すると、立ち眩みが起きたり、立っている間に気分が悪くなって倒れたりするのです。 |
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| ◆参考2: |
冷房病は自律神経失調症の一種 |
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クーラー病(冷房病)の原因は、エアコンによる身体の冷え過ぎと、冷房の効いた室内と暑い戸外との温度差に身体がついてゆけなくなることの、主にこの2つによって起こる自律神経失調症の一種であると考えられています。
私たちの身体は、寒くなると皮膚の血管を収縮させて体内の熱を逃がさないようにし、暑くなると血管を拡張させて熱を体外に逃がしたりして体温を一定に保っています。この体温調節をしているのが自律神経なのですが、実は自律神経が上手く対応できるのは温度差5℃以内くらいまでなのです。それ以上の激しい温度変化に曝されていると、体温調節が上手くゆかなくなって自律神経も乱れやすくなり、様々な体の不調が現われれ来ます。その主な症状は、体の冷えや頭痛、肩こり、だるさ、胃腸障害、腰痛、手足のむくみ、不眠などですが、それ以外に、免疫力が落ちることで風邪を引きやすくなったり、或はホルモンバランスの乱れから月経不順を起こしたりすることもあります。 |
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