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 脳梗塞もくも膜下出血も脳卒中の一種です。今月はこれら脳出血による病気について取り上げました。日頃からの生活改善でこれら脳出血による病気も大分回避することが出来ます。
脳梗塞


脳卒中と脳梗塞
【1】脳出血と脳卒中
【2】脳梗塞の症状と治療及び対処
【3】くも膜下出血の治療と症状と治療及び対処
【4】脳卒中&脳梗塞の予防法とリハビリ


【1】脳出血と脳卒中

 まず本節では、脳出血と脳卒中について取り上げ解説しました。
脳出血とはどんな病気か?
脳出血はどんな病気か

 脳出血とは、脳内の血管が何らかの原因で破れ、脳の中(大脳、小脳及び脳幹の脳実質内)に出血した状態を言います。そのために意識障害や運動麻痺、感覚障害などの症状が現われます。血腫が大きくなると脳浮腫(のうふしゅ)によって頭蓋内圧が高くなって脳ヘルニアを起こし、重い場合は脳幹部が圧迫されて死に至ります。なお近年、脳出血の死亡数は減ってきましたが、その最大の理由は高血圧の内科的治療が広くゆきわたり、血圧のコントロールが充分に行なわれるようになったためと考えられています。また最近、脳出血は軽症化していますが、運動障害や認知症などの後遺症で悩む患者さんが多いのも事実です。
脳出血の原因

 高血圧が原因で起こる脳出血が最も多く、全体の70%を占めます。血管の病変を見てみると、脳内の100〜300μmの細い小動脈に血管壊死という動脈硬化を基盤とした病変が出来、これに伴って出来る小動脈瘤(=小さな血管の瘤)の破裂が脳出血の原因になります。その他、脳動脈瘤(=脳動静脈奇形〔のうどうじょうみゃくきけい〕の破綻や腫瘍内出血、脳の外傷、白血病などの血液疾患が原因になります。高齢者では血管の壁に老人性変化の1つであるアミロイドが沈着して脳出血の原因になることがあります。また、高血圧性脳出血を部門別に見てみると、最も頻度が高いのは被殻(ひかく)出血(40%)と視床出血(35%)で、この2つが約4分の3を占めます。次いで皮質下出血(10%)、橋(きょう=中脳と延髄との間にある)出血(5%)、小脳出血(5%)、その他(5%)と続きます。
症状の現われ方

 一般的には頭痛、嘔吐、意識障害、片麻痺(かたまひ)が多くの患者さんに見られますが、出血部位及び血腫の大きさにより症状は違います。また、慢性期になっても何らかの後遺症を示す患者さんも多くいます。


被殻出血
 片麻痺や感覚障害、同名性半盲(=両眼とも視野の片側半分が見えなくなる状態)などが主な症状で、進行すると意識障害が見られます。優位半球(=通常左半球)の出血の場合では失語症も見られます。

視床出血
 片麻痺と感覚障害は被殻出血と同じですが、感覚障害が優位のことがあります。なお視床出血では、出血後に視床痛という半身のひどい痛みを伴うことがあります。

皮質下出血
 頭頂葉、側頭葉、前頭葉などの皮質下がよく起こる部位です。症状は出血する部位に応じて違いますが、軽度から中等度の片麻痺や半盲、失語などが見られます。

橋(きょう)出血
 突然の意識障害、高熱、縮瞳(しゅくどう:2mm以下)、呼吸異常、四肢麻痺などが見られます。大きな橋出血の場合は予後が不良です。

小脳出血
 突然の回転性の目眩や歩行障害が現われ、頭痛や嘔吐がよく見られます。

検査と診断

 CTが最も有用で、発症後数分以内に高吸収域(血腫が白く写る)として現われ、3〜6時間で血腫が完成し、約1カ月で等吸収域(脳組織と同じ色に写る)になり、やがて低吸収域(脳組織より黒く写る)になります。脳動脈瘤や脳動静脈奇形、脳腫瘍による出血が疑われる場合は脳血管撮影が必要です。
治療の方法

 高血圧性脳出血の治療は、血腫による脳実質の損傷を軽くし、再出血や血腫の増大を防ぎ、圧迫によって血腫の周囲の二次的変化が進まないようにすることを目指します。このため内科的治療としては、頭蓋内圧亢進に対する抗浮腫薬の投与や高血圧の管理、水電解質のバランス、合併症の予防と治療が基本になります。このとき外科的治療が必要かどうかの検討も同時に行ないます。
 血腫の増大は、発症してから数時間以内に約20%の患者に見られ、多くの場合は発症6時間以内に止まります。一方、脳浮腫は脳ヘルニアを起こして予後に重大な影響を与えます。通常、脳浮腫は3日目から強くなり、ピークとなるのは1〜2週です。抗浮腫薬としてグリセオールとマンニトールを用います。また、高血圧のコントロールは脳出血の治療のなかで最も重要であり、また難しい問題でもあります。脳には血圧の変動に対して脳の血流を一定に保とうとする自動調節能があることが知られていますが、急性期脳出血の場合はこの自動調節能が機能せず、脳の血流は血圧の上がり下がりに合わせて変動します。そのため急に血圧を低下させると、脳血流量が減って組織を流れる循環が悪くなるので、降圧の程度は降圧薬投与前の血圧の80%くらいにするのが適当です。なお、脳出血に対して手術が適応するかの判断については、出血量が10ml未満の小出血、または神経学所見が軽度な症状では、部位に関係なく手術適応はなく、意識レベルが深昏睡の症例も手術適応はないとするのが一般的な方針です。部位別では、被殻出血は意識レベルが傾眠から半昏睡で血腫量が31ml以上、小脳出血は最大径が3cm以上で進行性のものは手術適応があります。皮質下出血は血腫が50ml以上と大きく、意識レベルが傾眠から半昏睡の場合、手術が考慮されます。さらに、その他の脳出血の合併症として重要なのは、痙攣発作や発熱、消化管出血、電解質異常、高血糖、下肢静脈血栓症などで、それぞれに対する治療も行ないます。
脳出血に気づいたら?

 脳出血の患者には、意識障害と共に呼吸障害を伴う場合が多く見られます。倒れた直後に注意しなければならないのは、吐物によって窒息することと吐物を誤飲することです。吐いた場合は、麻痺側を上に、顔と身体を横にして誤飲を防ぎます。救急車が来る前には、頭部を後屈させて下顎を持ち上げ、口を開けさせて気道を確保します。枕は顎が下がり、舌根が沈下しやすいので用いません。このような処置をして、患者さんを出来るだけ早く専門の病院に運び、適切な治療を行なうことが大切です。なお、普段から血圧の高い患者さんに突然に起こる上下肢における持続性で片側の脱力は、脳出血を含めた脳血管障害の可能性があるので、軽い場合でも神経内科及び脳神経外科のある専門病院で精密検査することをオススメします。
脳卒中とは〜脳卒中の原因と予防〜
脳卒中(=脳血管障害)とはどんな病気か

 脳卒中は、昭和26年から昭和55年までの30年間、日本の死亡原因の1位を占めていました。現在でも富山県では死因の第2位であり、全国的にも昭和40年代後半から死亡率は減少していますが、その内訳を見ると、この40年間で脳卒中の主流は脳内出血から脳梗塞へと変化してきています。死亡率が減少している反面、患者数はむしろ増加していることから、今後発症予防や発症した後のリハビリテーションの推進がますます重要になると考えられています。なお、脳卒中で多いのは血管が詰まるタイプの脳梗塞で、脳卒中死亡のおよそ3分の2を占めますが、しかし、血管が破れる脳出血の方が多い時代もありました。昔は栄養不良で血管が弱く、破れやすかったからです。飽食の時代と言われる現代では、高脂血症や糖尿病が多くなり、脳梗塞が起こりやすくなっているのです。

 脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりして細胞に栄養がゆかなくなり、細胞が死んでしまう病気ですが、この脳卒中と関連して脳血管障害や脳梗塞、脳出血などの紛らわしい病名があるので、以下に簡単に整理しておきましょう。
 脳血管障害は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に代表される血管に関る脳の病気の総称で、脳卒中は脳血管障害が比較的急激に発症したものを呼びます。そして、脳卒中になる前触れとして、一時的に半身が麻痺する、手足が痺れる、ものが二重に見える、少しの間、言葉が出て来なくなる、といった症状が見られることもあります。しかし、症状があっても気づかないこともある他、直ぐに症状がなくなるため、安心して放置するということもあり、突然の発作を迎えることも多いようです。また、脳卒中の症状は病気の種類や起こった部位によって異なりますが、たとえば身体の片側が麻痺する、手足が痺れる、言葉が出なくなる、人の言っていることが分からない、ものが飲み込めなくなる、片目が見えなくなる、ろれつが回らなくなる、ものが二重に見える、といった症状が急激に、或はゆっくりと現われます。なお、この他くも膜下出血では、激しい頭痛や嘔吐、痙攣、意識不明などの症状が現われます。また、発作のあと寝たきりになると、使わない筋肉が強ばって動かなくなるなどの合併症を惹き起こします。また、治療が遅れると症状が悪化し、再発作で命を落とすこともあります。
脳卒中(脳血管疾患)の種類


脳内出血
 脳の血管が破れて出血を起こすもので、多くの場合深い昏睡と共に半身の麻痺が起こります。脳内出血の誘因として、疲労や精神不安、寒冷刺激などが多く、また、活動中にも起こることが多いとされます。

くも膜下出血
 くも膜という膜で脳は覆われていますが、くも膜と脳の表面との間にある小さな動脈にコブ(動脈瘤)があると、血圧が上がった時などに破れて出血(脳動脈瘤破裂)し、くも膜下出血になります。頭痛がひどく、悪心や嘔吐があって意識が混濁しますが、四肢のマヒは通常起こりません 。

脳梗塞
 動脈硬化などのために動脈が狭くなったり、或は動脈や心臓内に出来た血の塊が脳の動脈に流れ込み、詰まってしまうために起こるもので、その血管によって栄養を受けている部分の脳組織に血液がゆかなくなり、その部位が破壊されて脳の軟化を起こします。突然発症するものや段階的に増悪するものなど病型により様々ですが、多くの場合、前駆症状として、目眩や頭痛、舌のもつれ、手足の痺れ、半身麻痺や昏睡などになります。

一過性虚血
 脳の血液循環が一時的に悪くなり、目眩や失神、発作などを惹き起こします。少し横になっていれば治りますが、脳梗塞の前駆症状とも考えられており、高齢者では充分な注意が必要です。

高血圧性脳症
 高血圧がかなりひどくなると、脳の内部にむくみが起こりますが、これが原因で頭痛や嘔吐、手足の痙攣などが見られ、目が見えなくなることもあります。

脳梗塞と脳血栓


脳梗塞と脳血栓
 脳に栄養分を送る血管が詰まるタイプで、(1)アテローム血栓性梗塞、(2)ラクナ梗塞、(3)心原性脳塞栓症の3種類があります。
  1. アテローム血栓性塞栓(脳血栓症)
     動脈硬化によって動脈壁に沈着した粥状のアテロームのため血管が狭くなって脳の血流が阻害され、血液が届かなくなった部分の細胞が死んでしまう病気です。アテロームが動脈壁から剥がれ落ちて、末梢の血管が詰まったものもこれに分類されます。なお、アテロームはゆっくりと成長するため、症状はそれほど突然には現れませんが、徐々に悪化するので注意が必要です。

  2. ラクナ梗塞
     脳の細い血管が詰まるもので、小さな梗塞が幾つも起きますが、症状が全く出ない場合もあります。リスクファクターは高血圧です。

  3. 心原性脳塞栓症
     主に不整脈(心房細動)によって心臓に血栓が出来、その血栓が千切れて脳に流れ込み、脳の血管を詰まらせてしまうものです。心房が充分に収縮しないため、淀んだ血液が固まってしまうというのが血栓の出来る仕組みですが、不整脈自体が無症状のことも多いので、脳塞栓は急激に現われることが多くなります。また、症状も激烈になる傾向があります。

脳出血
 脳の中の細い血管が破れて出血し、血の塊が出来て、神経細胞を壊してしまうものです。高血圧や年をとって脳の血管が弱くなることが原因で、活動中に頭痛や目眩、半身麻痺、意識障害などが起こります。脳卒中死亡の25%を占めています。

くも膜下出血
 脳を保護している3層の膜(内側から軟膜、くも膜、硬膜)のうち、軟膜とくも膜の間にある動脈瘤が破れて、膜と膜の間に溢れた血液が脳全体を圧迫するのがくも膜下出血です。突然激しい頭痛や嘔吐、痙攣を起こし、意識をなくして急死することもあります。危険因子は高血圧や動脈硬化です。脳卒中死亡の10%強を占めます。

参考1:循環器病とは

 全ての臓器は心臓から送り出され、血管を循環する血液によって生きています。脳卒中や心臓病などの循環器病は心臓及び全身の血管に生じる病気であり、心血管病であると言えます。
 循環器病は食生活を始めとする生活習慣と深く関わっています。また、脳卒中や心筋梗塞などの虚血性心疾患の危険因子でもある高血圧症や糖尿病の患者数は全推計患者数の11%と高率です。また、脳卒中や虚血性心疾患は、突然発症した後、集中治療を要したり、その後も長期に療養を要することが多く、寝たきりや痴呆の原因ともなるのでくれぐれも日頃の注意が肝要です。
参考2:最大の原因、動脈硬化と高血圧を防ぐ

 脳卒中の最大の原因は動脈硬化です。最も多い脳梗塞の原因が主に動脈硬化であるばかりでなく、くも膜下出血も動脈硬化と高血圧が原因です。また、脳出血は高血圧を主な原因としていますが、高血圧は動脈硬化を起こす主な要因のひとつでもあります。従って、脳卒中の予防法は高血圧に気をつけ、動脈硬化を引き起こすリスクファクターである高脂血症や喫煙、糖尿病、肥満に対して適切な自己管理を行なうことが大切です。


◆参考: 高血圧症について
 高血圧には、体質や生活習慣が関係する一次性高血圧症(=本態性高血圧症)と別の病気が原因で起こる二次性高血圧症(=続発性高血圧症)がありますが、日本人の9割は前者だと言われます。また、一次性高血圧症の原因は幾つかの要因が関っており、遺伝や加齢、喫煙、塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、自律神経やホルモンに影響を与えるストレス、動脈硬化などがあります。食事は、ナトリウムを排泄させるカリウムや血圧を下げる大豆ペプチドなどを多く含む食品をなるべく摂ります。その他、動脈硬化を防ぐための食事も併用します。また、血圧の高い人は医師の指示に従い、減塩と運動を継続的に実行して下さい。


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【2】脳梗塞の症状と治療及び対処

 脳梗塞とは脳卒中のひとつです。本節では、その脳梗塞とは何か、その症状や対処法などにつき、以下でなるべく詳しく取り上げ解説しました。
脳梗塞とは?〜脳梗塞の基礎知識〜

 脳梗塞は処置が遅れれば最悪の場合は死に繋がる病気です。逆に脳梗塞になってしまっても、処置が早ければ命が助かるケースもあります。また、脳梗塞の前兆を見逃さなければ、脳梗塞に対して過度な恐れを抱く必要もありません。しかし、脳梗塞は突然が多く命に関わらなくても、後遺症が残ってしまうケースも多くあります。そうならないために、脳梗塞について正しい知識を身につけるようにして、いざという時に適切な対応を取れることが出来るように事前に学んでおくことも必要です。

 脳梗塞とは、脳の血管が狭くなる、或は詰まってしまうことによって、脳に栄養や酸素が送れなくなってしまい、脳の組織が部分的に死んでしまう病気です。人によってその起こり方は様々なので、症状も、意識を失ったり身体が動かなくなったりと、障害を受けた部分によって異なっています。先に述べたように、脳梗塞は脳の血管が詰まることによって起きる病気ですが、脳の中の血管が動脈硬化などで血液が悪くなったり詰まったりすることが原因で起こる病気です。脳血栓の症状はゆっくりと進行するので、突然の発作は起こりにくいと言われており、数時間から数日かけて手足の痺れなどから麻痺へと症状が徐々に悪くなってゆきます。また、脳の血管は抹消に向かうにつれて2分枝3分枝というように細くなってゆきます。上でも触れましたが、脳血栓の中でも、これ以上枝分かれしない細い動脈が詰まる脳血栓をラクナ脳梗塞と言い、また、太い動脈が詰まる脳血栓をアテローム血栓症脳梗塞と言います。また、一般に脳塞栓とは、心臓など脳以外の場所にできた血栓が剥がれ、それが血流に乗って脳に流れ、脳の血管を詰まらせることが原因で起こるのですが、脳塞栓の場合、運ばれてきた血栓がいきなり血流をとめてしまうので、症状の起こり方は脳血栓よりも急激で、重症になるケースも少なくない状態が多くあります。なお、脳塞栓のキッカケとなる血栓はほぼ心臓で出来ることが殆どだと言われていますが、その心臓で出来た血栓が動脈を通って脳に流れ込み、脳塞栓を引き起こすことを心原性脳梗塞と言われています。
 何れにせよ、脳梗塞は命にかかわる病気です。家族や知人が脳梗塞で亡くなったという方もいると思いますが、脳梗塞の症状を感じた場合には早めに病院へゆき、医師に相談してみるようにしましょう。検査を受けることによって症状が分かる場合もありますので、適切な処置を受けることによって脳梗塞での危険を凌ぐことが可能となります。
脳梗塞の前兆


脳梗塞の自覚症状を知ろう
 脳梗塞には様々な症状がありますが、自分の身体なので少しでも気になる面がある場合には病院で検査することによって症状が分かりますし、早めに症状を知ることで生命命の危険性をなくすことができます。そして、これら自覚症状は脳梗塞が起きる重大な警告なので、見逃さないことが大切になります。なお、脳梗塞は脳卒中の中では直ぐに生命に関わることが比較的少ないと言われていますが、片麻痺などの運動障害や言語障害等の後遺症が残ることが多いため、中高年以降は充分注意が必要となります。もっとも脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患は高齢者の病気かと思っている方も多いのですが、若い人でも脳梗塞で倒れる人がいるので、注意が肝要です。

 脳血管障害と鼾には関係があると言われています。従って、普段鼾を余りかかない人が突然鼾をかき出した時は注意が必要です。隠れ脳梗塞というものもあるので、周囲りの方が気づいたら教えてあげるようにし、病院にゆくことを勧めるようにしましょう。なお、隠れ脳梗塞とは微小な脳梗塞で、自覚症状がない脳梗塞ですが、意外にこの隠れ脳梗塞である人は多いという見方もあります。そして、この自覚症状がないということが大事に発展してしまう可能性もあるのです。大したことがないだろうと放っておくと大変なことになりかねないので、きちんと自分で体調管理する必要があります。まさかと思って病院にゆかずそのままにしておくと、大ごとになってしまう可能性も大なのです。
 このように、脳梗塞はとても怖い、そして大変な病気です。血液中のコレステロールや中性脂肪などが高い高脂血症の人などは、放置しておくと脳梗塞になる危険があるのできちんと把握しておくようにしましょう。そして、その脳梗塞になりうる危険は、結構多くの人にあると言われています。要するに、食事や運動など普段の生活で気をつけないといけないということです。従って脳梗塞の予防としては、まず規則正しい生活を送る必要があり、日常でも様々なことを注意しなくてはなりません。なお、脳梗塞や脳出血の脳血管疾患で倒れたりすると、驚きとショックでかなり落胆することもあります。そんなことにならないためにも、日頃から健康管理をきちんと行なう必要があるのです。脳梗塞も日常の体調管理をすることで防ぐことが可能です。脳梗塞を防ぐためには、原因となることを極力減らす事が大事です。たとえば魚や大豆、野菜、海藻、果物などを積極的に取るようにして脳梗塞を防ぐことを日頃から心懸けましょう。

脳梗塞の前兆について
脳梗塞には前触れがある場合があると言われています。この前触れに気づいて素早く処置することが出来れば重大な症状に至らずに済むので、前触れがあった場合には直ぐに病院へゆくようにしましょう。なお、脳梗塞による症状は、脳に関する病気だけに様々症状があるとと言われていますが、そういう様々な症状が現われた時には主治医の先生に相談することが大事です。脳は身体の全てと関係があるので、軽いうちにきちんと専門家に相談して確認する必要があるのです。
 脳梗塞の約3割の人にこの前触れは起こると言われています。身体の異変を軽く考えないすることが脳梗塞を早くきずく鍵になります。早く気がつくことによって後遺症などの心配が軽くなります。脳梗塞での後遺症は重度な方は自分で食事が出来ない方もおり、このように自分の身の回りのことが出来なくなってしまう場合も少なくないのです。

 脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患と呼ばれる総患者数は130万人超いると言われています。日本人の1%以上の人が脳梗塞などの脳血管疾患の患者なのです。その証拠と言っては何ですが、身の回りでも、脳梗塞や脳出血で倒れた人が案外多いのが現実だと思います。それでは、脳梗塞になりやすい人としてどんな人がいるかと言うと、たとえば高血圧や糖尿病のある方、また血中のコレステロールの値が高い人は、動脈の壁が傷つき、その部分に脂質や血液の塊がつきやすくなると言われています。こうして、古い水道管に錆がこびりつくように、動脈に脂質や血液がくっついた状態を動脈硬化と言うのです。そして、脳動脈に異常が起こって急に意識障害が出現した場合を脳卒中と言います。脳は酸素や糖などのエネルギーなしには活動することはできないので、エネルギーが行き渡らなくなると、脳は活動を停止してしまうことになるのです。
 なお、脳梗塞で麻痺した身体のリハビリで相当厳しいリハビリを行なうところもあります。脳梗塞による影響が様々な症状として現われます。たとえば身体の痺れや感覚が鈍る、また、身体の左右どちらかが動きにくいなどの症状が現われます。そんな状況で気持ちが落ち込むと、食事やリハビリにもやる気が出ないこともある方も多いのも事実です。脳梗塞で麻痺した身体のリハビリには厳しさも必要となってきますが、そのため、たまには鬱になる人も多いようです。脳梗塞で倒れた後、また治療している時、或はリハビリしている時も、気分のアップダウンが結構あるので、当然ながら周りの方の励ましが必要になってきます。

脳梗塞の症状


脳梗塞の原因
 脳梗塞の原因と言うと、喫煙や大量飲酒、食塩や動物脂肪の摂り過ぎ、運動不足、肥満などが挙げられます。この中で殆どが自分に当てはまるという方は少しずつ対策を行なっていく必要があります。お酒が大好きで煙草も好き、濃い味付けのものが好き、運動はしていなというといった人は、少しずつこれらを減らすなどの対応を考えるようにしましょう。また、体の痺れにも注意しないといけません。たとえば脳梗塞の場合でも身体の痺れの症状が出て来るのです。身体の痺れには怖い病気が隠れていたりすることもあるので、自分で勝手に判断しないようにして、医師に相談することが大切になってきます。とにかく、脳梗塞には様々な症状がありますが、手足の痺れが気になる人は早めに病院にゆくようにしましょう。よく歳だからと言って手遅れになってしまう方もいますが、そうなる前に病院で検査してもらうことが大事です。

 脳梗塞には、血管の詰まり方により脳血栓、脳塞栓、ラクナ梗塞の3のタイプに分けられます。脳梗塞とは、心臓から血液の塊が流れ出来て脳血管が詰まる、或は動脈硬化によって脳血管が狭くなるなどによって脳への血液供給が足りなくなって脳の一部が死んでしまう病気です。そのため半身不随や言語障害、視野障害などの症状が突然に始まってしまうことが多いのです。何度も述べているように、脳梗塞は、脳の血管が極度に狭くなったり詰まることによって脳に栄養や酸素が行渡らなくなって脳の組織が部分的に死んでしまう病気です。脳梗塞の症状の現われ方は個人個人によって違い、また、障害を受けた部位によって、身体が動かなくなったり意識を失ったりと様々な症状が現われます。また、脳梗塞は脳軟化症とも呼ばれることがありますが、脳細胞は壊死すると溶けてしまうためにこう呼ばれているのです。そして、徐々に症状が進行して脳血管性痴呆になる場合もあるのです。従って、生命が助かったとしても、後遺症として介護が必要なケースも少なくないので、福祉の面でも大きな課題を伴う疾患と言われています。
 病は気からとも言いますし、脳血管疾患を乗り越えるためには家族の人たちの心の支えも大切になってきます。しかし、症状が重度になってしうと家族も負担になってしまいます。病院によっては完全介護の体制を取っていて、家族がゆくのは見舞い程度でもよいところもありますので、重症の場合はそういう病院を選ぶのもよいでしょう。また、家族だけでなく、友人の見舞いなども励みになる場合もあるので、きちんと周りの方が応援してあげることも大事です。

脳梗塞の前兆症状
 脳梗塞が起こる前には必ず前兆症状が起こると言われています。従って、心当たりのある人はぜひ今すぐ病院にかかるようにしましょう。また、脳梗塞の治療には入院治療が必要となります。急性期の脳梗塞治療では、脳の破壊を促進させる血管の詰まりや脳のむくみを取り除く治療が行なわれるようになっています。しかし、症状によって治療の方法も違ってきます。また、血圧が余りにも高すぎる場合や、心臓病がある時を除いて高血圧の治療は行なわれなうこともあります。また、視力障害も起こり、脳梗塞の後遺症による視力障害では、左右どちらかの目が見えにくくなる症状が発生してしまうこともあります。また、左右どちらかの視界が見えなくなってしまう症状が起きる場合もあると言われています。また、平衡感覚が狂うことから目眩を起こすこともあるので、そんな場合にはきちんと医師に相談してみる必要があります。自己判断せず、きちんと病院にゆくようにしましょう。

 脳梗塞予防には食生活の見直しが必要になってきます。脳梗塞の予防に効果的なのが食事療法だと言われています。そのため、脳梗塞を防ぐには血液を健康的な状態に保つことが有効となっています。そのため、コレステロールの多い肉料理は控え、代わりに魚や野菜を食べるように心懸ける必要があります。また、高血圧を防ぐために塩分の摂り過ぎにも気をつけるようにしましょう。さらに、日常に適度な運動を取り入れてましょう。適度な運動は、脳梗塞だけでなく、健康を保つのためにも必要な最低限のことだと言われています。無理をせず、自分が出来る範囲で運動を行なうことで、脳梗塞予防にも繋がりますし、健康的に過ごすことが出来るようになります。運動することにより血糖値やコレステロールを下げることができるのです。また、運動することで血行がよくなるので、血液も健康的なさらさらな状態になることが出来るメリットがあります。しかし、運動するのがよいからといって、急に激しい運動をすると却って逆効果となってしまうこともありますので、くれぐれも注意が肝要です。激しい運動は心臓に負担がかかてしまって、続けることも不可能になってしまうし、身体にも負担がかかってしまいます。まずは余り激しくないジョギングや水泳など適度な範囲から始めるようにしましょう。脳梗塞の対策として様々な方法がありますが、1番重要になってくるのが日常的に規則正しい生活を送ることなのです。
 現代社会は規則正しい生活を送ることが難しくなってきていますが、自分ができることから対策を行なっていくようにしましょう。

脳梗塞の症状について
 脳がエネルギー不足により働きを休んでいる状態を脳虚血と言います。脳虚血が一定以上続くと脳細胞は死んでしまうのです。そして、脳細胞へのエネルギー供給不足が長時間続いた結果、脳細胞が死んでしまった状態が脳梗塞と言います。どんな病気でも、軽いうちに病院で治療することで早く退院もできますし、自分の体調も早く元に戻すことができるので、とにかく早めに医師に相談する必要があります。

 脳梗塞の発作を起こす前にそのサインを見逃さないようにしなければいけないのですが、脳梗塞には必ずしも前兆があるわけではないと言われているので、突然脳梗塞の発作が起こる場合もあります。脳梗塞は壊死した脳の部分によって失われた脳機能が違って来ます。そのため、症例によって様々な症状が起こってしまう原因になっていますが、その症状によって、脳のどこに病巣が出来ているのかが分かるのです。また、脳梗塞の殆どは、突然の発作に始まり、病状が急速に進んで数分から数時間で脳の組織が壊死してしまうと言われています。脳梗塞で身体が動かせなくなると、様々な合併症も現われる可能性もあるのです。また、嚥下が上手く出来なくなる誤嚥での肺炎や、身体を自分で動かせない状態となってしまうので、長時間同じ姿勢で横になっていることによる床ズレが出来たり、自由に脚を動かすことが出来ないので、そけい部の奥の静脈に深部静脈血栓症を起こしたりしてしまう可能性もあります。誰もが自分だけは関係ないと思ってしまいがちとなっている状態なのですが、明日は我が身と思っていなければいけません。それだけ脳梗塞を起こす人が増えてきているということが現実となっているのです。
 脳梗塞は後遺症が残る可能性の高い病気なので、日頃からの予防が大切になって来ます。ちなみに、脳梗塞の再発率は年間3〜5%と言われていますが、再発予防には生活習慣と薬物療法が大切になります。特に高血圧や脂質異常症と言われている方は塩分摂取を制限するようにして、脂質に富んだ食事を控える必要があると言われています。さらに血圧やコレステロールの値を基準値の範囲内に保っておくと再発は起こりにくいことが分かっています。再発をしないためにも色々なことに注意する必要があります。しかし、何事もやり過ぎは禁物なので、出来るだけ医師と相談しながら行なってゆくようにしましょう。無理をしてしまうと負担になってしまう可能性があるので、まずは自分ができることから頑張っていくようにすることが肝要です。

脳梗塞の後遺症


脳梗塞の後遺症について
 繰り返し述べているように、脳梗塞は、血の塊によって脳動脈の血液の流れが止まり、そこから先の脳細胞の働きが損なわれる病気です。脳梗塞が疑われる発作が起きた場合には、一刻も早く治療を行なうことが重要で、特に発作が起きてから数時間以内の適切な治療がその後の経過や後遺症を大きく左右します。
 脳梗塞は、全ての神経や機能を司っている脳の細胞がやられてしまう病気なので、その後遺症も色々です。梗塞状態が重症ならば、最悪の場合は死を招く場合もありますが、血栓によって血液の流れが止まってしまった個所によって惹き起こされる後遺症は様々に相違して来ます。つまり、脳細胞のどの部分が死んでしまったかによって後遺症が違ってくるわけです。


脳梗塞の代表的な後遺症
  1. 運動障害
     脳の運動機能に関係する部分が壊死してしまえば麻痺が残ることが予想されます。この場合、身体の片方だけが麻痺する片麻痺と呼ばれる後遺症があります。

  2. 視覚障害
     脳の視覚中枢の細胞が影響を受けた場合、視野障害(失明、視力低下など)の後遺症が惹き起こされます。

  3. 記憶障害
     脳の知的中枢の細胞が死んでしまった場合、痴呆などを引き起こす場合もあります。

  4. 言語障害&感覚障害
     上手く自分の思ったことをしゃべれない、相手のしゃべってることが理解出来ない、字が読めなくなる、字がかけないなどの症状が現われます。

その他の後遺症
 以上のような代表劇な後遺症の他にも、脳梗塞の後遺症では、妄想や気分、感情の異常などの精神症状、尿失禁といった障害が現われます。さらに情緒障害といった後遺症もあります。自ら進んで何かをしようとしない、新聞を読まなくなった、洋服もどれでもよくなり、身嗜みに無頓着になったなど自発性の低下があります。この他にも、笑わなくなった、泣きやすくなった、直ぐに興奮状態になるなどの症状を惹き起こすこともあります。このように、脳梗塞の後遺症は私たちの健康と日々の生活に重大な影響を与えるものが多いのです。

脳梗塞の予防と対策
脳梗塞の予防

 脳梗塞の予防と回復に効果的となっているのが、手指体操言われています。認知症予防においても取り入れられている手指の体操によって脳を活性化し、脳の血流を促すことで脳梗塞予防が出来るのです。そして、脳梗塞の症状には、片側麻痺や言語障害等様々なものがありますし、また、人によって症状が重かったり軽かったりすることも事実です。しかし、何れの障害も日常生活に大きな影響を与えるので、今までと同じような日常生活を送ることが出来なくなってしまう可能性が高いのです。なお、梗塞によって脳の障害される部位によって、その症状は変わってくるのです。また、実際に梗塞が起こってしまうと、その後の脳の障害を食い止めることはとても困難となってしまいます。従って、脳梗塞でどのような症状が起こる可能性があるのか事前に理解しておく必要もあります。

 言語障害は、上手く話すことが出来ない、相手の言うことを理解することが出来ない等があります。リハビリテーションを行なうことでそれらの症状は次第に改善されてゆくことは事実ですが、症状の重さによってリハビリテーションの期間も長くなってしまいます、し改善する期間も長くなってしまいます。また、脳梗塞になる前に前触れがある場合もあるので、それに気がつくことで、同じ脳梗塞でも対処法が違ってきますし、後遺症なども軽い場合が殆どだと言われています。なお、この前触れでも、短時間ながら言語障害を伴うことがあると言われています。何れにせよ、前触れを感じたら直ぐ病院へゆくことで、脳梗塞になる前に治療することが可能となっています。脳梗塞になってからでは遅いので、身体に異変を感じたら直ぐに病院へゆくように心懸けましょう。なお、言語障害だけではなく様々な症状がありますので、自分の身体にも気を配ることが大切になります。今まで通りに日常生活を送りたいのならば、脳梗塞の前触れが現われたら直ぐに病院へゆき、適切な検査を受ける必要があります。自分は大丈夫と思っている方も、その考えを改めてみることが大切です。何れにせよ、脳梗塞から日常生活を守ることが出来るのは自分自身の心掛けひとつとです。油断することなく、身体に気を配って日常生活を過ごしてゆくように心懸けましょう。
 健康診断で脳梗塞を起こす可能性があると言われた人や高血圧治療中の人は、今すぐ予防生活に取り組んでゆく必要があります。脳梗塞とは、高血圧、高脂血症、糖尿病等の関与する動脈硬化によって起こるのです。50歳以上で発症することが多いと言われていて、加齢と共に発症する可能性が増加してしまいます。従って、50歳以上で高血圧の方は充分に注意する必要があります。
脳梗塞対策

 脳梗塞とは、血栓という血の塊によって脳の血管が詰まり、閉塞してしまうことにより起こる病気なのですが、この隠れ脳梗塞は、その血栓がとても小さく自覚症状のない脳梗塞で、40代で約3割、50代で約5割、60代で約8割にこの隠れ脳梗塞があると言われています。このように、現代社会は脳梗塞を起こしてしまう危険性が大いにあると言われています。脳梗塞の原因はたくさんありますが、予防として重要なのが日常での規則正しい生活です。また、隠れ脳梗塞があると将来的に本格的な脳梗塞を起こす可能性が高くなってしまうので、そのためにも予防策が必要となるのです。

 脳梗塞になる多くの原因には、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、肥満、多量飲酒などがあり、脳梗塞を予防するには生活習慣の改善が大切になっています。そのため、脳梗塞を起こさないための対策として、また再発防止として、食事以外では、適度な運動や脱水にならない程度の水分摂取、禁煙・禁酒などが推奨されています。
 まずは塩分の摂取を控えめにするように心懸けるようにし、脂肪分の多い食事は避けて、喫煙・飲酒量を減らすことにより血圧を下げることが期待できます。また、何より適度な運動をすることにより、運動不足の解消やストレスの発散をすることができるので、適度な運動がオススメです。運動によって血圧を低下させることもできます。また、禁煙すると脳卒中や心臓疾患では数年で効果が現れ非喫煙者の状態に近づくと言われています。ちなみに、脳梗塞死亡率の危険度は、煙草を20本吸う場合で約3倍となっているので、その辺は頭に入れておくようにしましょう。なお、酒は百薬の長と言われるように、少量の摂取であれば健康維持にもm効果的と言われていますので、多少ならば飲んでも構いませんが、くれぐれも飲み過ぎないように注意が必要です。
脳梗塞と生活習慣病

 脳梗塞になりやすい人は、生活習慣病を持病として持っている方があります。しかし、持病がない人でも脳梗塞にならないとは限りません。様々な面で対策などがあるので、自分なりに予防を行なっていくように心懸けましょう。また、脳梗塞の前兆として、患者2〜3人に1人の割合で、手足に力が入らない、重い目眩がする、いつもはない激しい頭痛がする、ろれつが回らない、言葉が一瞬出て来なくなる、ものが二重に見えるなどの症状が現われることが多いのです。少しでもおかしいと思った場合は病院にゆくようにしましょう。

 身近な人で脳梗塞で亡くなった人や後遺症持っている方がいるという人も少なくないと思います。年齢的にも50歳からの人が脳梗塞になりやすいと言われていますが、その原因の1つとして挙げられるのが、日常の生活が不規則なことから起こってきているとされます。確かに1週間や1カ月程度不規則な生活をしたとしても、それから規則正しい生活を送ることで体調もよくなりますが、不規則な生活を長年してきているという人は対策を心懸ける必要があります。なお、脳梗塞は再発しやすい病気でもあるので、「1度脳梗塞になったから大丈夫」ではありません。その再発率は年間およそ2〜3%程度とも言われ、もしも脳梗塞となった場合、発症後1年間程度は充分気をつける必要があり、発症しないためにも日常で規則正しい生活を送るように心懸けてゆくい必要があるのです。
 脳梗塞を含む脳の病気は幾つもあるのですが、どれも基本的には脳の血管に何らかの異常・障害が起き、脳の機能の一部が壊れてしまうことによって発症してしまうのです。そのため、脳梗塞を含めた様々な脳疾患を広い範囲で「脳血管障害」と総称しています。脳梗塞は、血の塊が出来て血管が塞がり、血液を通じてその先の脳細胞に酸素や栄養を運ぶことが出来なくなってしまうために脳がダメージを受ける病気です。脳の血管が詰まり、脳に血液が充分に届かない状態脳虚血が長く続き、脳細胞が壊死してしまうのです。脳の病気の中でも特に高齢者に多いのがこの脳梗塞と言われています。また、脳梗塞はどちらかと言えば女性よりは男性に多い病気と言われています。 そんな訳で、高齢化社会と言われる現代社会で今後脳梗塞が多くなる可能性は大と言われています。その中で様々なことを含めて色々な面で気をつける必要があります。しかしながら、脳梗塞は単に加齢だけが病気の原因というわけではなく、やはり高血圧や糖尿病、心臓病、喫煙や飲酒などによる生活習慣の乱れが危険因子となって起きる生活習慣病のひとつでもあるということは事実です。

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【3】くも膜下出血の治療と症状と治療及び対処

 くも膜下出血も脳卒中の一種ですが、いったん出血が起こると死に至ることもある恐ろしい病気です。本節では、その怖いくも膜下出血とはなにか、その症状と予防などにつき、以下でなるべく詳しく取り上げ解説しました。
くも膜下出血とはどんな病気か?

 皆さんもくも膜下出血という病気を聞いたことがあると思います。新聞の死亡欄でもよく見かけますし、ご家族や友人でくも膜下出血になって亡くなったり寝たきりになった人もいることと思います。記憶に新しいところでは、昨年4月に読売ジャイアンツの木村拓也コーチが、コーチ中に突如襲った突然のくも膜下出血で急逝されました。この木村コーチの生命を奪ったくも膜下出血では、年間2万人程度の人が発症し、そのうち約1万4人ほどが命を落としていると言われます。

くも膜下出血 くも膜下出血は、脳の表面を走る動脈に出来たコブ(動脈瘤)が、血管の内側からの圧力で少しずつ膨らんだ末に破裂し、脳とくも膜との間に出血する病変で、脳血管に小さな血の塊が詰まる脳梗塞や脳内で血管が破れる脳出血に比べ、発症者は少ないものの、死亡する割合は3〜5割と非常に高い、その意味で恐ろしい病気です。くも膜下出血は、高血圧の持病のある人や喫煙者などで発症の割合が高くなると言われます。スポーツも一時的に血圧が高まるため、動脈瘤破裂の引き金を引く心配があります。血管の壁が生まれつき弱く、コブが膨らみやすい体質を持つ人がいると見られており、特に50歳代が脳動脈瘤破裂の割合が最も高いと言われますが、脳動脈瘤があれば30代で破裂してもおかしくないと言います。
 このことからも分かるように、くも膜下出血は重篤な病気で、発症するとおよそ3分の1の人が死亡し、3分の1の人が障害を残しますが、残り3分の1の方は元気に社会復帰することが出来ます。このくも膜下出血は中年以上の人では脳の動脈にできた脳動脈瘤、若い人では生まれつき持っている脳動静脈奇形(AVM)というものが破裂し、出血して起こるものです。また、脳は3層の髄膜で囲まれていて、その中間の膜がくも膜です。脳動脈瘤は脳とくも膜の間にあるので、脳動脈瘤が破裂すると血液がくも膜と脳表の間に凄い勢いで広がります。このようにくも膜の下に出血が起こるので、くも膜下出血と言います。出血は血圧と同じ圧で起こりますから、頭蓋内圧が血圧と同じになった時点で出血は止まりますが、これが一瞬の間に起こり、それに絶えられないと呼吸が停止してしまい、突然死となりってしまうのです。また、脳は通常髄液という透明な液の中に浮いていますから、血液に晒されると色々なことが起こってきます。ですから、くも膜下出血が幸いに軽症であっても、起こってから2週間は目が離せません。また、脳動脈瘤は余程大きくなって周囲の組織を圧迫しない限り何の症状もありませんから、従って元気な人でも、突然脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血となる可能性があるわけです。くも膜下出血は脳卒中の一種です。脳卒中全体の死亡率は年々減少してきましたが、くも膜下出血の発症数や死亡数は殆ど変化がありません。年間2万人程度の人が発症し、そのうちの4分の3程度の人が亡くなっていると言います。
くも膜下出血の症状

 くも膜下出血は突然の頭痛で発症します。この頭痛は今まで経験した中で一番痛いものだと言われ、後頭部をハンマーで殴られたような痛みと表現する人もいます。重症の場合は大声で叫び、倒れてそのまま呼吸が止まってしまう場合もあると言います。こういった重症例は15%ぐらいと考えられていますが、この場合、直ぐにマウスツーマウスで人口呼吸をすれば意識が戻って来る可能性がありますが、実行された例は殆どなく、中等症の場合は一瞬意識がなくなっても戻って来ます。脳内出血と違い、片麻痺等の脳局所症状が起こることは少なく、頭痛と嘔吐、意識障害が主な症状です。軽症では頭痛が続き何となくおかしいという症状で、歩いて外来に来られる場合もあります。
 くも膜下出血の危険因子は喫煙や高血圧、女性の経口避妊薬などがですが、高血圧の人に起こるとは限りません。起こる時は睡眠中が10%、通常の状態が35%、排便や性交、重労働などの緊張や努力時が40%程度で、やはり力んだ時に多いと言えます。くも膜下出血は全身にも影響を及ぼし、不整脈や目の中の出血を起こします。また、くも膜下出血は軽症であっても、また病院に入院出来ても安心は出来ません。くも膜下出血を起こした人の20%程度が再破裂します。これは最初の6時間で最も多くその後徐々に破裂率は下がってきますが、再破裂はくも膜下出血の死因の大きな原因となっているので、要するに入院して検査をして手術を待っている間にも再破裂する可能性があるわけです。さらに手術後も安心は出来ません。くも膜下出血は脳表に広がります。今まできれいな髄液の中に浮いていた脳が急に血液に晒されますので、脳や脳血管が様々な反応を起こします。そのうち重大な症状を起こすものが脳血管れん縮と言って脳の太い血管がギュッと縮んでしまうものです。脳血管が縮むとその先へ血液が行かなくなりますから、脳梗塞を起こして片麻痺や失語が出ます。これは発症から1週間前後で起こります。また、髄液の流れが停滞して水頭症を起こすこともあります。発症から安心出来る状態になるには最低2週間かかりますから、軽症でも1〜2ヶ月の入院となります。1番影響を及ぼすのは最初の脳障害の程度です。くも膜下出血以外にも脳内出血を合併することもあり、その場合には片麻痺などの症状が残ります。また、最初の出血で意識障害が強い場合は死亡や遷延性意識障害となる例が多くなります。重症例も多いですが、3分の1の例で元気に社会復帰できます。


■脳動脈瘤が破裂したらどうなるのか?
典型的症状
 くも膜下出血の典型的症状は経験したことのないような突然の激しい頭痛で、そのまま意識をなくすこともあります。
警告症状
 本格的な出血の前に少量だけ出血し、比較的軽い症状を来すこともあります。頭痛やむかつき、意識消失、目眩などが主症状ですが、これは警告症状として注意を要します。
出血後の経過
 クモ膜下出血をきたした後で重要な点は、出血が1時的に止まっていても、しばしば再出血を来して状態を非常に悪化させることです。また、出血後数日から2週間ほど経過してから脳の血管が異常に細くなることがしばしばあり、これも状態を悪化させます(遅発性脳血管撃縮)。その他、脳や全身に生じる様々な合併症も状態を悪化させる要因になります。

くも膜下出血の診断及び検査

 突然起こった強い頭痛の場合は、くも膜下出血の可能性も考えてとにかく病院へゆくことをオススメします。患者の話を聞くと、頭痛が起こった瞬間を秒単位でハッキリ言うことが出来ると言いますし、或は後頭部から頭頂部に向かって燃えるように熱くなったという人もいます。従って、「段々痛くなってきた」とか「気がついたら痛かった」といった場合は殆ど違う種類の頭痛です。また、この頭痛は数日続き、いつもの頭痛と様子が違い、殆どの例は出血当日に病院に来ますが、その場合はCTスキャンを行なえば診断は容易です。しかし、軽症の場合や発症して数日経った場合はCTでも分からないことがあり、その場合はベッドに寝て首が固くなっているかどうかを調べますが、これがあるとかなり疑わしくなります。症状からどうしてもくも膜下出血が否定できない時は腰椎穿刺と言って背中から針を刺して髄液を採取し、この髄液に血液が混ざっていればくも膜下出血と診断されます。そして、くも膜下出血と診断した場合は脳血管撮影を行ないます。股の動脈から針を刺して脳の血管にカテーテルを入れて造影し、この検査で破裂した脳動脈瘤を確認します。MRIはくも膜下出血の急性期には余り有用ではありませんが、MRAと言ってカテーテルを入れなくても脳血管を写しだす方法があり、これで脳動脈瘤の診断が出来ます。


■くも膜下出血の検査法
頭部CT検査
 診断には頭部のCT検査が適しています、これにより脳表面にたまった出血が白い影として見られます。ただし、出血後日数が経つと次第に影は薄くなり、診断しにくくなります。
腰椎穿刺
 くも膜下出血が疑われるにも拘らず、頭部のCT検査で出血が明らかでない場合には腰椎穿刺を行ない、くも膜下出血の有無を確認する必要があります。これは腰から注射針を刺して脳脊髄液を採取し、出血の有無を調べる方法です。
脳血管撮影
 くも膜下出血と診断された場合にはその出血源を明らかにすることが大切で、そのため、脳血管撮影検査で脳血管の精密な検査を行ないます。1回の検査で出血源が発見出来なかった場合には日を置いて検査を繰り返します。

くも膜下出血の治療

 脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血を起こした時には、まずは再出血の予防を行なうことが最も重要です。次いで遅発性脳血管撃縮の予防と治療を行ないます。その他、水頭症や脳内血腫など脳の合併症や他の全身合併症への適切な対応も必要になります。
初期治療

 くも膜下出血の発症直後は安静を保ち、鎮痛、鎮静を図ります。重症の場合には呼吸や心臓の機能にも注意を払わねばなりません。
再出血予防処置

 再出血を予防する方法として、(1)開頭手術によるもの(2)開頭せず、血管内治療によるものとがありますが、しかし、その両方ともが困難な場合には、(3)保存的治療(薬物などによる内科的治療)を行なうことになります。なお、どの治療法が最善かは、患者さんの重症度や年齢、合併症、脳動脈瘤の部位、大きさ&形などを考慮した専門的な判断が必要となります。どちらの方法でも、出血後早期 (※3日以内)に行なうことが薦められます。


開頭手術
 何種類か方法がありますが、出来れば専用のクリップを用いて脳動脈瘤の根元を挟み、出血を防ぐ方法をとります(クリッピング術)。

血管内治療
 何種類か方法がありますが、出来れば脳動脈瘤の内部にコイルを詰めて内部を閉塞してしまう方法(コイル塞栓術)を行ないます。

保存的治療
 過度の血圧上昇を抑え、安静を保ちます。再出血予防効果は充分とは言えません。


◆参考1: 開頭手術」による脳動脈瘤クリッピング術
 開頭術により脳動脈瘤、特にその根元(頚部)を確認し、専用のクリップ (脳動脈瘤クリップ)で挟み、動脈瘤から出血しないようにします。

◆参考2: 血管内治療によるコイル塞栓術
 太股の付け根の動脈から血管内に細いカテーテルを通し、先端を脳動脈瘤まで誘導します。このカテーテルを用いて脳動脈瘤の内部に極めて細いコイル(マイクロコイル)を少しずつ詰めてゆき、内部を塞いで出血しないようにします。

遅発性脳血管掌縮の予防と治療

 遅発性脳血管攣縮の予防や治療にも幾つかの専門的な方法があります。これらの治療にも拘らず強い血管撃縮が起こると、脳血流が不足して脳梗塞を生じ、状態は非常に悪化します。
急性期以後の治療


脳室腹腔短絡術(VPシャント)
 急性期を過ぎる頃から脳脊髄液の吸収不良による水頭症を発生することがあります。意識障害が続いたり、痴呆症状や尿失禁、歩行障害などが見られます。脳脊髄液をお腹(腹腔内)に流す脳室腹腔短絡術(VPシャント)を行なう必要があります。

リハビリテーション
 一般的には早期に開始することが勧められますが、くも膜下出血の場合には再出血や脳血管攣縮、水頭症その他の合併症に留意して患者毎に考える必要があります。

外来診療
 退院した後も当分の間は外来に通院し、定期的診察や検査を受けることが勧められます。また、再出血の予防処置が取られていても、少数の人では長期間の間に脳動脈瘤が再び増大したり再出血を来す場合もあります。

くも膜下出血の予防
くも膜下出血を予防するには?

 くも膜下出血の発症には生活習慣と遺伝的な体質が大きく関わっています。


高血圧の方は血圧のコントロールを
 高血圧はくも膜下出血の危険因子です。医師の指示に従って標準値(130/85mmHg)となるように血圧の管理をしましょう。

お酒は控えめに
 適度な飲酒(※1日1合以下)は予防に繋がるものものありますが、多量の飲酒は却って逆にくも膜下出血の原因となります。飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。

禁煙に努める
 タバコは血管を収縮させ、脳動脈瘤破裂の危険が高まります。タバコは早ければ早いほど予防効果があるので、1日も早く禁煙をしましょう。

適度な運動を心懸ける
 タバコは血管を収縮させ、脳動脈瘤破裂の危険が高まります。タバコは早ければ早いほど予防効果があるので、1日も早く禁煙をしましょう。

適度な運動を心懸ける
 適度な運動によって、くも膜下出血の原因ともなる高血圧の予防になります。体力に合った運動(※ウォーキング、サイクリング、ハイキングなど)を続けるようにしましょう。

ストレスは溜め込まないで発散を
 緊張すると、血液が濃縮して流れにくくなってしまいます。ストレスを溜めないように、自分の趣味を活用して適度に気分転換をするようにしましょう。

血縁者に発症者がいる場合は脳動脈瘤を持っているか検査を
 くも膜下出血の多くは脳動脈瘤の破裂でおこります。脳動脈瘤は遺伝的な体質の関与が大きいことが分かっています。脳ドックをオススメします。

くも膜下出血の予防に役立つ検査

 CT、MRI、MRAなど各種検査を定期的に行なうことで、くも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤(脳動脈瘤の破裂前の状態)が発見される場合があります。ただし、未破裂脳動脈瘤が発見されたからといって、全ての患者が直ぐにくも膜下出血を起こすわけではありません。なお、発見時には医学的情報に基いた正しい説明(インフォームド・コンセント)を充分行ない、手術が必要と思われる場合にも、未破裂脳動脈瘤の大きさや形、検査を受けた人の年齢などを総合的に判断し、同意を得た上で行なわれます。

※注:未破裂脳動脈瘤の自然歴(自然の状態にしておいた場合)は、決定的な数値はまだありませんが、破裂する可能性が年間0.5〜1.9%で、おおよそ1%と推定されています。
参考:脳ドックについて
脳ドック

 脳ドックとは脳を専門に検査する人間ドックで、CT、MRI、MRAによる画像検査を行ないますので、くも膜下出血の原因となるような未破裂脳動脈瘤などの発見が可能です。現在では、全国各地の病院やクリニック、健康センターなどで脳ドックを受診することが出来るようになっています。

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【4】脳卒中&脳梗塞の予防法とリハビリ

 脳卒中や脳梗塞も日頃からの生活改善に心懸けることで予防することも可能です。本節では、脳出血予防のための食事法やリハビリなどについても取り上げ解説しました。
脳卒中と脳梗塞の予防


コップ1杯の水が脳梗塞を予防
 脳梗塞が起きると、障害部位に応じて様々な症状が現われます。脳は全身のあらゆる機能の司令塔です。左右の脳から出た神経は首の部分で交差して全身へと伸びています。そして、運動障害や感覚障害は、もしも右脳に発生した脳梗塞ならば左半分に症状が現われ、左脳に発生した脳梗塞ならば右半分に症状が現われます。従って、身体の左右のどちらかが動かせないとか、力が入らない、痺れる、感覚が鈍くなる、片方の目が見えずに視野が半分かけたりする。或は言葉が出て来なくて、ろれつが回らないとか、足許がふらつく、目眩がする、立てなくなって倒れる・・・このような症状が現われたら、真っ先に医療機関を受診することをオススメします。特に高血圧や糖尿病がある人は直ぐに受診した方がよいでしょう。
 そんな訳で、夏の脳梗塞を防ぐ対策として、もちろん夏ばかりではありませんが、小まめに水分を補給して体内に水分を送ることが大切です。また、体内の水分が不足すると、尿の色が濃くなります。また、湿度や気温が高いと汗を多くかきますし、身体が脱水状態になると、血流が悪くなり、血栓が出来やすくなります。そして、血栓は血管を詰まらせる原因になります。従って、夜寝る前のコップ1杯の水を飲むことが脳梗塞の充分な予防にもなるのです。

初期兆候の発見が健康のカギ
 1分間に80メートル以上という速足の女性は、普段歩かない女性と比べて脳卒中を発症する危険性が約4割低いことが最近分かったそうです。また、速さに関係なく小まめに歩く女性も同様の効果があったと言います。このような事例が散歩の有効性を示す成果として最近注目されています。ちなみに、ある調査によると、歩く頻度を問わず、分速80メートル以上の人が脳卒中になる危険性は普段歩かない人と比べて37%低いことが分かったそうで、これが分速53メートル以下のゆっくりと歩く場合の危険性は18%減に留まったそうです。しかし、週に2時間以上歩く人は、速度に関係なく、歩かない人に比べ30%低いことも判明したそうです。その一方で、脳卒中のうち特に死亡率が高い脳出血では、分速80メートルの人で、歩かない人に比べ危険性が68%、週2時間以上歩く人は57%とそれぞれ低かったと言います。ちなみに、歩行を含めた適度な運動は高血圧を防ぐ効果があると言われていますが、その調査では男性の場合には明確な関連性が認められなかったそうですが、性別の違いに拘らず、健康のために小まめに積極的に歩くことがオススメです。


■脳梗塞予防チェック〜思いあたるものをチェック!〜
 脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血液が行き渡らずに脳細胞が死んでしまう病気で、その主な原因は高血圧や糖尿病、高脂血症、加齢による動脈硬化、心疾患などです。血管の詰まる場所にもよりますが、意識障害や片方の手足の麻痺、ろれつが回らなくなるといった症状が出て後遺症が残ります。また、突然襲って来る脳梗塞ですが、多くの場合、手足の痺れや片方の視野が狭まるといった一過性脳虚血発作が起こります。一時的な発作は数十分程度ですが、その後は何事もなかったかのように元通りになるため、放っておいてしまいがちですが、数回繰り返してしいまうと脳梗塞を発病してしまいます。脳梗塞を予防するために、次のような症状が1つでもあれば早めに病院を受診しましょう。
 手が震えて、急に字が下手になったり書きにくくなった
 意識が遠のいたり失ったりする
 手に持ったコップの水をこぼしたり、コップを落としたりする
 手足が弱くなり、震えたり痺れたりする
 転んだり躓いたりするようになり、階段の上り下りが不安になった
 口の周りが痺れたり、舌がもつれて言葉が出ないことがある
 名前や言葉を思い出せないことが多い
 視野が狭くなって見えにくくなり、二重に見えたりする
 話しにくかったり、声が出にくい
 頭が重く、すっきりしない
 食事中にむせることが多くなり、飲み込みにくいことがある
 喉にいつも痰が絡んだような感じがする
 元気がなく、疲れやすくなり、寝つきが悪くなった
 イライラして怒りっぽくなった
 肩こりが激しく、後頭部や側頭部が痛いことがよくある

■脳卒中予防10カ条
 脳卒中(脳血管疾患)をどのように防ぐことができるのでしょうか? 死の四重奏とも言われる高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満は、そのどれを取っても動脈硬化に繋がる可能性があります。そして、その根本となっているのは、食事を基軸する生活習慣です。殆どの人は、以下の何れかの項目に思い当たる節があるはずです。最初から「面倒だ」「出来ない」ではなく、出来ることから少しずつ始めてゆきましょう。
■ 1) 自分の血圧を知る
 何よりもまず血圧です。最近では、病院以外の様々な施設でも自動の血圧測定器を見かけます。個人で購入する人も増えているようです。日頃から意識して血圧をチェックし、自身の平均血圧を把握するよう心懸けましょう。それが基礎疾患の管理に繋がります。
■ 2) 急激な温度変化を避ける
 寒い時期の発症率は、暑い時期の1.5倍になります。暖かい場所から急激に寒いところへ移動すると、心臓の負担になるか、または血圧が急上昇し、脳卒中を惹き起こす場合があるからです。冬の間は廊下や夜間のトイレ、お風呂の脱衣所などは出来るだけ小さな暖房器具などで暖かくするようにしましょう。
■ 3) ストレスを溜め込まない
 嫌な物事に直面した時、人間は本能的に逃げるか、もしくは戦うかを判断します。そのとき脈拍が速くなり、血管が収縮して血圧が上昇します。精神的緊張や不安が持続すると、この一連の反応も慢性化し、循環器に負担をかけます。従って、入浴や音楽鑑賞など自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。なお、(1)優等生タイプ、(2)落ち込みタイプ、(3)無気力、無関心タイプの人は特に要注意です。
■ 4) 過労・睡眠不足を避ける
 2002年度の統計(厚生労働省)によると、過労により脳疾患や心臓疾患を起こした人は、死亡者を含め合計317人(前年143人)で過去最高となったと言います。その中には高血圧症などの既往症のある人が多いようです。肉体的過労やストレスから来る心労は自分で上手くコントロールする必要があるでしょう。
■ 5) トイレに注意
 トイレは温度差にも注意が必要ですが、排便時の力みで血圧が上昇します。特にくも膜下出血の20%は用便中に起きています。トイレの工夫として、(1)暖かい服装でゆいく、(2)トイレを暖かくする、(3)力みすぎない、(4)外から開けられる外開きドア、(5)洋式便座、(6)手摺りを取り付ける、(7)非常用ブザーを取り付けるなどが挙げられます。
■ 6) バランスの良い食生活を
 最も注意すべきは塩分です。塩分は腎臓から排泄されますが、過剰に摂取すると、血液中のナトリウムの濃度が上がります。すると、その濃度を下げようと血液中に水分が増えて血液量が多くなり、血圧が高くなります。現在、私たちは1日に約15gの食塩を摂っていますが、実際は10g程度、高血圧の人は7gが理想です。
  • 濃い口醤油(大匙1):2.6g
  • 薄口醤油(大匙1):2.9g
  • 塩鮭(一切れ):1.1g
  • 梅干(1個):3.3g
  • 味噌(大匙1):2.0g
  • カップ麺(一人前):5.0g
■ 7) お酒はほどほどに
 お酒は、適度な量であれば血圧を下げ、動脈硬化を防ぐ効果があると言われています。逆に飲みすぎると、動脈硬化や高血圧、糖尿病など様々な病気を誘発します。アルコールの適量は約20gで、種類で換算すると以下のようになります。
  • ビール 中ビン1本(500ml)
  • ワイン グラス2杯(1杯120ml)
  • 日本酒 1合(180ml)
  • 焼酎 1.2合(90ml)
■ 8) タバコは百害あって一利なし
 タバコは血圧上昇やHDLコレステロールの減少、動脈硬化の促進などの原因となります。喫煙者はタバコを吸わない人に比べて約1.5倍、循環器病や癌になったり、それが原因で死亡する危険性が高くなります。吸いたくなったら、(1)深呼吸、(2)お茶・紅茶を飲む、(3)歯を磨く、(4)小まめに身体を動かすことなど試してみましょう。
■ 9) 適度な運動をする
 運動は血糖値や血圧を下げます。まずはウォーキングから始めてみることをオススメします。少し息が弾む程度の状態を暫く続けると体脂肪も減りますが、LDLコレステロールも減少し、HDLコレステロールが増加します。歩数が増えるほどHDLコレステロールは増加し、動脈硬化の予防に繋がります。
■10) 健康診断を利用
 動脈硬化、またその危険因子となる高血圧や高脂血症、糖尿病などは、自覚症状がないまま進行し、気づいた時には手遅れという状況も考えられます。定期的に検診を受け、その結果に関心を持つようにしましょう。たとえ「異常なし」の結果でも、数値が境界域に近かったりする場合は早めに生活習慣の改善に取りかかることが大切です。

脳卒中&脳梗塞の食事療法
基本的な事柄

 脳卒中(脳血管疾患)は日本人の死亡順位の第3位を占め(※昭和56年に癌と入れ替わるまでは第1位)、毎年12万人以上の人が死亡しています。脳卒中は脳血管発作とも言われ、高血圧が原因の脳出血や動脈硬化症を原因とする脳血栓などの急増または漸次的な血液循環障害によって、意識及び運動、言語、知覚、視力など様々な障害が起こる病気です。前に軽い脳卒中の発作があった人はもちろん、高血圧症や動脈硬化症、糖尿病などの病気を持っている人や集団検診などで検査値が各種の生活習慣病傾向を指摘されている人などは、生活スタイルを見直し、規則正しい食生活と適度の運動を心掛けることが脳卒中を予防する上で大切です。
脳梗塞と水分

 脳梗塞の食事療法は、ひと言で言ってしまうと動脈硬化を防ぎ、血液を綺麗にする食品を摂るということです。動脈硬化の原因となるコレステロール及び糖の過剰摂取の回避、逆に血液中でコレステロールが酸化してドロドロになってしまうのを防ぐ抗酸化物質を多く摂取することなどがその主な目的となります。

 睡眠中に人間はコップ2杯程度の汗をかくと言われていますが、高齢の方や動脈硬化症の前段階にある人にとってこれは危険です。なぜなら発汗によって体内の水分が不足すれば血液が固まりやすくなり、脳梗塞などの危険性が増してしまうからです。このような場合には、寝る前に水をコップ1杯飲んでおくといいでしょう。
 脳梗塞の予防法としては、やはり肥満を避ける、つまり肥満になるような食事を控えるということに尽きます。食べ過ぎはもちろん高カロリーのものを避けるようにしましょう。
脳梗塞とインスタント食品

 食事は薄味のものを中心に取り、インスタント食品は出来るだけ避けるようにしましょう。インスタント食品やジャンクフードは味付けが濃い場合も多く、食塩やナトリウムの過剰摂取にも繋がります。漬物などの食塩を多く含むものも避けた方が無難でしょう。具体的に言えば、脳梗塞食事療法では味噌汁を控える、または食べる場合でも減塩のものを使って食塩量を減らすなどといったことが必要になります。また、これは常識的なことではありますが、タバコは止めるようにしましょう。タバコを吸っていたからといって必ず脳梗塞になるというわけではありませんが、脳梗塞を煩う可能性は確実に高まるからです。
脳梗塞の食事予防

 食事を腹八分目にしておくことは肥満が厳禁であることからも明らかですが、お酒も腹八分というか、出来れば飲まないの方がベストであるようです。どうしても飲みたいという場合でも1杯程度に抑えておいた方がよいでしょう。また、これについてはコーヒーも同様です。これらは何れも脳梗塞を直接防ぐというわけではありませんが、その可能性は小さくするという意味で、やるとやらないのとでは大きな差が出てきます。なお、たとえここで具体的に名前が出てこなくても、脳梗塞食事療法では塩分の摂りすぎになるような食べ物、カロリーが異常に高いもの、味付けが濃いもの、油を多く使った料理などは避けておいた方がよいことは言うまでもありません。
脳梗塞と高血圧

 脳梗塞の食事療法をやっても高血圧や肥満が収まらない人は、専門的な栄養指導をオススメします。さらに運動不足にも気をつけたいところです。脳梗塞というのは、その前兆を自分で自覚するのは不可能な病気です。脳梗塞の食事療法を行なって何か確固とした効果を感じるということはないかも知れませんが、身体には確実に効果が出ています。途中で忘れてしまったりせず、根気強く進めてゆきましょう。なお、既に脳梗塞を煩ってしまったというひとは、薬物治療やリハビリのウェイトの方が大きくなってきます。食事療法を行なうのは不可能ではありませんが、その際は病院側の方針と衝突しないように気をつけましょう。
参考:食生活のポイント

 食事は元々生命の保持と健康の維持のための基本的な人間の営みです。日々の食生活の善し悪しが一生の健康に関わってくるもので、これは決して疎かに出来ない事柄です。もしも身体の不調や故障があれば、心と身体のストレスを減らし、自分の健康度をチェックして整備し、生活の安全運転を心懸けましょう。「予防に勝る治療なし」の格言の通りです。


質と量のバランスの取れた食事を
 健康な体を維持し、充分な活動をするために必要な食品を適正に摂るようにします。

標準体重を維持する
 肥り過ぎも痩せ過ぎもよくありません。どちらも高血圧や動脈硬化症などの原因になりますので、適正な体重に近づけるようにしましょう。

動物性脂肪の摂り過ぎに注意を
 血液中のコレステロ−ルの増加を予防する上で大切です。牛肉や豚肉、鶏肉などの肉類の脂肪の多い部分は控え、魚介類や植物性の油を使用するようにしましょう。

良質の蛋白質を充分に
 脂肪の少ない肉類や魚介類、卵、大豆製品、牛乳などが不足しないよう、毎日適量を摂りましょう。

塩分は控えめに
 塩分の取り過ぎは、高血圧など脳卒中の原因になる病気を助長させます。塩辛い食品を避け、食塩は1日10グラム以下を目標に薄い味付けに慣れましょう。

塩分は控えめに
野菜、果物、海藻を充分に

野菜、果物、海藻を充分に
 これらの食品にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれ、便通を整える働きを持っています。新鮮な物を毎日充分に摂るように心懸けましょう。

食事時間は規則正しく、3食を平均して食べる
 朝、昼、夕食ともバランスよく食べ、落ち着いた気分で楽しく食事が出来れば最高です。

アルコ−ルは適量を
 深酒は厳禁、適量を守って程々にします。酒の肴は塩辛いものを避け、脂肪の少ない肉や魚、そして豆腐や野菜などをバランスよく取り合わせましょう。

脳卒中&脳梗塞のリハビリ

脳卒中&脳梗塞のリハビリ 脳卒中は脳の血管に突然起こる障害の総称で、医学的には脳血管障害と呼ばれ、一般病名としては脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などがこれに含まれます。わが国における脳血管障害は、死因としては古くは第1位でしたが、現在は癌や心疾患について第3位となっています。死因が第3位へ低下した背景には脳卒中発症に結びつく危険因子に対する啓発や救急医療を中心とした早期治療の充実、新たな治療法の開発など様々な要因が挙げられます。今後もこれらの充実により死因としての低下は期待出来ますが、その一方では急速な高齢化社会の到来により、いわゆる脳卒中適齢期である高齢者の人口が増え、また食生活の欧米化に伴う生活習慣病の患者も増加しています。高齢者や高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の患者は脳卒中になりやすく、死亡に至るケースは減少するとしても、脳卒中自体は今後も増えることが懸念されています。健康管理により脳卒中の発生を予防し、また、早期発見から救急医療により死亡率を下げると同時に、リハビリテーションによりその人らしい生活が送れるように取り組んでゆくことが必要であると言えます。なお、脳梗塞の治療で一番大事なのは治療後のリハビリテーションです。脳梗塞を起こして後遺症が残った場合、リハビリテーションを行なって、脳梗塞で受けたダメージも脳の性質を活かすことで大幅に改善してゆくことが可能です。しかし、脳梗塞の患者には、後遺症の影響でリハビリに余り前向きでない場合が多く見受けられます。少しでも後遺症を改善するためにも、なるべく早い時期から身体を動かす訓練をすることが肝要です。また、脳梗塞の後遺症のリハビリテーションは、自己流で行なわず、専門家の指示を聞いて行なうようにしましょう。自宅で行なう時は1人では行なわず、家族など誰かがそばについて行ないましょう。患者がリハビリを継続してゆくためには、患者の家族によるサポートが重要となります。結果が直ぐに現われるものではありませんが、根気よく時間をかけて後遺症の改善を目指しましょう。


リハビリの役割と目的
 リハビリテーション医学では様々な障害にアプローチし、患者の病後のよりよい生活が出来るよう一緒に目指します。リハビリテーションとは直訳すれば最適応というような意味で、すなわち「身体的のみならず、精神的・社会的など総合的な観点から病気や障害を受けた患者0が正常な生活を営むための能力を獲得するために行なう治療及び訓練」というのがリハビリテーションの概念です。そのために、リハビリテーション科の医師は、筋電図・神経伝導検査や歩行分析などの物理医学的診断法を用いながら適切な障害の診断、機能回復の予測を行ないます。さらに薬の処方や運動療法、物理療法、作業療法、言語療法、義肢・装具の作製に携わり、必要に応じて神経ブロックなどを行ないます。充分な診断・評価の下に、患者に効率のよいリハビリテーション・プログラムを提供することが出来ます。このようにして、個々の患者の身体機能を最大限に伸ばし、日常生活の自立度(自分で行なえること)を向上させ、脳血管障害の患者がより質の高い生活を営むことが出来るようにお手伝いしています。

■脳梗塞のリハビリプログラム
脳梗塞のリハビリの分類
 脳梗塞のリハビリは、急性期・回復期・維持期と3つに分類されます。
 (1)まず急性期リハビリは、脳梗塞の発症より2週間から1カ月以内で脳梗塞の治療を行なった後、症状が安定し、運動訓練が可能な状態になってから行ないます。次に、(2)回復期リハビリは、急性期治療が終了しても身体機能の低下が残り、在宅復帰を目標に行なう訓練のことを言います。期間としては、発症2カ月から長くても6カ月以内と定められている病院が多いようです。この段階では、機能障害の回復を図ると共に、基本動作能力や歩行能力、身の回りのことや家事動作その他趣味活動や仕事などについての可能性・目標を見極め、脳梗塞の患者が実際にこれから送られる生活を一緒に考えながらリハビリテーションを進めてゆきます。最後に、(3)維持期リハビリですが、脳梗塞の発症6カ月以上のリハビリを指します。維持期のリハビリは根気よく進めていくことが重要となります。
リハビリの流れ
 一般に脳卒中リハビリテーションは、(1)急性期(2)回復期(3)維持期に分けられます。リハビリテーションのチーム医療はリハビリテーション科医の機能評価と目標設定、疾病管理、リスク管理、リハビリテーション治療計画、リハビリテーション処方に基づき、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、リハビリ病棟看護師、医療ソーシャルワーカー、義肢装具士などがそれぞれの専門性を発揮し、出来るだけ速やかに患者の最大の能力を引き出すべく効率的に行なわれます。
  1. 急性期(発症直後から数週間くらい)
     早期のリハビリは機能回復を妨げないように行なうもので、出来るだけ寝たきりにならないようにするのが目的です。病状が安定し次第、急性期のリハビリテーションが行なわれます。身体の向きを変えたり、麻痺している手足の関節を動かしすなどのリハビリテーションが行なわれます。

  2. 回復期(数週間から数ヶ月くらい)
     身体機能の回復が著しい時期に行なわれるリハビリテーションで、最初はベッドから身を起こすことから始めます。1人で起き上がれるようになったら歩行訓練が始まります。手の訓練(食事や洗面、字を書くことなど)のリハビリテーションも行なわれます。

  3. 維持期(数ヶ月から6ヶ月め以降)
     社会復帰を目指した生活支援のリハビリテーションが中心になります。退院してからも引き続きリハビリテーションを行なう時期です。

回復の見通しについて
 残念ながら現在の医療技術では病気の重さによって脳血管障害による機能障害を完全に回復させることは困難ですが、多くの患者は日常生活が自立して行なえるようになり、社会参加を果たすことも出来るのです。ただし、発症初期の日常生活動作(ADL)自立度が低い場合、重度の運動麻痺が後遺症として残っている場合、非常に高齢である場合、半側空間無視(高次脳機能障害のリハビリテーションへ)がある場合、バランス障害が強い場合、併存疾患(脳卒中とともに治療を受けている病気)が多い場合は身体障害の回復が不良で家庭復帰率が低いとも言われます。

参考1:脳梗塞の薬(予防薬)について

 脳梗塞の薬は、大まかに、(1)普通のお薬、(2)軽いお薬、(3)心房細動のお薬の3種類に分けられます。一般的には、退院後暫くは血小板凝集抑制剤を飲んで、動脈硬化や症状の軽いケースでは、出血傾向が殆ど見られない循環改善薬に切り替えてゆくこともあります。また、心房細動が原因の心原性塞栓症は原則的にワーファリンが処方されます。なおここで注意すべきは、脳梗塞の薬は、いかなるものであってもタバコを喫ってしまったら焼け石に水だと思う必要があるということです。実際リピーターの人は、禁煙を指示しても守れなかった人方がとても多いそうですが、脳梗塞に対する薬の効果が微々たるものであるのに対し、タバコの影響はそのほど大きいのです。
血小板凝集抑制剤(アスピリン類)

 いわゆる普通の脳梗塞の薬と言われるものがこれです。この薬には血小板の機能を抑制させる働きがあります。血をサラサラさせるとよく言われますが、実は血を固まりにくくさせることによってサラサラさせているので、出血傾向が問題となります。日常的な副作用としては、ちょっとぶつけただけで皮下に直ぐ紫斑が出来るという主訴が多いようですが、鼻血が止まりにくかったなどという人もいます。抜歯や薬効消失は血小板の寿命である7日〜10日と言われ、手術の際、数日前から休薬しないと出血が止まらなかったり、たまたま脳出血を起こすと大きな血腫になることもあります。抜歯の際、通常は1週間前から休薬することが多いのですが、止血機能としては3〜5日も休めば通常大きな問題はありません。実際、脳梗塞慢性期に行なわれる血管吻合術などは、吻合部の閉塞や再梗塞などを考慮し休薬せずに施行することが多いのです。
 鎮痛剤でよく知られるアスピリンですが、脳梗塞の予防薬として使われる量は鎮痛目的で使われるものの3分の1くらいで、100mg前後です。かつては小児用バファリンが81mgで脳梗塞の予防にはちょうどよい量であったため、この名前でそのまま処方されていました。しかし、語弊を招くなどの混乱を避けるため、バファリン81と新たに命名されて久しくなります。また、バイアスピリンや以前肝障害で新聞を賑わせたパナルジンも同系統の薬です。最近では、出血性合併症が少ないと謳われるプレタールや新薬のプラビックスなどを使うことが多いようです。なお、血小板凝集抑制剤が当にターゲットとしているのは、動脈硬化が強く、血栓が誘発されやすいような状態です。高血圧を持った高齢者で、以前ちょっと眩暈がしたとか意識を失ったなどで脳梗塞が疑われたり、ごく軽い症状や無症状の微小脳梗塞でこの薬をずっと飲んでいるケースが見られますが、適応は定かではありません。
循環改善薬(ケタスなど)

 かつては魔法の薬などと悪口を叩かれたものの類です。高血圧を持つ高齢者なら飲んでも飲まなくてもよいという印象があったため、各社がしのぎを削って多くの薬が開発され、栄枯盛衰を繰り返していました。しかし、その薬効の信憑性を疑い、厚生省が関与して臨床治験が行なわれた結果、ここ十数年で淘汰されたものが現在あるものです。 ケタスやセロクラール、サアミオンなどがあり、血小板凝集抑制作用(出血傾向)も僅かにあるといいながら、臨床上は問題になりません。抜歯の際も、通常、特に休薬の必要はありません。数年前までは、微小脳梗塞には血小板凝集抑制剤よりも有効というデーターがありましたが、新しい薬ではまた、巻き返しをはかり、逆のデーターも出ています。 しかし、ある程度の有効性は認められており、強い動脈硬化が認められず、症状が軽いものや、上記薬との併用などにより適応となるでしょう。
抗凝固療法(ワーファリン)

 心房細動による心原性塞栓症の場合に処方される薬です。脳内で出来る血栓が血小板血栓であるのに対し、心房内に血栓が形成され、散布されるようにして各臓器に梗塞を起こすもので、むしろ繊維素(フィブリン)などの凝固機能が関係することから抗凝固剤が治療薬になります。血小板凝集抑制剤で代用されることもありますが、70歳以下で全身状態が良好であれば、積極的な治療としてワーファリンが推奨されます。処方初期には、トロンボテストという凝固機能テスト(PT−INR=2〜3:70歳以上は1.6〜2.6を目標)を行ないながら薬量を調整します。しかし、実際には体調などで薬効が変化するため、1ヵ月に1回を目途に検査した方が安全だとされており、こが少々煩雑なところです。作用時間は48〜72時間です。なお、ビタミンKと拮抗することで、ビタミンK依存性の凝固因子を抑えるため、ビタミンKを多く含む食品を採ると薬効が低下します。納豆やクロレラ、ブロッコリーなどを食べてはいけないというのはこのためですが、これを言い出すと緑黄野菜が食べられなくなりますので、実質的には取りあえず納豆禁止とだけ覚えておくとよいでしょう。
参考:脳卒中の予防や後遺症改善に複合漢方薬が注目

 最近、脳卒中の予防や後遺症に対する治療法のひとつとして,漢方医学が日本はもとより欧米の医学界から注目されています。中でも漢方医学で注目されているのが、薬草の宝庫である長白山の生薬を中心として最新の科学技術で処方された複合漢方薬の舒脳益(ジノウエキ)が話題となっているそうです。事実これまで世界各国で数多くの顕彰を受けており、臨床試験のデータなども豊富で、香港の製薬会社から全世界約20カ国に供給されていると言います。
参考2:脳梗塞に関する参考図書

◆参考図書
堀居昭『脳梗塞を治す本』マキノ出版
堀居 昭・著
(日本体育大学大学院トレーニング科学系後期課程主任教授)
『脳梗塞を治す本――重度の後遺症を克服した運動生理学者の体験メソッド』
マキノ出版・2006年11月刊、¥1,365

半身マヒ、言語障害、視野狭窄、嚥下障害、味覚異常、すべてを撃退した奇跡のリハビリ。

渡辺一正『再起する脳 脳梗塞が改善した日』幻冬舎ルネッサンス
渡辺 一正 ・著
『再起する脳 脳梗塞が改善した日』
幻冬舎ルネッサンス・2010年05月刊、¥1,260

諦めてはいけない。脳梗塞は克服できる!半年で改善は止まるという医療の常識を覆し、発症から三年目、右手の親指が動き始めた?。脳の可塑性を信じ、重度の右半身麻痺から奇跡的な回復を遂げたエリート銀行員の記録。

作田学&平野美由紀『脳梗塞に効くらくらくレシピ』法研
作田学&平野美由紀・監修
『脳梗塞に効くらくらくレシピ――和食・洋食・中華・エスニック‐レストラン感覚で選べるレシピでしっかり治す』
法研・2004年08月刊、¥1,365

脳梗塞の再発防止や予防のための「低コレステロール」「減塩」を確実に実践し、血液をサラサラにするレシピを“和食”“洋食”“中華”“エスニック”の4種類の料理の中から、自由に選べるように構成。「レシピ編」には、栄養価の基本情報・調理法をはじめ、もっと美味しくするコツなどを“ワンポイントアドバイス”として記載。レシピ以外にも「脳梗塞の知識」「食事以外で注意すべき日常生活のポイント」などを、図解を駆使してわかりやすく解説。



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