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 寒波が襲い、寒い日が続きますが、冷え性で悩んでいる人にとっては辛さも倍増していることでしょう。今回はその辛い冷え性について取り上げました。
辛い冷え性


冷え性
【1】冷え性とは?〜辛い冷え性とその原因〜
【2】冷え性がもたらすもの〜冷え性とその他の病気〜
【3】冷え性と日常生活〜冷え性の予防とその改善法〜


【1】冷え性とは?〜辛い冷え性とその原因〜

 冷え性は辛いものです。本節では冷え性の症状とその原因について取り上げ解説しました。
冷え性は放っておくと大変

 高齢になるにつれて冷え性である人の数は増えてゆき、65歳以上では6割、75歳以上では8割もの人が冷え性であると言われています。 また、冷え性は女性に多いのも特徴的です。また、冬は身体の冷えが辛くて嫌だと思っている人が多いと思いますが、たとえば冬に部屋を温かくしているのに中々身体が温まらない、手足がいつも冷たく感じられるという症状がある人は末端冷え性の可能性があります。特に最近は、冬だけでなく、夏でも強い冷房のために身体が冷えてしまい、1年中冷え性に悩まされている人も多いようです。

 冷え性は身体の血行不良のために起こります。血行不良を起こす原因には様々な原因が考えられますが、毛細血管まで血液が行き渡っていなかったり、気温の変化で毛細血管が縮んだまま元に戻らなかったりすると、手足の先に冷えとして影響が出てくるのです。そして、血行不良になると老廃物がうまく排出されなくなるので、細胞の活性化が衰えて、吹き出物やシミ、シワの原因になってしまうのです。また、冬になると便秘になるという人がいるかも知れませんが、実は冬の便秘も冷え性が関係していることが多いのです。身体が冷えると、腸の動きが鈍って便秘になる場合があります。逆に腸が弱い人では下痢の症状が現われることがあります。なお、これは女性に特有のものですが、冷え性によって骨盤の中の血液の循環が悪くなると、子宮や卵巣も正常に機能しなくなってしまうこともあります。子宮や卵巣は、排卵という大切な仕事をするために血液を多く必要としています。ですから、血液の循環が悪くなると特に影響を受けやすいのです。生理痛がひどくなったり、生理不順や子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害や不妊の原因になったりする場合もあります。女性は特に冷え性による影響を受けやすい身体であるということです。
 冷え性をそのままにしておくと、ぐっすり眠れなくなったり、肩凝りや腰痛の原因になったりと、身体に様々な悪影響が出てきます。冷え性は身体の不調を知らせるためのサインなのです。そこで冷え性の原因を考え、体質改善に努めることが大切です。もっとも、冷え性自体は病気ではありません。「冷え性は体質だから仕方がない」などと諦めている人がいるかも知れませんが、しかし、冷え性は努力次第で改善できるものでもあります。従って、単に身体の不調を冷え性のせいだとして放置しておかず、これらの症状が出る前に冷え性の原因を考えて冷え性改善に努めましょう。
女性はなぜ冷え性になりやすいのか?
女性の半数以上が冷え性!?

 冷え性は女性に多い症状です。個人差はありますが、女性の半数から7割近い方が冷えを辛いと感じていると言います。女性は男性に比べると、熱を作り出す筋肉が少ない、皮膚の表面温度が低い、貧血や低血圧の人が多いことなどが理由だと考えられます。また、月経の影響などで腹部の血流が滞りやすいといったことも女性に冷え性が多い理由だろうと考えられます。
女性ホルモンのバランスが崩れると冷え性になることも

 冷え性で悩む人は圧倒的に女性の方が多いと言われます。冷え性の主な原因である自律神経のトラブルは、女性ホルモンのバランスの乱れが理由の一つで、妊娠や更年期をきっかけに冷え性になる人も多くいます。また、無理なダイエットが原因で月経不順や冷え性などの症状が併発することもあるようです。また、更年期の人に多いのが、「上半身はカッカとほてっているのに、足先など下半身は氷に足を突っ込んでいるように冷たい」という症状です。このような症状があったり、月経不順など婦人科系の障害もある場合は、無理に我慢せず、婦人科に相談することをオススメします。
低血圧&貧血、ダイエット

 女性に多い低血圧と貧血ですが、これも冷え性の大きな原因の一つです。低血圧は血液が体中に流れるだけのパワーがない状態であり、貧血は血液そのものが足りない状態です。低血圧や貧血は、栄養不足と痩せすぎが主な原因です。やはりダイエットがきっかけという人が多いようです。冷え性に加え、目眩や立ち眩み、動悸や息切れなどがあるなら、一度内科に相談してみることがオススメです。
 また、極端に食制限をするようなダイエットは絶対に禁物です。ダイエットをきっかけに冷えを感じるという場合は、身体のどこかに無理が出てきたと判断して、ダイエットメニューも見直すようにしましょう。
身体に合わない服や靴を履く

 冷え性は靴や下着が原因で起こることもあります。身体を締め付けることで血行が悪くなったり、温度を感じる皮膚の神経機能が鈍ってしまうのが原因です。また、冬でもミニスカートなど冷えやすい格好で闊歩するのも考えものです。健康を考えるなら、ゆとりのある服や靴、寒い時は温かい衣服を着ることが大切で。ファッションも大切ですが、自分の健康との妥協点を見つけることも同じくらい大切です。
冷え性の症状


 冷え性になると、まずは血行が悪くなり、手足が冷えやすくなります。慢性の冷え性になると様々な症状が出て来ます。また、たとえ自分は冷え性ではないと思っていても実は冷え症である場合もよくあることなので、自分が冷え性なのかそうでないのかを見極めるためにも、冷えの症状について確認してみることをオススメします。症状を改善するためにも、まずは冷え性について知ることが大切です。
冷え性の症状


肩凝り&頭痛
 血行が悪くなることで冷え性が引き起こされるのですが、それと同時に肩凝りや頭痛などの症状が出やすくなります。ひどい場合は、薬を飲んでもマッサージをしても治らないことがあります。特に肩こりに伴う頭痛や吐き気がある場合は病院で診てもらうことをオススメします。目眩や動悸がある場合も要注意です。

手足が冷たい
 部屋の中が温かい、洋服も暖かいものを着ているにも拘わらず手足が冷たい場合があります。手足の冷えは一般的な冷え性のタイプで、初期の症状でもある末端冷え性と言われています。これは、要するに血行不良により手足の末端にまで血液が行き届かず、手や足の先が冷たく感じる症状です。ひどくなると、フローリングに触れることができず、厚い靴下は欠かせなくなったりしますが、それでも冷えが改善されずに、夜眠れないなどの症状を引き起こす場合もあります。

貧血&顔色が悪い
 冷え性になると、体内の酸素の循環が滞り、貧血の症状がでてきます。体内の酸素の循環が悪くなると、胃腸などの臓器にも酸素が行き届かなくなるので、そうなると消化吸収能力が低下します。栄養面で配慮してもエネルギー不足になってしまい、血液を作り出す機能も低下します。そして、いわゆる貧血の症状を引き起こすことになるのです。

風邪を引きやすい
 冷え性は病気ではありませんが、放っておくと体温を調節する自律神経が働かなくなります。特に冷房に慣れた夏場の終わり頃から冷え性の症状が現れやすくなります。自律神経が乱れて抗体力が低下し、風邪をひきやすい体質になりがちです。

だるくて疲れやすい
 だるくて疲れやすい場合も冷え性であることが考えられます。どこがどう痛いというわけでなく、全身で疲れやだるさを感じる症状です。朝起きるのが辛かったり、何をするにもやる気が起こらないなど動くことに億劫になる傾向もあります。

集中力がない
 冷え性とは関係がなさそうにみえますが、冷え性の方は集中力が途切れてしまうことが多いようです。それは脳への酸素が行き届かなくなるから起こることで、要するに血液は酸素や栄養を体内に巡らせていますが、冷えによって血流が低下すると脳にまで酸素が行き届かないのです。こうして、毛細血管が収縮して酸欠状態になり、何をするにも集中力が低下します。また、集中力低下には自律神経失調症も関係があります。精神的に安定感がないために物事に対して消極的になりがちで、仕事では物忘れやミスなどが目立つということも考えられ、こうなると毎日の生活にも悪影響を及ぼします。

下痢&便秘
 下痢や便秘は、体力が弱っていたりする場合に起こります。体が冷えることで胃腸などの消化器系の働きが鈍くなり、下痢や便秘をき起こしやすくなるのです。なお、便秘には冷たい水がよいとよく言われますが、冷え性から来る体力の低下である場合には、なるべく常温の水か白湯を飲むようにしましょう。

生理不順
 全身が冷えることによって血行が悪くなると、女性ホルモンのバランスが崩れ、生理不順を起こしてしまいます。放っておくと、子宮筋腫や子宮内膜症、不妊症など女性特有の病気にまで進みかねないので注意が必要です。

末端冷え性とは?


末端冷え性の原因
 クーラーの効いた部屋や寒い時期に薄着でいると末端冷え性になる可能性があります。
 人間の身体は冷えを感じると、まずは内臓を温めようと働きます。そして、血流がお腹まわりに集中して、末端である手や足先にまで血液が届きにくくなります。これは、身体が冷えている場合は、体温を逃がさないように末端部分への血流を弱める働きを自律神経が行なうから起こる現象で、これが末端冷え性の原因だと考えられています。

末端冷え性の症状
 末端冷え性と呼ばれる症状は、手足の末端部分にまでうまく血液が廻らず、手先や足先が冷たくなる状態を言います。寒いと身体が感じると、毛細血管が収縮し保温しようと働きますが、末端冷え性の場合、自律神経のコントロールがうまく働かず、冷えたままの状態になるのです。布団に入っても足先が冷たいために寝つけない人などは、末端冷え性の可能性があります。末端冷え性は冷え性の初期状態と言われていますが、肩凝りや頭痛、腰痛を引き起こすケースもあるので早めの対策が必要です。

末端冷え性の対策
 末端冷え性は血流の流れに問題があるので、手先だけを温めるのではなく、身体全体を温める必要があります。そして、自律神経を乱さないようなケアが必要です。
  • ストレスを溜め込まない
  • 疲れをその日のうちに解消する
  • 入浴して全身を温める
  • 冷え性改善できるサプリメントを飲む
  • 血液がサラサラになる食材を選ぶ
  • 栄養のバランスを考える
  • 冷たい手足を動かしてみる
  • 適度な運動をする
  • 寝つけない時は靴下を履く
  • 無理なダイエットをしない

どうして冷えの症状が出るの?
人が体温を保つ仕組み〜自律神経の命令で血流をコントロール〜

 人間は元々体温が大きく変動する動物ではなく、気温が変化しても一定の体温に保とうとする恒温動物です。私たちの身体は、血液の流れる量を変化させたり汗をかいたりすることで体温を一定に保つよう調節されています。たとえば皮膚から寒さを感じた場合、その情報が脳の自律神経の中枢である視床下部に伝えられ、ここから体温を一定に保つよう指令が出されます。すると、血管を縮めて血液を余り流さないようにすることで皮膚表面の温度を低く保ち、体内の熱を外に逃がしにくくします。また、寒いと自然に身体が震えますが、これは筋肉を震わせて体温を上げようとする反応です。逆に暑くて体温が上がりそうな時には血管を広げてたくさんの血液を流し、皮膚の表面温度を上げて熱を出したり、汗をかいて熱を逃がしたりするように調整されているのです。
冷え症の原因

 冬場にある程度手先や足先が冷たくなるのは当然のことです。ところが、外気温によって冷やされる程度ではなく、手と足の先端がかなり温まりにくく、慢性的に冷えているような感覚がある時に冷え症と呼びます。夏なのに身体が冷えている、或は身体が冷たいと感じている症状なども同じく冷え性です。身体の中から冷えるため、少し身体を動かしたくらいでは中々温まらないのです。


■冷え性の主な原因
自律神経の乱れ
 ストレスや不規則な生活などにより体温調節の命令を出す自律神経がうまく機能しなくなります。また、常に室内の空調が効いていると、室内外の温度差が激しくなるため自律神経の機能が乱れます。こうして、たとえば夏でも冷え症になるのです。
皮膚感覚の乱れ
 きつい下着や靴などで身体を締めつけたりすると血行が滞り、寒いと感じる皮膚感覚が麻痺することがあります。そのため、体温調節の指令が伝わりにくくなってしまいます。
血液循環の悪化
 貧血や低血圧など血管系などの疾患がある人は血流が滞りがちになります。
筋肉の量が少ない
 女性は男性に比べて筋肉が少ないため筋肉運動による発熱や血流量が少ないことも、女性に冷え症が多い原因の一つと考えられています。また、女性だけではなく運動不足の人も総じて筋肉量が少ないため冷えやすくなります。
女性ホルモンの乱れ
 ストレスが多かったり、更年期になったりすると、女性の心身をコントロールする女性ホルモンの分泌が乱れ、血行の悪化などを促進することがあります。


手足に特に冷えを感じる理由〜身体の中心部の体温を維持するために手足が冷える〜
 私たちの身体は重要な臓器が集まる身体の中心部を一定の温度(通常は37度前後)に保とうとしています。特に寒い時は身体の中心部に血液を集めて体温を維持しようとします。そのため、末端である手先や足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすくなって、冷えを強く感じるようになるのです。
 我々人間の生命活動を維持する上で大切な働きをしている酵素の働きは37℃で最も高まります。そこで、内臓のある体の中心部の温度を常に37℃に保つために環境の変化に応じて体温を調節しているのです。暑い時は四肢末端や皮膚表面近くにある血管を拡張させ、血液の流れる量を増やすことで外気に向けて熱を逃がそうとします。それでも足りなければ汗を出すことで熱を逃がします。逆に寒い時は四肢末端や皮膚表面などの血管を収縮させて熱の拡散を防ぎ、心臓や肝臓など重要な臓器が集まる身体の中心部に血液を集めて体温を維持しようとします。そのため血液が行き渡りにくくなった手先や足先は温度が下がることになるのです。さらに寒いと身体が震えますが、これは筋肉を動かすことで熱を作り出そうとする反応です。

下腹部が冷えやすい理由
 身体の熱は筋肉から発生する熱が最も多いのですが、 その他に内臓の活動によって発生する熱もあり、中でも肝臓は最大の発生源です。それに対して、下腹部は内臓が少なく肝臓から遠いため、冷たくなりやすい場所であり、また、手足のようによく動かされる状態ではないために、筋肉から発生する熱も少なく、血流も悪くなります。特に女性は子宮や卵巣などがあり、下腹部の構造が複雑で古い血が溜まりやすく、その古血が血行を妨げて、更に冷えを促進する状態になりやすいと言えます。

隠れた病気があることも

 手足の冷えは寒さや血行不良が大いに関係するのですが、様々な対策を講じても治りにくい場合には他の病気が隠れているケースもあります。低血圧や貧血、膠原病や甲状腺機能低下症などが考えられる他、手足の動脈が詰まって血行障害を起こすASO(閉塞性動脈硬化症)は運動不足やタバコの吸いすぎの人に多く見られます。また、レイノー病やバージャー病、全身性エリテマトーデス(SLE)なども手足の冷えに似た症状が現われます。
意外に多い夏の冷え性

 冷え性というと冬を通常は連想しますが、冷房が効いた現代生活では夏の冷え性も多く見られます。外の暑さで汗をかき、冷房が効いた室内で身体が冷やされ、汗が乾く時にも熱が奪われて、それが夏の冷え性の原因となってしまうのです。さらにこれに加え、冷たい生ビールをガブガブ飲む、暑いからと浴槽に入らずにシャワーですませるなどといった夏の生活習慣も冷え性を招く大きな原因となっています。
冷え性のチェックポイント〜あなたも冷え性かも!?〜


■チェック1:あなたの冷え性度チェック
 最初に、この冬に感じた「寒い」「冷たい」という不快感が季節によるものなのか、それとも冷え性によるものなのかチェックしてみましょう。下のうち当てはまる項目が3つ以上ある人は冷え性の第1歩。殆ど全部という人は完全な冷え性です。
普通の人よりも寒がり。家では電気毛布、炬燵などが欠かせない
家の中にいても手先や足先が冷たく、痛みを感じることも多い
低体温の傾向がある(平熱は36度2分以下)
子どもの頃から霜焼けになりやすかった
お腹や背中、腰が冷える
腰痛がある
夏場、冷房をかけている部屋では寒いと感じることが多い

■チェック2:こんな生活が冷え性を招く
 上のチェック1で冷え性ではなかったという人もも油断は禁物です。冷え性は体質ではなく、普段の生活が原因で起こるものだからです。従って、このチェックで当てはまる項目が多い人は要注意です。既に冷え性かも知れない人にも原因を探る手助けとなるはずです。
冬でも薄着を心懸けている
夏、職場や家の冷房はバッチリ効いている
春夏秋冬、冷たいビールやアイスクリーム、ジュースなどを1日2回以上は摂っている
ダイエットのため無理な食事制限などをしたことがある
足に合わない靴、身体を締め付ける服を身につけることが多い
職場などでストレスを感じることが多い
コレステロールや中性脂肪値が高い
日頃から運動不足である

■チェック3:身体の不調と冷え性の関係チェック
 以下の症状に悩んでいる人はもしかして冷え性が原因かも知れません。早速チェックしてみましょう。
肩や首の凝り、頭痛
頭痛、イライラ、集中力の低下
風邪を引きやすい
アレルギー、肌荒れ、手足のむくみ
手足の火照り、冷え
トイレが近い
生理不順


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【2】冷え性がもたらすもの〜冷え性とその他の病気〜

 冷え性は様々な病気の原因ともなります。本節では冷え性に関連する病気について取り上げ解説し、併せて男性の冷え性についても取り上げました。
不妊症と冷え症
冷え性が不妊の原因!?

 不妊症の中でも、これとって原因がない夫婦は全体の30%程度だそうで、そのうち、機能性不妊と言われる原因の分からない不妊は10〜20%程度いると言われています。様々な治療を施しても中々妊娠できず、卵子や精子がうまく発育しない、元気がないなどの理由で、人工授精をしても不妊症が解消されない場合も多いのが現状です。このような場合、冷え性が生殖機能を低下させ、不妊症の原因になっていることが非常に多いと考えられます。子宮筋腫や子宮内膜炎、子宮内膜症、黄体機能不全などの着床障害による不妊症、無月経や希発月経などの排卵障害による不妊症なども、実はその原因をたどると冷え性が原因していたということに行きつくことが非常に多いのです。逆に言えば、不妊症が中々解消されずに悩んでいる人も、身体の冷えを取り除くことによって子宝に恵まれる可能性もあるのだということです。
冷え性はホルモンバランスを狂わせる

 冷え性や低体温になると、血液のめぐりが悪くなります。血液には身体のエネルギーの素となる栄養素や酵素、身体の調子を整えるホルモンなどが含まれているので、 これらがうまく身体の全体に行き渡らなければ、卵巣機能や黄体機能などの生殖機能の低下を招きます。それに対して、身体を温めて血液の循環がよくなると、臓器への血流が増えホルモンの刺激に正常に対応できるようになります。以上のような理由から、身体が冷えていると妊娠しにくくなり、身体を温めれば不妊症が解消できる可能性が大きくなると言えます。
赤ちゃんは温かい子宮に育つ

 不妊症を解消するには、まず冷え性を改善し、血流のよい身体を作るということがベースとなります。不妊症の改善、不妊治療の効果を上げるには、まず身体本来の機能を活性化させてゆくことが大切です。このような身体作りしておくと、不妊治療の効果も上がるし、精神的にも安定してきます。赤ちゃんは暖かく居心地のよい子宮の中ですくすくと育ちますので、冷え性を改善し、赤ちゃんが喜ぶようなぽかぽかの身体づくりをしてゆきましょう。
冷え性と不妊の症状の関係


不妊症&排卵障害と冷え性の関係
 冷え性により血流が悪くなると、卵胞刺激ホルモンが分泌されにくくなり、排卵障害を引き起こし不妊症の原因になります。また、卵巣への血流が不足すると、卵胞の発育が悪くなって排卵しなかったり、或は体外受精の際に十分に発育した卵を得られないなどの不妊症の原因になります。排卵はホルモンの伝達によって促されるのですが、冷え性で血行が悪いと、脳下垂体から分泌される排卵を促す黄体化ホルモンが血流に乗って卵巣がうまく届かず、排卵を起こせなくなる場合があるのです。

不妊症&着床&卵管障害と冷え性の関係
 冷え性によって臓器の働きが悪くなり、殊に子宮や卵巣はその影響を受けやすいのですが、このような原理は当然のことながら生理中にも働きます。生理というのは、不要になった子宮内膜がはがれ出血するために起こるので、生理中は血液や粘膜を体外に出すために排泄モードになります。ところが、冷え性によってこの排泄作用が弱まると、排泄されるべき血液が子宮の中に残ってしまうのです。そして、その残った血液は卵管を通って逆流し古血となってお腹に溜まり、子宮内膜症や子宮筋腫、卵管狭窄などの原因になる場合があります。昔から「生理中の養生」という言葉があり、「生理中にはお風呂に入るな」とか「生理中には頭を洗うな」とよく言われていましたが、これらは生理中に身体を冷やさないようにという心使いだったのです。

男性不妊と冷え性の関係
 漢方では、不妊症と深い関係があると考えられているのが「腎虚」です。「腎」とは内腎・副腎・外腎の3つを指し、内腎・副腎は腎臓・副腎を、外腎は泌尿器・生殖器(女性では卵巣・子宮・膀胱など、男性では睾丸・膀胱など)を指します。この腎の機能が低下することを腎虚と言い、不妊症の原因と考えられています。腎の機能が低下すると、女性では卵巣・黄体の機能不全、男性では精子や生殖器の異常・精力減退・勃起障害などが現われます。それでは、なぜ腎虚になるかと言うと、冷え性や体温の低下がその大きな原因になっていると考えられます。本来男性は女性に比べて冷え性になりにくいのですが、ストレスが多く冷暖房が完備された現代では、冷え性或いは体温の低い男性が増えているようです。また、この冷え性は自律神経にも影響を及ぼし、性交障害のメカニズムにも関与し、更に不妊性の原因を引き起こします。(※なお、睾丸は体温よりも温度が低い状態が好ましいので、蒸れないように通気性の良い下着を選ぶなどの工夫が必要です。)

冷え性と膀胱炎

 冷え性は膀胱炎になる要因として考えられています。冷え性がある場合、体温が低く、血液の流れが悪いので、細胞の働きも鈍くなります。冷え性で、特に下半身が冷えてしまうと、膀胱や尿道など排尿に関わる臓器や筋肉の働きが悪くなり、排尿回数が減り、膀胱炎を起こすことがあるのです。なお、正常な場合は膀胱の粘膜の温度は37℃前後を保っており、37℃前後の温度では細菌が侵入しても繁殖・感染することはないと言われていますが、しかし、冷え性で粘膜の温度が32℃以下になると細菌の繁殖しやすい温度となり、膀胱炎になりやすい状態ななるわけです。ちなみに、女性の多くが冷え性であると言われていることから、女性が膀胱炎になりやすい原因として、尿道が短く、肛門と尿道が近いという身体の構造によるものや、トイレを我慢しやすい傾向にあることなどに加えて、冷え性も要因として考えられます。
冷え性と低体温


低体温について
 内臓が活発に働くために必要な温度は37.2度だと言われていますが、 脇の下の体温が36.5度前後なら、体内温度は37.2度程度あるということになり、これは生命力が最も活発になる体温で、細胞の新陳代謝も活発に行なわれます。逆に体内温度が37.2度に満たないと、免疫力の低下や自律神経の失調、ホルモンのアンバランスなどを引き起こす原因になると言われています。特に子宮や卵巣は冷えのダメージを非常に受けやすい器官です。また、体温は自律神経やホルモンのバランスが密接に関係しているので、体温を上げることはとても大切なことなのです。

冷え性と低体温とは違う
 一般に体温を測って36℃未満の人を「低体温」と呼ぶことがありますが、「体温が何度以下」ということで冷え性かどうかを判断するわけではありません。冷え性は、「普通の人が寒さを感じないくらいの温度でも、全身や手足、下半身など身体の一部や全身が冷えて辛い症状」とされています。

男性の冷え性
男性の1割が冷え性
増える男性の冷え性
 冷え性は女性に多い症状ですが、男性でも冷え性に悩んでいる人は珍しくありません。これまでは冷え性といえば女性特有の症状だと思われてきましたが、最近では男性にも冷え性の症状が現れている人が多くなっているようです。ある調査では、男性でも約1割の人が冷え性を辛いと感じていると言います。ちなみに男性にも更年期があって、男性の更年期には、疲れやすいとか気力が湧かない、性欲の低下、肩凝り、頭痛などの症状の他に冷えの症状が出ることもあるのです。なお、男性の更年期は女性よりも遅い50才後半からと言われていますが、最近は若年化の傾向があって、早い人では30才代から症状が出ることもあるようです。
男性が冷え性になる原因

 男性の冷え性のその原因は、食生活の乱れや運動不足、胃腸の働きの悪さ、動脈硬化、ストレスによる自律神経の乱れ、更年期障害などが挙げられます。
 胃腸が弱くなっていると、食べ物の栄養を充分に吸収できなくなり、熱を生み出す力が弱ってしまいます。また、運動不足になっていると、筋肉からの熱が生み出せなくなり、やはり冷えた状態になりやすくなります。ストレスを受け続けていると、自律神経が影響を受け、バランスが乱れてしまうために、血行不良になって身体の末端部分まで熱が運ばれにくくなります。また、食生活の乱れやタバコの吸いすぎで動脈硬化が起こり、血管が細くなります。動脈硬化は血液中のコレステロールや中性脂肪が増えた状態で、血液がドロドロになるため、血管が詰まったり血行不良になります。そのため、血液が体の末端まで行き渡らなくなり、手足の先が冷えるようになります。また、ビールなどの冷たい飲み物を大量に摂取することで身体が冷えてしまいますし、食べ過ぎると、消化器系の内臓が充分に動けるように血液が消化器系の内臓に集中し、その他の部分に血液がよく行き届かなくなり、その結果、身体が冷えやすくなります。
男性が冷え性になると?

 女性が冷え性になった場合、子宮にその影響が現われることが多いですが、男性の場合は、冷え性になると、肝臓や腎臓に影響が及んでいくことが多いと言われています。ストレスや緊張などから自律神経系が乱れ、冷え性になると毛細血管が収縮して血流が悪くなり、身体の機能を低下させ、肝臓や腎臓などの内臓の働きが充分機能しなくなり、様々な症状が起こってきます。また、男性の中年期になると増えてくる腰痛やインポテンツは、冷えによって腎臓が弱るために起こることが多いと言われています。
冷えの陰に生活習慣病が隠れていることも

 男性の冷え性の原因は、運動不足による筋肉の減少やストレス過多、生活習慣病による動脈硬化などが関わっているケースが多く見られます。特に高齢者では動脈硬化が進み、血行が悪化した結果として冷え性が起こることも多いと言われます。

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【3】冷え性と日常生活〜冷え性の予防とその改善法〜

 冷え性は何と言っても辛いものです。本節ではその辛い冷え性の予防法や改善法について取り上げ解説しました。
冷え性を予防するには?
身体が冷えると起こるよくないこと

 冷えは「万病のもと」というくらいで、放置しておくと、頭痛や腰痛、肩凝り、生理不順、肌荒れなど様々な身体の不調を引き起こすと言われています。高血圧の人は冷えから急に血圧が上昇すると危険なこともあります。従って、日頃から予防を心がけておくことは健康維持につながります。
身体の内側から温めてビタミン補給を

 冷えを予防するには、身体を内側から温め、血行をよくし、自律神経をきちんと機能させておくことが大切です。具体的には以下のことを心懸けましょう。


身体を温め、血行をよくする食事を摂る
 身体を冷やすような冷菓や栄養バランスの偏りがちなインスタント食品などの食べ物は控え、ビタミンEやC、B1、パントテン酸、良質のタンパク質などを積極的に摂りましょう。
  • ビタミンE:抹消の血管を拡張させて血行をよくし、女性ホルモンの分泌を調整する。ウナギやアーモンド、落花生、卵黄など。
  • ビタミンC:貧血予防になる鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を保持する。柑橘類や緑黄色野菜など。
  • ビタミンB1:代謝を促進し、身体を動かすエネルギーを産生する。豚肉や大豆、卵など。
  • パントテン酸:代謝を促進し、自律神経を活性化させる。レバーや大豆など。
  • 良質のタンパク質:熱エネルギーとなり、神経機能を保持する。大豆製品や魚など。

生活習慣を改善する
  • 入浴の仕方を変えよう
    熱めの風呂にさっと入るのではなく、38〜40度くらいのぬるめの湯にゆっくりつかる方が身体の中からじっくりと温まる。足首から下の部分浴も効果的。
  • 頭寒足熱を心懸けよう
    下半身を厚着にし、上半身は首周り以外、比較的薄着を心懸ける。暖房もエアコンより下半身が温まる床暖房やコタツの方が理想的。
  • 無理なダイエットをしないようにする
  • 血液の循環を悪くするタバコは控える
  • 規則正しい生活をして充分な睡眠を摂り、ストレスを溜めないようにする
  • 血液の流れをよくするため、身体を締めつけない衣服、靴に変えよう

筋肉量をアップさせる
  • 1日30分以上歩こう
    脚には一般的に全身の約7割の筋肉が集中しているので、特に下半身を動かすストレッチやスクワット運動などの筋肉トレーニングなどは効果的。
  • 適度な運動は筋肉量アップと共に自律神経の機能を高める効果があるので習慣にしよう

手足の冷えが起こったらどうしたらよいのか?

 手足の冷えを「大きな病気ではないから…」と甘くみていると、却って心筋梗塞などの大きな病気につながりかねません。冷えを何となくやり過ごさずに、快適な生活を送るために身体から冷えを改善しましょう。
病院に行くべき症状とセルフケアできる症状


病院に行くべき症状
 次のような症状がみられる場合は他の病気が隠れている可能性があるので、専門家に相談しましょう。
  • 手足だけではなく、全身がむくんでいる
  • はっきりした原因が特定できないのに冷えがひどい、極端に冷えていると感じる
  • 夏に空調が効いている・効いていないに拘わらず冷えがひどく、全身の重だるさが回復しない
  • 氷や冷たい水などに触れた後、冷えが治らず、血の気がなくなってくる
※上記のような症状が特になければセルフケアで、冷え性の改善を図りましょう。

血行をよくするビタミンの働き

 ビタミンEには末端の血行障害を改善する働きがあります。身体の隅々にまで血液を行き渡らせる効果にすぐれているため、冷えで悩む人にとって必須とも言えるビタミンです。また、ビタミンEにはホルモン分泌を調整する作用もあるので、自律神経の乱れを改善するのにも一役買ってくれます。


ビタミンEの効果
  • ビタミンEは赤血球が柔軟に変形するのを助け、細い血管の中を通りやすくして血液の流れをよくする
  • 血小板が血管の壁に張り付いたり凝集したりすると血行が悪くなりますが、ビタミンEにはそれを抑え、血管内で血が固まってしまうのを防ぐ効果(抗血栓効果)がある
  • ビタミンEはLDL(悪玉)コレステロールの酸化を防止し、血管の機能を維持する

薬の選び方と注意点

 手足の冷えを改善するOTC医薬品には様々な種類があります。血行を改善してくれるビタミンEなどを配合した飲み薬などがあるので、症状に合った成分が配合されているものを選びましょう。
冷え性対策(1) :衣類と冷え性の対策
冷えを感じる人は足先の温度が低い


冷え性の人は足先の温度が低いので下半身を温める
 冷えを感じる人と感じない人の皮膚表面温度を比較すると、顔、腹、腰、手掌(手の平)、手背(手の甲)、下肢(脚)では差がなかったのに対し、冷えのある人は足背(足の甲)と足底(足の裏)の表面温度が低かったそうです。冷え性の人は足先の温度が低いので、足を中心とした下半身を温かく保つ必要があります。

冷え性の人は足先の血流量も少ない
 客観的な目安として、足先の温度と共に血流量はどうなっているかと言うと、冷え性の人はそうでない人よりも足先の温度で4℃ほど低く、血流量も3分の1程度まで低下していたそうです。従って、冷え性の人は足先など末梢部の血行に問題があることが分かります。

下半身を温かく保つ工夫が必要


冬の下半身はしっかり温め、上半身は重ね着で調節
 寒い冬でも、とっくりのセーターなど厚手の衣類をしっかり着込むというのは、少なくとも暖房した室内では不適当です。暖房が効いていると汗をかくため、汗で熱を放出してしまうだけでなく、汗が乾く時にも体の熱を奪って、却って身体を冷やしてしまいます。従って冬の服装の基本は、「下半身は暖かく、上半身は重ね着で調節」が正解です。上半身の重ね着は、外気温や室温の状況によって調整できるよう脱ぎ着しやすい前開きのものを選び、マフラーや手袋を持ち歩くといった工夫も大切です。

夏は上着で冷房対策
 夏の生活の中で冷房に晒されずに1日を過ごすのは困難です。自宅では快適な温度に調整できても、電車やバス、タクシーなどの乗り物の中、オフィスやお店などでは否応なしに冷気が襲ってきます。そうは言っても、暑い夏には肌を出して涼しげに装いたいものです。そこで、うだるような暑い日でも、冷房で寒い時に羽織れる1枚を持って出かけるようにしましょう。冷房の弊害は衣類で調節するのが一番の自衛です。

冷え性対策(2) :食生活と冷え性の対策
食べ物や飲み物が冷たいと冷えの原因に 


食べ物や飲み物の温度が冷えの原因
 私たちが歩いたり何か運動をしたりするのも、さらには心臓が動いているのも、食べ物からの栄養をエネルギーに変えているからで、この化学反応は「代謝」と呼ばれますが、代謝で生み出されるエネルギーの75%以上は熱となり、体温の維持に役立てられています。しかし、胃や腸などの消化管内では、消化が行われる際に入ってきた飲食物を温めることによっても熱が消費されます。このため、飲食物の温度も身体の冷えに大きく関わっているのです。

できるだけ温かいものを口にする
 冷たい飲食物を摂ると身体が冷え、温かいものを摂ると身体が温まるのは誰でもよく経験しているところです。冷え性を防ぐには身体の熱を保持する必要があるため、物理的に温かいものを摂ることが望ましいと言えます。現代は冷蔵庫から冷たい清涼飲料やビール、氷やアイスクリームなどを自由に出して食べられる生活環境となっているため、特に注意が必要です。

体温のリズムを整える朝食〜体温の日内リズムの中で朝食はとても重要〜

 日常生活での体温は、夜間には低く、早朝に最低となり、起床&朝食後に急激に上昇し、その後も緩やかに上昇して夕刻前に最高になった後、緩やかに下降するという形で変動します。睡眠中は代謝も低下しており、朝食は1日の活動に向けて代謝を高め、体温を上昇させるという意味からも特に重要です。毎朝の食事は規則的に温かく消化のよい飲食物を摂取することが大切です。昔ながらの朝粥や雑炊、味噌汁とご飯などが理想的と言えます。一方、夜間は入浴後の冷たいビールなど低温の飲食物を避けるようにしましょう。また、果物などは体温の高い日中に食べるとよいでしょう。
ダイエットで体重を減らしすぎるのは危険〜無理なダイエットが招くエネルギー不足〜

 成人した女性は、同じ身長・体重の男性に比べて筋肉量が7〜10%ほど少ないため、体内で作る熱の割合もその分低くなっています。では女性の体温は低いかというと、男女とも午後の高くなった時の体温は同じくらいです。作り出す熱の量が少ない女性がどうして男性と同じ体温を維持できるのかと言うと、女性の場合は男性よりも体脂肪の割合が約10%高く、体脂肪が断熱材の役割をすることで熱産生量の少なさをカバーしていることが分かっています。つまり、適正な体重で適度な筋肉と体脂肪を保つことは、共に女性が体温を維持するために欠かせないことなのです。なお、冷え性は更年期にも多いのですが、実は若い女性にも多く認められ、その原因は無理なダイエットによる摂取エネルギー不足と筋肉&体脂肪の減少、そして、その結果としての女性ホルモンのアンバランスだと考えられます。
冷え性に効く食品


■冷え性に効く食品
 血行を促進して冷え性改善に一役買う、そんな食品も存在します。ただし、1品だけの摂り過ぎは駄目です。1日の栄養バランスを考えながら食べたり飲んだりするようにしましょう。
香辛料  唐辛子をはじめニンニクや生姜、胡椒などの香辛料は血管を拡張したり、体内の脂肪分を燃やしやすくして体温を上げるなどの働きがありますが、この他にインド料理などによく使われるターメリックやシナモン、サフランなども同様の働きが認められます。簡単な野菜や肉炒めも調味料次第で千差万別で、調味料にこだわって料理を楽しみながら冷え性改善することも可能です。
ネギ  ネギは冷え性に効くと言われる野菜の代表格で、味噌汁や煮物の薬味として使えば毎日無理なく食べることができます。また、タマネギも冷え性には効果的です。
ウーロン茶  普段飲んでいる緑茶の代わりに、熱くしたウーロン茶を飲むのも冷え性には効果的だとされます。効果のメカニズムはまだよく分かっていないものの、東洋医学では冷え解消の一手としてすすめられています。特に「水仙」や「鉄観音(貧血の人によいいそうです)」などの銘柄が中国では人気を集めているそうです。
お酒  お酒を飲むと身体が温まるというのはよく知られているが、実際アルコールの効果で善玉コレステロールが増えて血行がよくなるということが分かっています。ただしビールや水割りなど冷たいものは逆効果で、日本酒の熱燗などをゆっくり飲むのがオススメです。また、1日の適量は2合までで、それ以上飲むと脂肪肝など身体を壊すもとになってしまうので、くれぐれも注意が必要です。

■摂りたい栄養分と食品
栄養素 効能 食材
ビタミンB1  糖質の代謝を助け、脳や神経、身体全体のエネルギー源となる。スタミナがつき、冷え性を解消 豚肉、ハム、玄米、蕎麦、ピーナッツ
ビタミンB2  糖質及び脂質の代謝を助け、脳や神経、身体全体のエネルギー源となる。体内細胞の成長を促し、冷え性を予防 レバー、鰻、卵、チーズ、納豆、鯖、カレイ、ししゃも
ビタミンE  血行をよくし、女性ホルモンの分泌を促し、冷え性を防止 カボチャ、アボカド、鰻、タラコ、鰺、アーモンド、ピーナッツ、松の実、植物油、胡麻
 鉄欠乏症貧血を予防し、自律神経のバランスを整える レバー、ヒジキ、切干大根、ホウレン草、小松菜、ピーマン、わかさぎ、アサリ、シジミ、大豆、高野豆腐


■冷え性改善レシピ
冷え性予防 レシピ?-?goo?ヘルスケア
http://health.goo.ne.jp/recipe/health_repaire/1.html
冷え性改善、ポッカポカレシピ - 生活改善レシピ かわるナビ
http://kawaru.jp/m/-/recipe_genre/200907

野菜の煮ものや温かいサラダでビタミン、食物繊維を摂ろう

 仕事中心、外食中心の生活を送っているとどうしても不足してしまうのが野菜類です。成人の1日摂取量は1日300gですが、クリアできている人はどれくらいいるでしょうか? 特に冷え性に効果がある栄養素はビタミンEとビタミンCです。その中でビタミンEは血行をよくする働きと体内のホルモン分泌を調整する働きがあります。また、ビタミンCは血液の主要な材料となる鉄分の吸収を促進、毛細血管の機能を保持する働きがあります。ビタミンEは主に穀物や緑黄色野菜、豆などに含まれ、ビタミンCは主にミカンや苺、ブロッコリー、ピーマン、芋類などに含まれています。また、冷え性に加えて便秘などの悩みがある人は食物繊維を多く含む野菜も意識して摂るようにしたいものです。便秘解消と共に冷え性が改善することも多いようです。このような野菜は、煮たり茹でたりした温かいものを食べるようにしましょう。ただし、ビタミンCは茹でたり煮たりする過程で壊れてしまうことが多いので、多めに摂取するようにしましょう。もっとも芋類などは熱を加えてもビタミンCが壊れにくいと言われます。また、生野菜や果物などは、ビタミンは摂れるかも知れませんが、お腹の中を冷やしてしまうので、残念ながら冷え性には逆効果です。そこで、冷え性対策には生野菜サラダよりも温野菜サラダか煮物が、また、野菜ジュースよりも野菜スープがオススメです。
参考1:「食性」を知って冷え性を寄せつけない


身体を温める食物と冷やす食物を使い分ける
 古来より中国では、身体を温める性質を持つか冷やす性質を持つかという観点から全ての食べ物を「熱・温・平・涼・寒」の5つに分類し、これを「食性」と呼んでいます。大まかには、温&熱をまとめて「温性」、寒&涼をまとめて「冷性」とし、「平」と併せて全体を3分類して、冷え性の人には、温性の食物を多めに、冷性のものを少なめに摂るといった指導を行なっています。
  • 熱:身体を温める働きが強く、興奮作用がある
  • 温:身体を温める働きがある
  • 平:穏やかな性質で、熱に関する身体への影響は少ない
  • 涼:身体を冷やす働きがある
  • 寒:身体を冷やす働きが強く、鎮静&消炎作用がある

食性を利用して身体のバランスをコントロールする
 大切なのは、食性を利用して身体のバランスをコントロールすることです。冷え性だからといって身体を温めるものだけ食べればよいというわけではありません。身体を冷やす食品は鎮静作用もあるため、火を通したり、身体を温める食品と組み合わせて上手にバランスを摂りるように心懸けましょう。

参考2:甘いものには身体を冷やす効果が

 アイスクリームやジュースなど甘くて冷たいデザート系は、実は冷え性の大敵ともいえる食べ物です。
 成人が1日に必要な砂糖の量は20gが目安です。従って、アイスクリームやケーキなどをひとつ食べれば軽く20gは超えてしまいます。こういったデザートは、毎日ではなく、たまのお楽しみにしておいた方がよさそうです。


甘いものが身体を冷やす理由
  • 身体を内側から冷やしてしまう
  • 糖分を摂り過ぎると、血液中に血糖や中性脂肪が増え、血行が悪くなる
  • 体内の糖質や脂肪分を熱に変える働きを阻害する

冷え性対策(3) :住まいと冷え性の対策
夏の冷やしすぎが冷え性を招く〜夏と冬とでは快適に感じる温度が違う〜

 日本は季節の変化が豊かな国で、日本人は春夏秋冬の変化に適応して暮らしてきました。日本人の基礎代謝量は、冬季に増加して夏季に減少し、その変動の幅は約10%と言われています。また、温度に対する感覚も季節と共に変化し、快適さを感じる気温は夏に高く、冬に低くなり、その差は約3℃あるとされています。このように本来日本人は季節による気温変化への適応能力を備えていたのですが、しかし、現代の日本では冷暖房の普及により季節による室温の変化が少なくなったため、四季の温度変化に対するこれらの適応能力が低下しているとも言われています。その一方で、過剰な冷暖房などで1日における室内と屋外の気温差が大きくなり、時には20℃近いこともあるほどです。特に夏場の冷房による冷え症は現代病的な側面が大きく、近年女性を中心に増加しています。
室内外の温度差は7℃以内に


快適に感じる温度には男女差がある
 一般的に女性が快適に感じる温度は男性よりも約3℃高いことが知られています。特に夏場は、薄着の女性に対し、男性は長袖のスーツにネクタイといった服装の違いも加わり、快適に感じる温度の男女差はますます拡大してしまいます。このため、暑がりの男性が室温を調節すると、寒がりの女性は震えていなければならないことになりがちです。しかも制服が決められていると、服装で調節するのも限界があります。

温度変化が大きいと自律神経の負担に
 1日の中で室内と屋外の出入りが多く、そのたびに大きな温度差に晒されていると、本来は体温の微調整としての血流調節を担っている自律神経系への負担が大きくなってバランスを崩し、冷え性の原因になってしまいます。このような過剰な冷暖房から起こる問題を少なくするには、クールビズやウォームビズなどを実践して室内と屋外の温度差を7℃以内にし、皮膚血管運動による体温調節が可能な範囲に留めるのが望ましいと考えられます。

自宅では頭寒足熱と湿度調節を心懸けて

 オフィスではある程度の我慢も必要かも知れませんが、せめて自宅ではしっかりと冷え性を防ぐ環境管理をしましょう。梅雨時の蒸し暑さは、冷房でなく除湿モードでも不快感はかなり軽減されます。また、本格的な夏に入っても、猛暑日ばかりとは限りません。時には除湿にして扇風機を利用したり、お休みモードを使うのもよいと思います。なお、冬場のエアコン暖房はどうしても顔が暑い割りには足許が寒く乾燥しやすいという傾向があるので、炬燵や床暖房などを活用したいわゆる「頭寒足熱」がオススメです。また、風邪予防の観点からも加湿器による適度な湿度の調節を心懸けましょう。
参考:冷え性解消グッズ

 寒くなってくると、冷え性の解消に役立つグッズが店頭に並びます。冷え性の人が多いこともあって、冷え性を解消するためのグッズがたくさん販売されています。定番のものからアイデアものなど様々な商品が寒い時期を中心に多く出回るので、雑貨を見る感覚で選ぶとよいでしょう。それでは冷え性解消にはどのようなグッズを役立てられるでしょうか?

究極の冷え性解消グッズ 湯たんぽ まず冷え性解消グッズとして人気なのが湯たんぽです。昔ながらのブリキ製のものもありますし、赤いプラスチック製のものもあります。女性にとってはかわいいデザインのカバーも魅力でしょう。最近ではエコへの取り組みとして、暖房器具の代わりに湯たんぽを使う人も増えているようです。夜の冷えに対する湯たんぽの使い方ですが、まずはお風呂に入る前にお腹を温めておくとよいです。こうすることでお風呂でも芯から温まります。また、お風呂に入っている間に湯たんぽで布団を温めることもできます。昼間のデスクワークでは、低温火傷に注意しながら、脚の上に置いたり足を乗せて使ったりするのもオススメです。
 次に冷えやすい人におススメのグッズとして腹巻があります。オジサンぽいと思うかも知れませんが、最近は女性に人気のアイテムでもあるのです。温まりやすい素材を使ったものも多く、その代表的なのがユニクロのヒートテックです。ボディーウォーマーとして目立ちにくい色柄のものや、こっそりオシャレができるものもあります。足が冷える人はレッグウォーマーもよいと思います。
 手先の冷えにはやはり定番のカイロですが、コストを考えると、使い捨てのものよりも充電式の電気カイロがよいでしょう。日中はほぼ使えますし、寒い季節だけ使っても数年は持ちます。機能及びデザインともに種類が豊富です。


■冷え性改善グッズ
冷え性解消グッズ
冷え対策ソックス 安眠グッズ ダイエット・健康 - ダイエット・健康 - 【楽天市場】
冷え対策グッズ - 通販のベルメゾンネット
あったかズッズ 日本最大級の品揃え - ぽかぽか村

冷え性対策(4):その他の生活習慣と冷え性
人は暑さには適応しやすいが、寒さには適応しにくい〜一度冷えた足先は中々温まらない〜

 一般に人は暑熱環境(しょねつかんきょう=暑い環境)に対しては発汗などの放熱作用によって効果的な体温調節をすることができます。しかし、寒冷環境に対する調節能力はかなり劣り、暑い時の発汗に匹敵するような有効な熱産生の手段を持っていません。そこで、寒い環境では末梢血管を収縮させることで四肢末端や皮膚表面の血流を少なくし、熱が外に失われるのを防ぐのです。その結果、足先の温度は身体の深部より10℃以上も低くなることがあるのですが、このような場合は暖かい場所に移っても足先は中々温まらないことがあります。
入浴はぬくめの長湯がよい


一度冷えた足先は中々温まらない
 ある実験によると、冷えを防ぐ入浴のポイントは「ぬるめのお湯にできるだけ長く入る」ことだということが分かったそうです。38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくりつかると、心身を緊張させる交感神経の働きが抑えられて副交感神経が優位となり、身体だけでなく精神的にもリラックスし、末梢の血管が充分に開きます。また、浮力と水圧の効果で足腰の筋肉が緩んで身体の隅々まで血液が行き渡り、冷えやむくみの改善にもすぐれた効果を発揮します。ところが、それに対して40℃以上の熱いお湯に入ると、一気に体が温まったような気になりますが、実は交感神経が働いて末梢の血管が収縮し、却って血行が悪くなることもあるのです。熱いお湯ですから、確かに身体の表面の温度は急激に上昇しますが、これは一時的なもので、実際は身体の深部まで温まらず、湯冷めもしやすいのです。

足湯は手の温度までも高くする
 ある足湯の実験では、お湯につけていない手の温度も上がることが分かりました。40℃のお湯に20分間足をつけたところ、足先の温度は当然回復しましたが、手の平や手の甲の温度も約3℃上昇しました。これは足を温めることで手をはじめとする全身の血液循環が改善したものと考えられます。また、足湯をすると、下半身の冷えが原因でのぼせが起こる「冷え上せ」の状態も改善されることが多く、足湯は冷え性の人には手軽で有効な習慣だと考えられます。

半身浴と分割入浴の効用
 半身浴を実践している人も多くなっていますが、胸から下だけの入浴は、心肺系に負担をかけずに末梢循環の改善効果が得られるので高齢者にも適しています。また、余り聞いたことがないかも知れませんが、分割入浴と言うのは、5〜10分間の入浴を繰り返す方法で、循環改善効果が長時間持続すると言われています。

電気毛布よりも湯たんぽやあんか

 簡便な温熱療法として湯たんぽやあんか、カイロなども有用です。眠る時に電気毛布で身体全体を温めると、皮膚が乾燥したり過剰な発汗を招いたりすることがあります。そこで、湯たんぽやあんかで足許だけを重点的に温めた方が冷えは効果的に改善されます(※ただし、取扱説明書をよく読んで、低温ヤケドをしないように注意しましょう)。
運動をして身体の中から熱を生み出そう


生活の中で身体を動かす
 私たちの体は常に代謝によって熱を生み出しています。温暖な環境で安静にしている時、筋肉(骨格筋)が生み出す熱の量は全体の20%程度になります。しかし、中等度の動作をしていると代謝活動は著しく高まり、骨格筋が生み出す熱の量は3倍以上、全体の76%にまで上昇し、通常1日の生活における骨格筋の熱産生量は全体の約6割を占めると考えられます。従って、生活の中で運動を取り入れることも重要な冷え性対策と言えるわけです。日常生活で歩く機会を増やしたり、駅のエスカレーターを使わずに階段をのぼったり、家事や庭仕事を積極的にしたりと、運動できる機会は生活の中にたくさんあります。

ウォーキングやストレッチも取り入れて
 軽い運動を毎日の生活に無理なく取り入れることはストレス解消にもなり、自律神経の調整に役立つと考えられます。色々な雑誌とかテレビなどで紹介されるストレッチの方法を覚えて実践するのもよいかも知れません。

参考図書


◆参考図書
坂戸孝志『「つらい冷え性」がいますぐ治る本』PHP文庫
坂戸孝志・著
『「つらい冷え性」がいますぐ治る本』
PHP文庫、PHP研究所・2012年10月刊、560円
冷え性は、硬くなった筋肉が原因だった! 著者が独自に開発した画期的なメソッド「緩消法」を用いて、冷えを根本から治す方法を大公開!


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