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今月のワンポイントアドバイス


 今年の夏は異常に暑い日が続きました。その証拠に、首都圏では8月は30日も猛暑日が計測されたと言います。自然、どの職場、またどの家庭でもクーラーのお世話にならない日はなかったと思います。でも、冷房のかけ過ぎは冷え性をもたらします。しかも、今まで冷え性と言えば女性のものとばかり思われてきましたが、昨今はクーラー病(冷房病)による冷え性が女性ばかりでなく男性にも広がっていると言われます。
 この季節、夏バテと残暑バテには、まだまだ注意しなければなりません。今回は、夏に冷え性をもたらすこのクーラー病(冷房病)について取り上げ、その対処法を解説しました。
クーラー病

残暑バテとクーラー病
【1】残暑バテに気をつけよう!
【2】クーラー病(冷房病)とは?
【3】クーラー病(冷房病)とその原因
【4】クーラー病(冷房病)への効果的な対処法


【1】残暑バテに気をつけよう!

 もう9月に入ったというのに、連日猛暑並みの暑さが続いています。また中には、何とか夏バテにならずにすんだと思いながら、秋になるというのに疲れが残ってしまう、ということもあります。
 本節では、この季節、まだまだ気をつけねばらない夏バテと残暑バテについてまずは取り上げ解説しました。本格的な秋に入る前に、何とか夏バテ・残暑バテを乗り切りましょう。
まだまだ危険!夏バテにきをつけよう
夏バテとは?

 夏場の気温上昇による暑さによって引き起こされる身体の不調を一般に「夏バテ」と言います。やる気が出ないなど身体の倦怠感や食欲不振、睡眠不足、胃腸の不調などが昔からの夏バテの代表的な症状で、昨今ではこれにクーラー病(冷房病)の症状がプラスされ、総称して「夏バテ」と言われることが多くなりました。


夏バテ 「たかが夏バテ」などと思っていてはいけません。
 とにかく蒸し暑い日本の夏。30℃を超す真夏日が何日も続く年も少なくありません。その上、クーラーの室外機からの熱風や、照り返しで熱を持ったアスファルトなどの影響で、夜になっても気温が下がらず、暑くて寝苦しい熱帯夜も年々増えていると言われます。その証拠に、今年の8月は首都圏の猛暑日が30日に及ぶほどでした。
 このようなひどい暑さが続けば、身体が重たくだるいとか、食欲がない、寝不足、疲れが取れないなど、当然ながら私たちの身体にも当然ダーメジやストレスとなって響して来ます。これが「夏バテ」と呼ばれる夏の体調不良で、文字通り夏の暑さに身体がバテて悲鳴を上げている状態ですから、一日も早い対策が必要になります。たとえ今はハッキリとした夏バテの自覚症状がなくても、夏の気候は知らず知らず身体に疲れを溜めてしまうもので、「この夏さえ終われば……」などと思って放っておくと、秋になった頃にあらゆる身体の不調や症状を惹き起こしてしまいかねません。
夏バテのメカニズム

 日本の夏はもともと高温多湿ですが、昨今話題の地球温暖化でますますそれに拍車がかかっているようです。人の身体はそうした環境に合わせて、常に体温の調整などを行なっています。ところが、暑さや湿度による不快感から水分の摂り過ぎや睡眠不足、疲労、ストレス、冷房による過度の冷えなどの負担が重なると、体温などを調整する自律神経に狂いが生じ、その結果として様々な夏の不調が現われれて来ます。要するに、夏バテを予防・解消する為には、一度狂ってしまったそれら自律神経を正常な状態に戻してあげる必要があるわけです。
夏バテの原因と対策


■夏バテの原因と対策
暑さや水分の摂り過ぎによる消化機能の低下
 水分の摂り過ぎは駄目。特に甘いジュースやビールは避けましょう。
暑さや水分の摂り過ぎによる消化機能の低下
 水分の摂り過ぎは駄目。特に甘いジュースやビールは避けましょう。
冷房による室外と室内の過剰な気温差(クーラー病)
 冷房の温度を上げるか、上着などの服装で調整をするよ心懸けましょう。
暑さによる睡眠不足
 熱がこもらないタイプの寝具などを利用して、しっかり眠ることが大切です。

残暑バテとその対処法
そもそも残暑とは?

 残暑とは、8月8日の立秋から9月20日の秋分の日までの間の暑さのことを言います。この時期、残暑とは言っても暑さがちょうど盛り上がってくる時期でもあり、大人でもそうですが、特に背の低い子どもにはお出かけの際アスファルトの照り返しがきつく感じられます。大人と違い、子ども身体への負担がかかっているということも忘れてはならないポイントです。
 夏休みとは、元々体力や抵抗力の少ない子どもを夏の暑さから守るためのお休みの期間だったことを考えると、夏のお出かけを楽しんだ後はしっかりと体調を整えてあげることも大切なことなのです。それでは、どんなことに気をつければいいのでしょうか? 
残暑バテに気をつけよう

 夏バテにはならずに何とか盛夏を過ごしたけれど、残暑になって疲れが出て来てしまった、という経験は皆さんにもがあるでことしょう。大人もそうですが、子どもにとってこの残暑バテは結構厄介な問題です。

子どもも辛い残暑バテ 夏休みももう終わり。夏のお出かけイベントもひと段落し、いつもの日常が戻ってくる頃かになって、もう夏バテの心配もしなくてよいと思いきや、子どもの調子が何だか悪そうだなんてことがあります。自分も調子悪さを感じているかも知れま
せん。そんなことが過去にもあったのではないでしょうか。
 このことからも分かるように、実は暑さでヘトヘトになるのは真夏の時期だけではないのです。夏の暑さの疲れが身体に溜まり、少しずつ「何だか疲れた」というサインを出し始めるのが、8月終わりから9月中旬くらいまでのこの時期なのです。子どもも幼稚園や保育園が始まり、夏休みのペースとは違った日常が再び始まると、そのペースに子どもの身体がついてゆけず、極端に疲れてしまうこともあります。こういった時期には抵抗力が落ちているため、普段は何ともないところで風邪を引いてしまい、長引いてしまうこともあるので要注意です。
残暑バテの対応方法

 残暑バテ対応方法として以下の3つが挙げられます。これらを上手に取り入れて残暑バテを乗り越えて下さい。


睡眠(静養):
 いつもよりも少しだけ早く就寝したり、昼寝を効果的に取り入れて身体の自然治癒力を高めましょう。本当に身体が疲れている時は、寝むっても寝ってもまだ眠れるというように身体が睡眠を欲していることがよくあります。普段は昼寝をしない人でも、この機会にゆっくりと身体を休ませてみて下さい。

栄養:
 ビタミンB1を多く含む食べ物(鰻や豚肉、ニンニク、枝豆、蕎麦、玄米など)を食事にどんどん取り入れましょう。ビタミンB1は糖質を分解する酵素を助けてエネルギーに変えてくれます。一方、ビタミンB1が不足することで疲れやすくなったり、身体がむくんだりイライラしたりする原因にもなるので、残暑の時期には特に注意して下さい。

軽い運動:
 睡眠をしっかり摂って栄養を蓄えたら、遊びがてらちょっと身体を動かすものを取り入れてみましょう。この他、身体に負担のかからない程度に散歩をしてみましょう。


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【2】クーラー病(冷房病)とは?

 夏バテ、特に残暑バテで気をつけねばならないのは、暑さ故の冷房のつけすぎによって起こる、いわゆるクーラー病(冷房病)です。
 本節では、自律神経失調症をも伴う夏の冷え性・クーラー病とは何か、その症状にはどのようなものがあるのか、簡単ながら解説しました。
クーラー病(冷房病)とは?
夏は身体を冷やしやすい!?

 夏は何かと体調不良を訴えやすい季節です。肩こりや頭痛、倦怠感、足腰の冷えや痺れ、眠りが浅いなど何らかの症状はないでしょうか? これは、オフィスや自宅で長時間冷房に曝されているからかも知れません。
 また、夏のショッピングは、冷房の効いた店内と暑い外とを出入りするため、自律神経を乱す原因となる恐れもあります。室内は冷えているのに対し、外に出ると30度を超える暑さで、この移動が繰り返されると、ヒトの体温を調節するための自律神経が乱れてしまうのです。体温調節機能の狂いは、血流を悪くさせ、それが長期間続くことで、「夏なのに体が冷える」という状態を招くもとになるのです。
男性にも冷房病が増えている!?

 「毎年夏になると、どうも体調がよくない」。そんなふうに感じていたら、もしかすると「冷え性」かも知れません。冷え性は、冬、女性に多い症状として知られていますが、最近は夏に男性や子どもにまで冷え性が増えているのです。(※ちなみに、女性に冷え性が多いのは、筋肉が少なく基礎代謝量が低いため、体温を上昇させる機能が弱いこと、また、血管の収縮・拡張機能も低めで、足先など末梢部分の血流量が少ないこと、さらに脂肪組織が多く、冷えると元に戻りにくいことなどが指摘されています。)

 冷え性の典型的な症状としては、手足の冷えが知られていますが、それだけではなく、鼻水や喉の痛み、頭痛といった風邪に似た症状から、全身のだるさや疲れやすさ、食欲不振や下痢などの消化器障害、イライラ感、肩こり、腰痛、肌荒れ、生理不順など人によって様々な症状が見られます。
 そして、夏の冷え性の引き金となるのがエアコンによるクーラー病(冷房病)です。デスクワークの女性には冷房病がよく見られるため、真夏でも上着や厚手の靴下や膝掛けなどを用意している人が少なくありません。ところが男性の場合、まさか自分が冷房病や冷え性とは思わないため、何も対策を取らずにいて体調をくずすケースが見られるのです。特に中高年になると、動脈硬化や血管の老化などから血液の流れが悪くなる上、皮膚感覚が鈍くなって、エアコンの冷気に気付かずに症状を悪化させてしまうケースもあります。
冷房病って病気なの? 

 クーラー病(冷房病)は現在の医学では病気とはされていません。ですから、病院に行っても特効薬はなく、対処療法として、症状を軽くするための薬を処方してもらうだけです。夏バテと症状が重なりますが、クーラー病は、冷房による冷えと自律神経の乱れが原因であると言われています。ただ、中には貧血や甲状腺機能の低下といった原因でクーラー病や夏バテに似た症状が出ている可能性も高いので、くれぐれも注意が必要です。
冷房病チェックリスト


■冷房病チェックリスト
足腰が冷える
のぼせる
頭が痛い
足がむくむ
生理がきつい
肌が荒れやすい
疲れやすい
寝つきにくい
イライラしやすい
10 身体がだるい
11 下痢しやすい
12 便秘しやすい
13 こむら返りになりやすい
14 生理痛がきつい
15 生理不順
16 鼻炎
17 目眩
18 食欲不振 他
合計: □□点

冷房病の症状〜冷房病の新症状と起立性調節障害〜

 クーラー病(冷房病)の症状として一般によく言われているものは、たとえば頭や身体が痛くなるとか手足が痺れる、発熱、倦怠感、生理不順などで、クーラー病はこのように様々な症状を惹き起こします。しかし、ここ最近、これらの症状だけでなく、新たな症状も出てきていると言われます。それは、「汗をかかない」という症状で、このクーラー病の新症状は特に70年代以降に生まれた人に多く見られる症状です。
 人間は汗をかいて体温を調節する恒温動物です。人間の肌表面には約230万個のエクリン腺(汗腺のひとつ)があるのですが、このエクリン腺の中には機能しているものと機能していないものがあり、機能している汗腺を「能動汗腺」と言うのですが、現代人はこの「能動汗腺」の数が少なくなってきているのです。この数は実は生後2〜3年間のその人の育った環境によって決定されてしまうのです。そして、生まれた時から冷房の効いた涼しくて快適な環境で育っている子どもたちは、能動汗腺の数が元々少ないのです。そのため、能動汗腺の数が少ない現代の若者たちは汗を「かかない」のではなくて、汗を「かけない」のです。この現象を「能動汗腺衰退症」と言いますが、能動汗腺の力がないと体温の調節能力が落ち、暑さに対する適応能力がなくなります。そすると、快適さを求めるためにますます冷房の効いた部屋で過ごすようになり、こうしてクーラー病に至る、というわけで、まさに悪循環です。そして、この状態が続くと、もちろん身体に色々な症状が出て来ます。最も現われやすいと症状として、たとえばホルモンバランスが崩れることによる生理不順や自律神経の乱れ、免疫力の低下、若年性更年期障害などです。しかし、これがもっと進むと「起立性調節障害」を引き起こしかねないのです。

 このようにクーラー病は自律神経と深く関わりを持っているのです。女性の方が冷房病に罹りやすいのも、無理なダイエットによる自律神経の乱れが原因であるとも考えられます。ですから、クーラー病と言って侮っていてはいけません。対策を取って冷房病を防ぎましょう。


◆参考1: 起立性調節障害とは?
 起立性調節障害とは自律神経失調症のひとつで、寝ている状態から起き上がった時に血管の調節が上手くゆかず、症状が出るものを言います。正常な人では、起き上がると静脈内の圧受容体に刺激が加わり、静脈系が収縮します。特に下半身の静脈が収縮して、血液が下半身に溜まってしまうのを防ぎ、身体の中を循環している血液の量と心拍出量を適切な状態に維持しているのです。しかし、こうした一連の働きが上手くゆかないと、下半身に血液が溜まり、頭へゆく血液の量が少なくなります、すると、立ち眩みが起きたり、立っている間に気分が悪くなって倒れたりするのです。

◆参考2: 冷房病は自律神経失調症の一種
 クーラー病(冷房病)の原因は、エアコンによる身体の冷え過ぎと、冷房の効いた室内と暑い戸外との温度差に身体がついてゆけなくなることの、主にこの2つによって起こる自律神経失調症の一種であると考えられています。

 私たちの身体は、寒くなると皮膚の血管を収縮させて体内の熱を逃がさないようにし、暑くなると血管を拡張させて熱を体外に逃がしたりして体温を一定に保っています。この体温調節をしているのが自律神経なのですが、実は自律神経が上手く対応できるのは温度差5℃以内くらいまでなのです。それ以上の激しい温度変化に曝されていると、体温調節が上手くゆかなくなって自律神経も乱れやすくなり、様々な体の不調が現われれ来ます。その主な症状は、体の冷えや頭痛、肩こり、だるさ、胃腸障害、腰痛、手足のむくみ、不眠などですが、それ以外に、免疫力が落ちることで風邪を引きやすくなったり、或はホルモンバランスの乱れから月経不順を起こしたりすることもあります。


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【3】クーラー病(冷房病)とその原因

 冷房のつけすぎは身体にとってどんな負担があり、どんな症状を呼び起こすのでしょうか? 
 本節では、クーラー病(冷房病)の原因とされるものには一体どのようなものがあるのか、簡単に取り上げ解説しました。
冷房病の原因〜こんな生活が冷房病を招く〜

 クーラー病(冷房病)は、従来は体力がない人や高齢者に多く見られる症状でしたが、それが最近では元気いっぱいなはずの若い人にもクーラー病が増加しています。これには不健康な生活習慣が関わっていると考えられています。

 暑い夏はただでさえ体調を崩しやすい季節です。都市部ではヒートアイランド現象で寝苦しい熱帯夜が増加し、寝不足になる人が増えています。暑さのせいで食欲が落ちることもあるでしょう。その一方で、夏は楽しいイベントがいっぱいあることも確かで、夏バテ気味だというのについ夜更かしをしたり、ビールを飲みすぎたり、暴飲暴食したり、或は休日には寝だめと称してダラダラと寝ていたりといった具合です。こうした不規則な生活や食事は、当然ながら自律神経に大きな負担をかけ、クーラー病を始めとする自律神経失調症を惹き起こすリスクが高くなります。自律神経を整えるには、起床・就寝の時間や食事を摂る時間を一定にするなど出来る限り規則正しい生活を送るようにすることが大切です。またもうひとつ、自律神経の働きを狂わせる大きな原因にストレスがあります。上手に気分転換するなどしてストレスを溜めないようにしましょう。なお、タバコを吸うとニコチンが血管を収縮させるため、身体が冷えやすくなります。そのため、禁煙もクーラー病予防の重要な対策のひとつとなるのです。


食の変化
 冷房病の原因として「食べ物の変化」も見逃せない要因です。
 夏に取れる野菜(夏野菜)は食べると体温を下げる効果があります。そういう旬のものを食べることで人の身体は自然に体外へ熱を逃がしていたわけですが、食生活の変化によって、清涼飲料水やアイスクリームなど必要以上に身体を冷やす食べ物を摂取する機会が増えて来ました。それによって、「身体が冷えすぎる」ことが原因で起こる不調も増えているのです。

服装の変化
 身体が冷えやすいと言われる女性ですが、臍出しルックやノースリーブ、ミニスカート、素足、ミュールなど、このように近年流行のファッションは肌を外気に曝すものが多いため、冷房によって一層冷えやすい傾向にあります。特に腹部は子宮があるため冷えやすく、腹部が冷えると生理不順やホルモンバランスが崩れるなど、場合によっては単なるクーラー病ではすまなくなるケースもあるので、くれぐれも注意が必要です。

不規則な生活
 不規則な生活は身体のリズムを崩し、冷房病の症状を悪化させます。早寝早起きはもちろん三食バランスよく食べることも大切です。

眠れない夜とクーラー病(冷房病)の関係

 近年ヒートアイランド現象や地球温暖化の影響で日本の気候が亜熱帯化しつつあると言われています。しかも、元々湿度の高い日本の夏は決して過ごしやすいわけではなく、暑さと湿度との戦いを強いられていると言っても過言ではありません。そんな不快な夏の暑さは、日中だけでなく夜も続きます。昼間疲れた身体を癒そうにも、夜も暑さで眠れない日々が続くと、肉体だけでなく精神的にも参ってしまいます。
 本項では、そんな眠れない夜とクーラー病の関係について参考までに取り上げ解説しました。
体温を下げるための発汗が寝苦しさのもとになる

 人間の体温は、眠った直後から代謝を抑えるために下がり始めます。体温を下げるために発汗量が増加し、それが寝具内の湿度の上昇を招き、不快感(寝苦しさ)へとつながるのです。
冷房病の原因〜夜も冷房の中で眠る

 人間の身体は発汗によって体温を下げますが、寝つきにくさから冷房を入れたままにするとどうなるでしょうか? 
 寝入り端は発汗によって寝苦しく感じますが、眠りが深くなるに従って体温は低下します。ところが、室温は眠る前に快適だと感じた温度のままです。また、日中上昇していた外気も、朝方は冷え、肌寒さすら感じる時があります。その結果として、冷房を入れたまま一晩過ごすと、必要以上に身体が冷えてしまうのです。また、人間の身体は朝方に自然に体温が上昇することで快適な目覚めが得られるようになっているので、それが冷房によって体温が上手く上がらないまま朝を迎えると、心地よい目覚めが得られないという弊害もあります。これらが原因となって疲労の蓄積や寒さによるストレス、自律神経の狂いにつながってゆくのです。
ヒートアイランド現象?クーラーなしでは眠れない現状?
寝苦しい夏
 都心部ではヒートアイランド現象による悪循環が繰り返されていて、ますますクーラーなしではいられない状況になりつつあります。もちろん理想は冷房を使用せずに眠ることですが、このように亜熱帯気候に近づきつつあるとすら言われる近年の日本では、残念ながら冷房なしで眠ろうとすると却って寝つかれず、疲れが取れないことにもなります。
屋外&オフィスのNG
汗を拭かずに冷房に当たる

 自宅から駅やバス停まで歩くと、それだけでも汗タラタラと垂れて来るし、走った場合はなおさら暑いです。身体の熱を逃がすために汗が出るのですが、その汗を拭かずに冷房の効いた乗り物や室内に入ると、汗により体を冷やしてしまう恐れがあります。涼しい場所へ移動する時は出来れば汗は拭いておくように心懸けましょう。
オフィスの冷房が強すぎる

 オフィスなど多くの人がいる場所では、暑いと感じる温度にも個人差があります。一般に28度に近い温度設定がよいとされていますが、外出先から戻った男性などはその温度設定を勝手に下げてしまうかも知れません。そのような時は扇風機の利用をお願いしましょう。体感温度が変わるため、冷房の温度設定を下げずに扇風機の風で暑さを感じにくくすることが出来ます。
冷房が身体を直撃する

 運悪く自分の席は冷風が直撃という話はよく聞きます。特に首筋や肩、背中に冷風が当たり、筋肉が硬くなる感覚があり、これはまさに肩こりの大敵です。当然ながら冷風が当たった部分の筋肉は、血管が収縮して血行不良になります。その対策として、たとえば首にスカーフを巻いたり、服を着る前に肩にタオルを乗せておいたりといった具合で、出来る限り衣服などで調節し、冷え対策を試みましょう。
思い切った薄着をしている

 暑い日は、女性の場合は特に肩を出したりお臍を出したりと露出の多い服を着る機会も多いと思います。暑い外ではよいかも知れませんが、会社帰りに冷房の効いたレストランへというような場合は危険です。冷房の室内に長時間いた場合、肩や腕など肌の露出部分が気がつかない間に冷えてゆき、いつのまにか血行不良を招いてしまう結果となります。
自宅に潜むNG〜帰宅後の冷え対策も重要!〜
帰宅時間に合わせて冷房をセットしている

 誰しも「帰宅して部屋に入った瞬間、冷えた空気に包まれたい」と思うでしょう。確かに出勤時にタイマーをセットしておけば、帰宅時の爽快感はとても心地よいかも知れませんが、外との温度差が5度以上ある場合は体調不良を招く危険性が高いので、くれぐれも注意が必要です。
アイスや冷たい飲み物で涼む

 真夏のアイスクリームと冷たい飲み物は、誰しもとても美味しいと感じます。しかし、連日それらを摂っていると、身体の冷えを始め食べ物の消化機能も低下しかねません。温かいお茶を飲んだり、生姜を調理に加えたり、根菜類を摂ったりすることで、身体を中から温める工夫を心懸けましょう。
オフタイムの運動を避ける

 「夏はじっとしていても汗が出て暑いので、とても運動する気分にはなれない」という人も少なくないでしょう。しかし、冷房で身体が冷えたり、肩こりが強くなったりした場合には、適度に運動をして筋肉の温度を上げる時間を設けることも大切です。定期的に運動し、発汗することで、自律神経の乱れを緩和できる場合もあります。
シャワーだけで汗を流している

 暑い日は、お風呂でお湯に浸かることさえ辛く感じがちで、そのため、ついついお手軽にシャワーで汗を流すだけになりがちです。しかし大切なのは、冷えによって乱れた自律神経の改善や肩こりの筋肉への血行回復です。それにはシャワーだけでは足らないので、38度くらいのお湯にゆっくり浸かって身体の芯から温まるようにしましょう。
冷房はつけたまま寝る

 暑くて寝苦しい夜が多いですが、熱帯夜といえども冷房のつけっぱなしは危険です。冷房はタイマーを使い短時間でオフになるようにしましょう。一晩中、冷房の部屋で身体冷やしてしまった場合、無意識に肩に力が入ります。歯を食いしばることもあり、そうなると、翌朝になって首や肩周りの筋肉のコリを悪化させることにもなりかねません。

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【4】クーラー病(冷房病)への効果的な対処法 

 クーラー病(冷房病)の対処法にはどのようなものがあるのでしょうか? 
 本節では、クーラー病の予防法や対処法について簡単ながら解説しました。
今日から始めようクーラー病(冷房病)対策

 あなたの家やオフィスの冷房の設定温度は何度になっているでしょうか? 実は、クーラー病を防ぐのに、冷房の設定温度よりもさらに重要なのは肌と服の間の温度で、この肌と服の間の温度を32度から33度に保つとクーラー病の予防になります。確かにカーディガンや綿のシャツを一枚羽織ればこの温度は保てますが、しかし、身体の末端はより冷えやすい部分なので、厚手の靴下を履いたり膝掛けをかけるとよいでしょう。また、最近注目されているのが腹巻で、腹巻を巻くだけで末端部分の冷えが緩和されると言われています。ドラッグストアでも薄くてアウターに響かないような腹巻が売られています。ガンガンに冷房の効いた職場などでは、カーディガンや膝掛け、身体のラインが響かない腹巻き、厚手の靴下などを履くとよいでしょう。 
 それでは、能動汗腺が少なくなっている人には一体どのような対策が必要でしょう? 体質を改善するには運動が最も効果的で、運動することで発汗能力がアップし、能動汗腺の能力が復活します。そして、もうひとつの手軽な方法が入浴です。特に半身浴をして汗をかくと、能動汗腺が活発になります。なお、汗をかいたら臭いが気になるという方は、お酢をお猪口2杯ぐらい湯船に入れるとよいでしょう。クエン酸や酢酸の働きで体内の燃焼力が高まって雑菌の増殖を抑制し、臭いを抑える効果も期待できます。
 さらに、食べ物にも注意をしましょう。一般に夏に採れる旬の野菜や暑い地方で採れる食べ物は身体を冷やす効果があり、逆に冬にれる食べ物や寒い地方で採れる食べ物は身体を温める効果があるとと言われています。この食べ物の特性を踏まえつつ野菜類を摂取するとよいでしょう。また、生野菜よりも温野菜の方が、たくさんの野菜を摂取することができてよいように思えますが、加熱することによってビタミンやミネラルが活性を失ったり溶け出してしまうというデメリットもあることを覚えておくとよいでしょう。とにかく、食べるものにも注意をすると、よりすぐれたクーラー病対策になること請け合いです。
 このように日頃から体質改善や冷房対策をして、クーラー病を防ぎましょう。


■冷房病予防のチェックリスト
薄着しすぎない(肩やお腹、足首を冷やさない)
冷房をかけすぎない(外気との温度差は5℃前後に)
冷風を直接身体に当てない
薄手の羽織ものを用意する
冷たいものばかり飲んだり食べたりしない(アイスクリームやかき氷など)
果物や生野菜を食べ過ぎない
規則正しい生活を心懸ける
バランスの取れた三食の食事を心懸ける
運動を心懸ける
10 喫煙をしない
11 無理なダイエットを避ける
12 ガードルなどの下着で身体を締めつけすぎない
13 毎日湯船に浸かる(シャワーだけで誤魔化すことは避ける)
14 汗をかいたら拭く、汗で湿った服は着替える
15 冷房をかけたまま寝ない など
合計: □□点

クーラー病(冷房病)予防のための注意点


■クーラー病予防の注意点
衣服で調節する
 冷房の効いた場所では、カーディガンや大きめのスカーフなどで肌に直接冷気が当たらないように気をつけましょう。また、冷気が流れやすい床近くにある足許はサポーターや靴下などで冷えを防ぎましょう。
軽い運動を心懸ける
 足がだるいとか足腰が痛い、胃腸の調子が悪いなどの症状は血行が悪くなっていることが原因だと考えられます。凝りをほぐし、血行をよくするために、ストレッチや散歩、軽い運動がおススメです。
外気との温度差を5度以内にする
 人間が対応できる温度変化は5度以内と言われています。冷房の場合24〜28度の室温にしておくのが最適で、24度以下では冷やしすぎを訴える人が増えてきます。この温度で暑いと感じる人には、個別に扇風機を使ってもらうなどで協力してもらいましょう。
生活のリズムを改善する
 夏場は夜更かししたり、夜中に食事を摂るなどの生活のリズムを崩しがちです。生活のリズムと身体のリズムがズレて来ると自律神経のバランスが悪くなります。できるだけ規則正しい生活で、翌日に疲れを残さないようにしましょう。
ゆっくりと入浴する
 暑くなると、シャワーで汗だけ流して終わり、ということが多くなりがちです。シャワーでは充分に身体を温めることはできません。ぬるめのお湯にゆっくり浸かり、マッサージを行なうなどをして、血行をよくするとよいでしょう。身体の芯まで温めて、自律神経のバランスをリセットさせることが大事です。また、入浴で汗をかくことで体内の老廃物を排出することもできます。
身体を温めるものを摂る
 暑さで食欲がなくなると、アイスクリームや清涼飲料、スイカ、素麺など夏場に好まれる食品を摂りがちですが、これらは身体を冷やす原因になります。夏場こそタンパク質やミネラル等が豊富で身体を内側から温める効果のある食品をとるよう心懸けましょう。
寝る時に身体を冷やさない
 寝る時には、扇風機や冷房の風が直接当たらないように注意しましょう。お腹などの大幹部や足許はできるだけ冷やさないように、腹巻や余り締め付けない脹ら脛サポーターなどで寝冷え対策をしっかり行ないましょう。

クーラー病にかからないために


◆参考3: 身体に優しい冷房の利用法
 冷房をなるべく使わないよう体感温度を下げる工夫をしましょう。そのポイントは、部屋の温度が上がらないようにすることです。
  • 西日の差す部屋は部屋の温度が上がるので、カーテンや簾で陽射しを遮りましょう。
  • 部屋へ帰って真っ先に冷房を入れるのではなく、まずは換気をしましょう。部屋内部に溜まった熱を外に逃がすことで部屋の温度が下がりやすくなります。
  • 冷気は下へ下へと逃げてゆくので、2階にある部屋や廊下や階段に続く部屋は、カーテンや扉で冷気が逃げないように遮りましょう。
  • 除湿を行なうと、設定温度が高くても体感温度が下がります。
  • 設定温度を高くして風量を強くし、部屋の空気を循環させることで、間接的に風が身体に当たるようにすれば、体感温度が下がります。扇風機を併用するのも効果的です。

◆参考4: 設定温度を変える時のマナー
 一般的に男性は暑がりで女性は冷え症の人が多いようですが、その理由を知っていますか? 女性の身体は男性に比べて筋肉が少なく、脂肪が多いというのが特徴ですが、人間の身体は筋肉によって熱を作り出すため、筋肉の少ない女性の身体は男性に比べて熱を作りにくいのです。さらに脂肪はいったん冷えると温まりにくいため、女性の身体は元々冷えやすいものなのです。ちなみに一説によると、男女の体感温度差は3〜5度とも言われています。従って、体温調節が上手く出来にくい老人や子ども、冷え症の人は、膝掛けやカーディガンといった温度調節をしやすい上着などを用意するだけでも、体感温度が2〜3度上がります。このように冷え対策をしっかりと行ないましょう。そして、暑がりの人も冷房ばかりに頼っていると、男性でも冷え症や自律神経失調症になる恐れがあるので、扇風機や団扇、クールダウン効果のある制汗シートを使って、冷房に頼らない暑さ対策を心懸けましょう。さらに風鈴や簾、打ち水といった夏の風物詩を生活に取り入れ、目や耳から清涼感を味わうのもオススメです。暑くてイライラした気分が少し落ち着くでしょう。また、オフィスでは、周りの人にひと言断わってから設定温度を変えるようにしましょう。暑がりの人や外から帰ってきたばかりの人にとって、暑い部屋はやはり辛いものです。こまめに温度設定を変えるなどして、お互い気遣うようにしましょう。
 今日、環境省の提唱で浸透しているのがクールビズですが、オフィスの冷房は28度に設定し、ノーネクタイなどの涼しい服装で勤務することなどが推奨されています。とにかく、暑がりの人も寒がりの人も同じ部屋で気持ちよく過ごせるような工夫が肝要です。

参考:最近のクーラー・エアコン事情

 クーラー病を考える上で避けて通れないのがクーラーやエアコンの性能です。会社や公共機関のエアコンは残念ながら取り替えられませんが、自宅で使っているエアコンを最新の物に買い替えることで快適な環境を作り出すことも夢ではありません。
 本項では、最近のクーラーやエアコン事情を参考までに以下で紹介します。


最新のクーラー・エアコンの注目機能
 様々な機能が最新のクーラーやエアコンには搭載されています。中でもクーラー病対策に役立ちそうな機能をピックアップします。
  • 冷風が直接身体に当たらない設計(人がいる場所を感知)
  • 就寝時、タイマー設定だけでなく、睡眠の度合いに応じて温度を変化させる機能
  • 除湿しても「寒くならない」機能
  • 外気温に合わせて数パターンの除湿モードを自動切り替えさせる機能 など

冷房病を予防する為のクーラー・エアコンの選び方
 これからクーラー・エアコンを選ぶなら、省エネももちろん大切ですが、クーラー病が気になる方には、冷風が身体に直接当たらない配慮のされたものがオススメです。

冷房との上手な付き合い方
 地球温暖化の影響もあって、最早冷房なしでは夏を過ごせなくなりつつあります。
クーラー病になるのが嫌だからといって冷房を使わないのは自由ですが、湿度が高い中での活動は熱中症などを引き起こす恐れもあるため、冷房なしがよいとは一概に言えまないのです。むしろこれからは冷房を上手く利用して快適生活をコントロールするという考え方にシフトしてゆくべきなのかも知れません。何れにせよ、自分に合った冷房との付き合い方を考えてゆくのが肝要です。


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